キーンランドC 2022予想~移り変わる馬場傾向に対応する~

キーンランドC

3年ぶりにWASJ(ワールドオールスタージョッキーズ)が開催されている。その名の通り世界の名手を日本に呼んで対決するというものなんだけど、今回のメンバーがオールスターかは正直疑わしい。何も欧州のバリバリオンシーズンな時期にやらなくてもいいのにね。ウィリアムズはまだしも、イーガン、パコー、バシュロと下手とは言わないがもうちょっと格のあるジョッキーが来てほしかった感はある。イーガンもファイサル殿下との契約が切れてなければ来れなかっただろうに。
どうしても外国人騎手=上手いというイメージを持つ人が多いだろうけど、実際のところは人による。短期免許の取得条件って厳しいんだよ。その国のリーディング上位だったり、一定のGⅠ実績が必要だったりとハードルは高い。だから外国人が上手いのではなく、上手い外国人が日本に来ているという理解が正しい。(とはいえそれでも疑わしいレベルの人間もたまにいる。)
そして国が違えば競馬のスタイルも違う。例えばフランスでは基本的に「逃げ」が嫌われる。ラビット(ペースメーカー)でもない限りフランスでパンサラッサ逃げをしたら陣営ブチ切れ即クビ待ったなしだね。昔よく来日していたペリエがエリシオという馬で凱旋門賞を逃げ切り勝ちしたんだけど、調教師はカンカンだったというエピソードは有名だ。だからフランス人は逃げを嫌う、または逃げが下手な傾向にある。ルメールが逃げるイメージあまりないでしょ?他にも基本左回りしかないアメリカのジョッキーが右回りでどう乗るかとかね。左右逆のケースで、右回りコースの香港のホーが新潟で乗った時は左回りへの対応が雑だったように、母国とのギャップを理解してレースを見れるようになるととても面白い。

やっと本題のキーンランドC。今年は例年通りCコース2週目で行われる。内ラチでカバーしているとはいえ札幌開催ももう終盤さ。土曜を見れば分かるがもう外差し馬場になりつつある。コース替わり2週目だから道中インを進むこと自体はそこまで悪くないんだ。しかし札幌記念の予想でもインアウトが理想と触れたように、直線はもう外。キーンランドCと同コースで行われた土曜の準メインが一番馬場傾向を掴みやすい。まあこれを見た上でメインレースで外から急にイン突きをした信じられない騎手もいるが・・・フランスからお越しのバシュロ、君のことだ。本当にオールスターメンバーなのかますます疑わしいな。JRAさん、来年は秋に開催してくれ。

2021年
1着 12.レイハリア
2着 9.エイティーンガール
3着 8.セイウンコウセイ

2020年
1着 14.エイティーンガール
2着 12.ライトオンキュー
3着 15.ディメンシオン

2019年
1着 13.ダノンスマッシュ
2着 7.タワーオブロンドン
3着 16.リナーテ

過去3年の結果を見ても2桁馬番の活躍が目立つ。昨年は変則開催の影響でCコース開幕週だった分先行したレイハリアが押し切ったが、2,3着は外から差してきた馬。なので今年も上がりのかかるレースに強く、外枠の差し追い込み勢を狙っていきたい。時計が掛かる分純粋な1200mより1400~1600m実績や、あるいは短縮ローテだとなお良いと思う。

2年連続で連対しているエイティーンガールは今年も良い枠を引いた。舞台適性は過去の成績で証明済みで、脚質と馬場もマッチしている。GⅠは流石にハードルは高いがGⅢレベルならまだ十分に通用する。京阪杯や過去のキーンランドCのように前傾ラップで上がりがかかる展開になれば3年連続好走も驚けない。

隣のメイショウミモザの短縮ローテは歓迎だと思う。1800からの短縮で行き脚がつくかという不安はあるが、そもそも条件戦は全て1200m戦で勝ち上がってきた馬で、時計がかかる舞台なら短縮そのものはプラスに出そう。丹内Jへの乗り替わりは枠なりに乗ってくれるのであまり気にならない。継続だとイン突きしそうで怖いんだよね。

追い込み勢だと面白いのはロードマックス。2週前の前走のUHB賞はまだそこまで外差しになっていない馬場で一気の差し切り勝ち。開催が進んでさらに差しに向く馬場になった今回は、メンバーレベルが上がっても追い風になりそう。ただ問題は本日のメインで急にインを突き出したバシュロくん。パコー、付き合ってるならフランス語でインはダメと彼氏に教えてやってくれ。

枠は真ん中だが春雷Sの数字が非常に良いヴェントヴォーチェも抑える。数字出せるなら函館SSでもっと走ってほしかったんだけどね。真ん中の枠でルメールが上手く乗ってくれれば面白いと思う。タートルボウル×ミスプロ系ダート血統ならパワー的要素もありそう。

本命予定だったヴァトレニはまさかの最内枠を引いてしまった今回消し。間違いなく得意舞台なんだけど、内枠との相性が悪すぎる。加えて初重賞で人気をある程度集めるなら消す妙味はあると思う。
世代戦で活躍したウインマーベルも内枠が苦しい。同じ3歳のトウシンマカオより重賞実績分1kg重く、向こうは外枠の今回わざわざ積極的に狙いたくはないかな。
昨年覇者のレイハリアは外枠を引けたのは良いが、昨年のようなC開幕週の恩恵を受けられず、昨年+3kgの斤量の今回も好走できるかは未知数。

外枠の馬連ボックスや枠連ボックスも考えたけど今回は◎エイティーンガールで勝負したい。トウシンマカオに割られたらそこは諦める。それをケアするためにワイドで買うんだけどね。
買い目は◎エイティーンガールの単勝と、メイショウミモザ、ロードマックス、ヴェントヴォーチェへのワイド。

単勝14
ワイド14-8,10,13

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