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FULMAが年間プランを作らない理由

子ども向けオンライン動画制作教室「FULMA Online(フルマオンライン)」を運営するフルマの齊藤と申します。

習い事の料金体系は、月々払い、3ヶ月支払い、年間払いなど色々ありますよね。

ビジネス的な話でいうと、年間払いで保護者に支払ってもらった方が、キャッシュフロー的に良いですし、1年間の継続は間違いなく担保できます。

それでもフルマでは明確な理由があって、月々払い以外は用意していません。

子どものモチベーションが一番大切

フルマのミッションは「子どもたちのやりたい!をカタチに」

私たちのところに来る子どもたち皆、自分がやりたくて来ています
親に言われてイヤイヤ来ている子はいません。

でも、子どもって最初はやる気だったのに、急に他のことに興味を持つことってありますよね。

これは普通のことですし、逆に楽しいと感じてもらえなかったとしたら私たちのプログラムに問題があります。

それなのに年間で支払ったため、勿体ないし、行かせなきゃ、という保護者の心理的が働くことで、子どもが全然やりたくないのに参加してる、みたいな状況が発生します。

無理矢理やらされている、というのは僕らが最も避けたい状態です。
こういったことがないよう、当然最低契約期間はないですし、やめたい時に辞めやすいように月々払いを採用しています。

プログラムの改善スピード

「子どものモチベーション」だけ書くと、

良い人ぶってんじゃないの?
ビジネス的なメリットもあるんでしょ?

と言われそうですが、そこはもちろんあります。

それは改善スピードです。
僕らの場合は、まだサービスがスタートして4年程度しか経っていません。
正直まだまだ納得ができてない部分もたくさんあります。

そこで改善が必要になってくるわけですが、年間払いにしてしまうと、更新が年1回になるため、不満に気づくのが遅れてしまいます。

退会するのは1年後、でも本当は3ヶ月目で何らかの理由で辞めたいと思っていたかもしれません。

月々払いになっていれば、辞めたいタイミングで辞めることができ、私たちも何故このタイミングで辞めるのかを把握し、改善につなげることができます。

サービスをリリースして時間が経っていたり、改善が一定落ちいたら年間払いなどを提案していくのはありかもしれませんが、最初の段階では売上よりも質の改善の方が優先順位が高いと思います。

収益予測が立てやすい

SaaSが注目されている理由でもありますが、月々払いのビジネスモデルは収益予測が立てやすい傾向にあり、ビジネス的にも科学的なアプローチが取りやすい背景があります。

これもビジネス的なメリットです。
これで企業価値を大きく向上させたのがAdobeです。
2012年に買い切りからサブスクに切替発表しました。
翌日に株価が暴落しまいしたが、今では当時の13倍の株価まで成長しています。

本質的な価値に力学が働く

ビジネス的な話が続きましたが、
最も重要なのは、入会して終わりではなく、継続的に子どもたちに価値を届け、保護者の方に満足してもらう必要がある点です。

年間払いの場合、一番エネルギーを使うのは入会時点になります。
当然更新してもらうために1年後、頑張ることにはなりますが、営業力を磨くことに企業としての力学が働くのは避けられないでしょう。

たとえ多少話を盛って話してでも、入会してもらえれば1年間続けてもらうことが確定するためです。

しかし月々払いの場合、入会時に話した内容と実際の内容がズレていたら、翌月には退会してしまいます。つまり期待値調整をする力学が働くため、説明で聞いたことと、実際に入会したら違った、という状態が生まれにくくなります。

月々払いというのは、入会して終わりではなく、むしろ毎月毎月、子どもたちに楽しんで学べるような環境を用意し、改善し続ける必要があります。

結果として、子どもたちにワクワクするような授業を用意したり、保護者の方の期待に応えたりするために企業努力する力学が働くことになります。

企業の力学としては、とても健全で良いと個人的に感じています。

最後に

料金の受け取り方は、企業の色が出て個人的に好きです。
面白い料金体系の会社があればぜひ教えてください!

まだまだ僕らも模索段階ですが、もし料金体系を考えている方がいたら少しでも参考になれば幸いです!

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