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Orbital2 STERNAをblenderで使うときの「shiftキー問題」を回避する

はじめに

Orbital2 STERNA はblenderで利用する際に致命的な問題があります
それはshiftキーが押しっぱなしになってしまうという問題です
shiftキーは視点移動で使いますし、shift + a などよく使うショートカットにも含まれているのでこれが使えないとなるとかなり不便になります

この問題は公式も認識しているようですが、blenderとの相性問題のようで修正が難しいとのことです
今回は多少強引な手段になりますが、この問題を回避する方法を見つけたので紹介させていただきます

方針

Orbital2の設定ソフトでshiftキーを指定すると先述した問題が発生するので別のアプリケーションを介してshiftキーが入力されるようにします

具体的には「Power Toys」というWindowsの便利ツールを集めたアプリケーションに含まれる「Keyboard Manager」というツールを使います
このツールはあるキーを別のキーに変換するということができます

今回は「Page Up」を「shift」に変換してOrbital2の設定では「shift」の代わりに「Page Up」を指定します

手順

Power Toysのインストール

Githubのリリースページにアクセスします

一番上の最新バージョンのInstaller Hashesの表の中から使っているCPUにあったインストーラーをダウンロードします

ダウンロードしたインストーラーを実行してPower Toysをインストールします

赤枠のリンクからインストーラをダウンロードします
バージョンは更新されていくので新しいものをダウンロードしてください
Per user と Machine wideはどちらでも大丈夫です
迷うならPer userでよいと思います

Keyboard Managerの設定

タスクバーの検索ボックスに「Power」と入れると出てくる「Power Toys(Preview)」を開きます

 左側のメニューから「Keyboard Manager」を選択します

「Keyboard Managerを有効にする」がオンになっていなければオンにします

「キーの再マップ」をクリックすると設定メニューが開きます

「+」ボタンを押すと項目が追加できるので以下のように設定します
「設定」ボタンを押すと押したキーを登録できるので便利です

この例では「Page Up」に「shift」を割り当てていますが、何のキーでも大丈夫です
使用頻度の低いキーにしておくのがおすすめです
また、2つ目の設定は必須ではないですが、Orbital側の設定時に便利なので設定しておくことをおすすめします

登録できたら「OK」を押します
右のWindowsキーを入力できるキーがないという警告がでますが無視してOKを押します

これでKeyboard Manageの設定は完了です
この設定で「Page Up」を押すと「shift」が、「右のWindowsキー」を押すと「Page Up」が入力される状態になります

Orbital側の設定

shiftキー単体の設定

単純にshiftキーを割り当てるには「キーストローク」に「Page Up」を指定します
このとき「Page Up」を押しても変換されてしまい「shift」が入力されるので代わりに「右のWindowsキー」を押して入力します

shiftキーを組み合わせるショートカットを設定する

Orbitalの「キーストローク」は修飾キー + それ以外のキーひとつしか設定できないので「Page Up + a」などは指定できません
そこで、プログラムマクロとして登録します

「記録開始」ボタンを押した後に「右のWindowsキー」と「a」キーを押して放します
これを実行するとblenderには「shift + a」が入力されます

まとめ

blenderでもOrbital2で「shift」を入力できるようにするやり方を紹介しました
何かひとつキーをつぶすことになる、「shift」と組み合わせるショートカットを登録する場合にプログラムマクロで登録する必要があるなどのデメリットもありますが、この設定をすることで最低限blenderでもOrbital2を利用できる状態になるのではと思います

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