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感想ノート

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あらゆるものに対する個人的感想の記録。 所属する団体とは全く関係ない個人的見解です。
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「ボヘミアン・ラプソディ」と『フェルマーの最終定理』に見るモチベーションの源泉

「ボヘミアン・ラプソディ」と『フェルマーの最終定理』に見るモチベーションの源泉

巷ではQUEENのフレディ・マーキュリーの伝記映画「ボヘミアン・ラプソィ」が大旋風を巻き起こしてますね。
僕も初週にDolby atomosで観ましたが、素晴らしすぎて今年観たほかの映画を全部忘れてしまいました。今度はIMAXでもう一度観るつもりです。

※注:微妙に映画のネタバレあります(wikipediaレベルの情報ですが)

この映画で最高だなと思ったのは、QUEENとフレディの重要な転換点

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2017年にストラヴィンスキーの楽曲が日本初演されるという胸熱な話

2017年にストラヴィンスキーの楽曲が日本初演されるという胸熱な話

イギリスからフィルハーモニア管弦楽団が来日しておりまして、行ってきました。

マーラーの交響曲の中でも2番目に好きな6番「悲劇的」を聴きたかったからこの日に行ったのですが、たまたま同日の演目だった曲がこれでした。

ストラヴィンスキー:葬送の歌 op.5(日本初演)「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」の3大バレエで特に有名なストラヴィンスキーですが、半世紀前にお亡くなりになっております。それで

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矢野顕子を人間国宝にして上原ひろみを五輪開会式に出すべきだ

矢野顕子を人間国宝にして上原ひろみを五輪開会式に出すべきだ

矢野顕子と上原ひろみのデュオツアー「ラーメンな女たち」の追加公演に行ってきたので、とりあえず途方もなく素晴らしかったとここに言っておく。とりあえず数年ぶりにCD買うくらい素晴らしかったと強調しておく。

どのくらい凄かったかを言葉にするのも馬鹿馬鹿しいが、極めて個性的なピアニスト2名のデュオでありながら一体感のある濃密な演奏が続けられ、かつそれぞれのヴォイスが失われていないということが奇跡的であり

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劇団四季『ノートルダムの鐘』を観た話

劇団四季『ノートルダムの鐘』を観た話

昨年末から始まった劇団四季の新作。
ディズニーの中ではだいぶ滑ったと思われるアニメに基づくミュージカル。ディズニーのアニメのさらに原作はもちろんヴィクトル・ユーゴー。

結論から言うとこのミュージカルはマスターピースと呼んでいいのではないかと思います。個人的には「ウィキッド」に次ぐくらい好きです。

具体的にどこがよかったかというと、

1. 音楽これは映画の段階からわかってましたが、アラン・メン

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芸術を仕事に糧にする

芸術を仕事に糧にする

先日ヒラリー・ハーンのコンサートに行ってきて、大いに刺激を受けた。そのとき自分が広く芸術というものをなぜ必要とするのかについて考えたので、メモしておく。

* ヒラリー・ハーンはドイツ系アメリカ人のバイオリニストで、クラシック界におけるバイオリニストとしては現役最高峰である(僕は世界一だと思っている)。97年、18歳のときに「バッハ:無伴奏ソナタ・パルティータ集」という王道中の王道(難曲中の難曲)

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川村元気の言葉 (トークイベント「2066年の文芸 第一夜」より)

川村元気の言葉 (トークイベント「2066年の文芸 第一夜」より)

B&Bでの内沼晋太郎さん・川村元気さんとのトークより。敏腕プロデューサーにして文筆家でもある川村さんの者の見方が垣間見れる刺激的なイベントでした。

【トークメモ】

マーケティングからは絶対ヒットは出ないですよ。マーケティングして「こんなのが当たるんじゃないか」って作っても遅い。マーケティングが悪いわけじゃなくて、間に合わないんです単純に。

形式に制限されて作ったものの方がいい可能性がある

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2066年の文芸 第二夜 藤井太洋×藤谷治

2066年の文芸 第二夜 藤井太洋×藤谷治

【藤井太洋の執筆術】

- Scrivenerを使う
- インデザインでレイアウト
- 印刷して万年筆で赤入れ
- Scrivenerには履歴も残る

- 道具が変わると雰囲気が変わる
- キー配列を変えたり片手打ちをしたりするだけで文体が変わる
- 今は束見本に直接手書きで時代小説を書いている
- 手書きからデジタルになったことで失われたものを補うためにツールを使っている

【2066年の文芸】

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