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12年前のガラケーのデータを取り出した件

Top photo:2008年9月のフランス・パリ「ルーヴル美術館」

先日と先々日に引き続き、まるで取り憑かれたかのように過去のデータのバックアップに追われている。

大命題は2002年から2015年まで共に暮らした愛犬アレックスの写真を探し出すことだが、そう言いつつも過去の写真を掘り下げていくと自分でも忘れている自分に出会えるから楽しい。

歴代何台のガラケーを使っていたかあまり記憶がないが、幸いなことにmicroSDカードだけは機種を変更してもずっと引き継いでいたようで。

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日付時刻がパソコンに取り込んだ本日2020年4月19日になっているものの、過去に使用したガラケーは「SHARP」が3台、「Panasonic」が1台、「NEC」が1台だということが伺える。

そうだ、初めて買った機種が(おそらく)SHARPだったこともあって、しばらくは「機種を変えるならSHARPがいい」とこだわっていたことを思い出す。

驚くのは、これだけたくさんのデータがありながらmicroSDカードの容量は1GBだったということ。

今つかっているiPhone10は256GBもありながら容量が残り2GBを切っているのだから、人は容量があればあるだけ詰め込んでしまうものなのだろう。いや、もしかしたら当時は保存したいと思えるデータそのものが少なかった可能性もある。超情報化時代の現在なら、たとえば「手作りマスクの作り方」ひとつを挙げても有効なサイトがごまんと存在している。

ガラケーのカメラの性能のこともあって、写真1枚のデータは数KBしかない。一眼レフカメラで撮影した写真が1枚あたり10MB~が当たり前の今と比べるともちろん、サイズも画質も劣る。

探していた犬のムービーは「あるようで無かった」という手ごたえだが(手ブレが激しかったり画質が荒かったり)、そのほかに振り返ってみて懐かしいと思った写真を5枚ほど紹介したい。

◆2008年5月にスタジオで撮影した1枚

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足元にエフェクターが散らかっている雑踏も、当時はほとんどのスタジオが喫煙可能で防音扉を開けるとヤニ臭かったことも、写真を見ると思い出す。

◆2008年2月、都内某所で開催したライブの1枚。

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暗所なのでどうしてもピントが失われているものの、640px × 480pxのサイズながらスマホで見るには十分なサイズであることが驚きだ。なんなら3000px x 2000px(時にはもっと大きいサイズのことも)で撮影しておきながらサイト負荷軽減のために画像を圧縮する今、素人の私の考えに過ぎないが、意外とこの先も印刷を考えなければwebに載せる用ならこの程度のサイズで十分な気がしてしまう。

◆2009年10月、おいでよどうぶつの森

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古いパソコンからはwii版のどうぶつの森が、古いスマホからはスマホ用どうぶつの森のスクリーンショットが、そして古いガラケーからはDS版のどうぶつの森が出てきた。いつだって最愛はおおかみのロボくん。現在抱えている執筆の仕事がひと段落してもう少し時間ができたら、あつまれどうぶつの森で無人島に引きこもりたい。

◆2008年1月の渋谷ハチ公前

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今現在の渋谷だと、このポスターはもう一回り大きくなっているということはないだろうか?並ぶ3枚のポスターが小さいような気がした。こうしてみると12年前から、いやおそらくそのもっと前から渋谷のこの場所にポスターが出続けていることは変わらないのだなぁと。このポスターが変わるたびに景色を撮っている人がいたら面白い、と思ったが、考えてみたら広告代理店には掲載実績として全て残っているのかもしれない。

◆2011年8月に撮った「元祖映え」

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2010年にサービスが開始されたInstagram。私が人に誇れる1mmくらいの自慢なのだが、私はInstagramのサービス開始とほぼ同時に使い始めたユーザーのひとりだった。そして当時は"映え”という概念は今ほど無かったものの、載せるものがなくてインスタ用に撮ったものだと思われる。こうしてみるとかれこれ10年近くもの間、私はSNSに取り憑かれているのだなと思い知る。

◆2011年7月に撮影した愛犬アレックスの写真

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本来探していたのは愛犬アレックスの写真たち。パソコンや古いスマホの電源を入れた時も痛感したが、あれだけ毎日いっしょに過ごしていたのにいざ写真を探すと思いのほか残っていない。それは「大切にしていない」という意味ではなく、自分の目で見る「肉眼レフ」で十分だったということでもあるが、やはり今となっては少しさみしい。もっとたくさん写真や、そして叶うなら肉声の入ったムービーを、と思うが、考えてみたら写真でさえデータ量が数キロバイトの時代である。特になにをするでもない愛猫のムービーを延々と3分ほど撮り続けていられる現代の技術には感謝しなければならない。

ざっとこんな感じだった。自分が映っている写真やプリクラのデータは、そのほとんどが黒歴史でありながらもやはり振り返ると懐かしい。

あの頃わたしが一眼レフを手にしていたら、どんな写真を撮っただろうか。むしろ、2030年を生きる10年後の私が2020年の今の私が撮ったものを振り返ってどう感じるか。

意外と興味深いと思ったので、やはり今日も、写真を撮った。明日もきっと、写真を撮る。

2020/04/19 こさいたろ


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