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ノマド ~外に出るや否や帰りたいと願う~

梅雨入りこそしていないものの、6月らしい6月だ。

2~3年前の6月の写真を見返していて、雨に濡れる植物園やアジサイ園での撮影なんかは特に楽しかったと思い出す。

家の中で試しにシャッターを切るがTOPの1枚のようなロケーションにはなかなか至らない。

ふいに、器に胡蝶蘭を浮かべてみた。造花ではなく、生花である。

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器がわるいのかライティングが悪いのか、もともとの構図が失敗しているのか、水の上に浮かんでいる感は写真にまったく写らない。やはりアジサイ園に出かけたい。

いつ行こうかなんて考えながら夕飯の支度のために買い物に出た。お日さまが出ていなくても暑い。なんというか蒸し暑い。

抱っこ紐の中に入って私と密着している娘もおそらく同じことを思っているだろう。暑い。

牛乳や夏野菜など買い物袋に“重たい系”の食材をたくさん詰めて汗だくになりながら家に帰る道中、私の頭の中からアジサイ園はいとも簡単に消えた。

家の中にいると外に出たい外に出たいと願うのに、一歩出た途端にこれだ。

インドアでもなければアウトドアでもない。結局、とどまっていることがしんどいのだと実感する。ノマド -遊牧民-というやつかもしれない。

まだまだ新型コロナの影響が油断ならないうちは、花束を買って屋内で花の撮影を楽しもうと目論んでいる。

ひとまず、胡蝶蘭はもう少しなんとか美しく撮りたい。撮りようがある気がしている。リベンジしたい。

2020/06/03 こさいたろ
*暑くて思考回路が停止しそうな初夏の夜に記す。


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