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健全な運営

当店は社員が私と店長のふたりの店で、店長が長期休暇を取るときに私は必然的に連勤になる。店長が長期休暇のタイミングでの会話。

「店長今冬休み中なんだよねー」と何気なく事務所にいたスタッフに言ったところ、
「そういえば最近見かけないなぁと思いました」と返ってきた。私はこのスタッフの反応はいいことだと思った。
社員のシフトを把握してないのはどうなの?という突込みはあるにせよ、店長が居なくてもお店が回っている証拠である。

我々社員は書店員であると同時に店舗の運営を担う立場にあるので、いなくても気にならないということは、社員判断しなくてはいけない大きな問題が発生していない、つまり運営が安定しているとも言えるのだ。

運営上の社員の仕事は極論を言うとイレギュラー対応のみだと考えている。店長だからできる業務や、社員にしかできない業務をできるだけ失くしていく。異動が頻繁に発生するナショナルチェーン店に所属しているのでこういう考え方に行きついている点はある。

通常営業する分には、誰でもある一定の水準での接客や商品手配、補充等が出来れば問題ない。個々のスキルにより抜群の接客や売場作成でお客さんにアピールできる方もいるが、社員だからといって必要とされるスキルではない。接客も売場作成も自分で見本を見せられるので当然抜群であったほうが良いに決まっているが。

私は、誰がいてもいなくても高いレベルで運営が出来ていることを仕事の是としている。社員がいないと廻らない店は、店づくりとしては駄目だと断言する。

特定のスタッフしかできない業務を誰でもできるように仕組化する。その下地を作り、そのうえでお店やお店で働いているスタッフのカラーを出す。売場の主役は社員ではなく、社員も含めて売場に立つスタッフ全員だと思っている。彼らが働きやすい環境を作るのが自分の役割だ。インフラ整備のようなものだ。

なので、働くスタッフにとって社員の存在が気にならないことは私にとって理想的な店舗運営なのだ。






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