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【2022年冬コミ(C101)】カップリング表記ランキング(速報版)

今回も開催直前ですが、毎コミケ恒例「カップリング表記統計」の時間です。一部確定していないデータがあるので、今回も速報値です。確定値は改めてTwitterでお知らせいたします。

■C101概況

昨今の事情を考慮して今回のコミケも縮小開催ですが、しばらく減少傾向だったサークル数が19,882→20,156と若干回復しています。全盛期は約36,000サークルだったのでまだまだ縮小モードとなっているものの、2万サークルを回復したのは嬉しいところです。ただ「カップリング表記数」という観点で見てみると、4,397→3,808表記(暫定値)と減少に歯止めがかかっていない状況です。これは、前回からサークル数が増加したジャンルが「VTuber」「コスプレ」「鉄道・旅行・メカミリ」「評論・情報」あたりの比較的カップリング表記が少ないジャンルということが影響していそうです。この「カップリング表記のコミケ離れ問題」については、以前xxxで書いたのでそちらをご参照ください、ってリンクしようと思ったらまだその記事書いてなかったので来年あたり書きます。ごめんなさい。ともあれ、まとめると「サークル数は増えたけどカップリング表記数は減ってる」ということだけ押さえて以降の記事を読んでいただければ幸いです。

■作品別表記数ランキング(TOP20)

今回は上位作品が大きく変動。トップは刀剣乱舞からFGOへ。5位にウマ娘が上がってきています。それとやはりソシャゲ枠で原神が前回15位から9位へランクアップ。先程概況でもお伝えしたVTuberもサークル数大幅増加を背景に前回ランク外から10位に上がってきています。

1位:Fate/Grand Order

  • オベキャス 7表記

  • オベぐだ♀ 3表記

  • エドぐだ♀ 3表記

  • 斎山 3表記

  • 土斎 3表記

  • 龍以 3表記

  • マーリン×ロマニ 3表記

C101のカップリング表記数トップはFGO。3年前の2019年冬コミ(C97)以来の首位奪還です。1度首位から落ちた作品が返り咲くのはかなりレアケースで、100回を超えるコミケの歴史の中でも、刀剣乱舞以来2作品目となります。
表記では「オベキャス」(オベロン×キャストリア)が最多。2位が「オベぐだ♀」な所を見ても、2部6章「アヴァロン・ル・フェ」のインパクトの大きさがうかがえます。それと面白いのは結構ぐだぐだ組も人気ですよね、というところで、やはり「ぐだぐだ帝都聖杯奇譚」の帝都騎殺(龍以)以降目が離せない存在になっています。帝都は改めてPV見ても最高ですね。(個人の感想)

3位:刀剣乱舞

  • みかつる 4表記

  • くにちょぎ 4表記

刀剣乱舞はサークル数自体が66サークル減、表記数は90表記減ということで、久しぶりにがっつり減っている印象です。それでも3位をキープしているのはさすがの一言。刀剣乱舞は現在でもコンスタントに新キャラが実装されているので、だいぶ人気も分散していて、まとまった人気のあるカップリングは成立しにくくなっています。その中でも、なぜかコミケに強い「みかつる」と本記事で何度も話題に挙げている「くにちょぎ」は今回も人気です。それとたまたま今日「劇場版活撃刀剣乱舞」のPVが上がっていたので、これも公開されると影響が出てくるかもしれません。(いつ公開なんだって話はありますが

■作品別表記増加数ランキング(TOP20)

続いて作品別の「増加数」ランキング。概況に書いた通り全体の表記数は減少傾向なので、その逆風の中増えているかなりの猛者たちです。

1位:ウマ娘プリティーダービー

  • タキカフェ 6表記

  • シャカファイ 6表記

  • ゴルマク 5表記

  • フラウンス 4表記

増加数トップはウマ娘。しかも増加数ランキング2開催連続トップという珍しい記録になっています。かなりのロングスパートですね。
前回と同様、トレウマ(トレーナー×ウマ娘)よりもウマ娘同士のカップリングがメインになっています。サークルカットを見るかぎり、トレウマは表記を書いてないサークルさんが多いからかなとは思います。刀剣乱舞でもそうでしたが、作品内の関係性だけではなく、史実ベースの繋がりも軸としてあるので、いち競馬ファンとしては表記を見るだけで楽しいジャンルです。
タキカフェ(アグネスタキオン×マンハッタンカフェ)は父親が同じで同期、ゴルマク(ゴールドシップ×メジロマックイーン)はゴールドシップがメジロマックイーンの孫、フラウンス(ニシノフラワー×セイウンスカイ)は同じ牧場生まれでふたりのこどももいます。(ふたりのひ孫が今年の中山大障害を勝利)
これから舞台もあったりコミカライズやWebアニメ、TVアニメ3期もあったりしてそれぞれ元になった時代が違うので、また新しいカップリング表記も生まれてくるんじゃないかと期待しています。

2位:リコリス・リコイル

  • ちさたき 16表記

  • たきちさ 4表記

「今年の百合は大豊作」とマックで女子高生が話していましたが、確実にその一角を担っているのがこのリコリス・リコイルだと思われます。百合のカップリング表記は左右を気にされない方もいるようですが、リコリコでいえば「ちさたき」がメジャーなようですね。ちなみに作品全体で24表記ありましたが、全部このふたりのカップリングでした。
余談ですが、Nowアツい百合カップリングといえば『水星の魔女』の「スレミオ(ミオスレ)」。水星のタヌキ、スレッタ・マーキュリーとクソスペトリセツ女ミオリネ・レンブランのカップリングですが、先日の放送で結婚していた(諸説あり)ので、この冬コミで突発本が出ていそうな気がします。

4位:SPY×FAMILY

  • ロイヨル 8表記

  • ダミアニャ 6表記

今年4月からのアニメ化で一躍脚光を浴びた『SPY×FAMILY』が増加数4位にランクイン。カップリング傾向はほぼ9割方、2つの軸で構成されていて、それが大人組「ロイヨル」(ロイド×ヨル)と学生組「ダミアニャ」(ダミアン×アーニャ)です。サークルカットやpixivをではダミアニャの成長ifをよく見かけます。アニメは2期と劇場版が予定されているので、まだまだ人気は続きそうです。それとランクインはしていませんが、『チェンソーマン』や『怪獣8号』の表記も増えているので、ジャンプ+勢がアニメ化を背景にこれから台頭してくるかもしれません。

■カップリングランキング(TOP10)

カップリングランキングは前回に引き続き「兎虎」と「赤安」がワンツー。タイバニは来年タイバニ2の地上波放送が予定されているので、来年の今頃はまた景色が変わっているかもしれません。一方でコナンは来年の映画に「コ哀」(江戸川コナン×灰原哀)の気配を察知しているので、作品内パワーバランスに注目しています。

3位の「おねショタ」は、それを「おねえさん×ショタ」と書いていいかは正直微妙なのところですが、集計上の便宜的な記載ということでご容赦ください。これが3位で日本大丈夫ですか。

増加組では前述の『リコリス・リコイル』から「ちさたき」が一気に5位へ。ちゃんと調べられてないですが、百合カップリングのランクインはかなり久々な気がします。それと7位の「ロイヨル」(SPY×FAMILY)や8位の「ロナドラ」(吸血鬼すぐ死ぬ)はアニメ効果が大きそうです。どちらもアニメの評判がいいですね。特に『SPY×FAMILY』は普段アニメをあまり見ない層にも届いている印象があります。両作品とも絶賛連載中なので、今後の動向にも注意していきたいと思います。

■カップリング表記ランキング(TOP10)

カップリング表記ランキングもほとんどカップリングランキングに近い形です。そして今回もトップ10に「おねショタ」と「おにショタ」があり、かなり日本の終了具合を示唆しているように感じます。(始まってるのかも
「おにショタ」「おねショタ」をカップリング表記として扱うかという話については過去の記事で書いているのでこちらをご参照ください↓ 要点としては「オリジナル作品に対して書かれた表記のみ集計」しています。

それにしても毎回思いますが、「兎虎」も「ヴィク勇」も同じカップリング内でかなり表記の統一感が高くて驚きます。かなり練度が高いです。特に「ヴィク勇」は今年公式供給どれだけあったのかというレベルだと思うので、減ったとはいえ3位をキープしているのはすごいですね。『吸血鬼すぐ死ぬ』の「ロナドラ」に関しては、前回は少し表記がブレていましたが、今回はかなり統一されてますね。ファンの間で認知が進んだのでしょうか。こういう変化も調査していて楽しいところです。

いよいよ明日から冬コミですが、みなさまよいお年を。

■おまけ:Bar chart race

最新のコミケの他に過去のコミケカタログを日々調査しています。今年はようやく2000年代を調べ終わったので、Bar chart race(動くグラフ)を更新しています。ご参考までに。

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