(株)ゆめみの勉強し放題制度を私的な理由で使って粘土をこねてきた(前編)

後編はこちら

きっかけはこの記事

どんなド素人でも、3日間みっちり指導をうければすげぇかっこいい胸像を作ることができると豪語するセミナー

片桐裕司彫刻セミナー

すげぇ面白そうじゃないですか。
上記ページで詳細を調べてみたら、3日間その道の第一人者にびっしり教えてもらってたったの31,000円!!これは気になる。

上記オモコロさんの記事を読んだだけで『この教室、面白そうだ。もう、申し込んだ。』って方、このnote記事はあの記事より面白い紹介はできないので、ここで帰って頂いて大丈夫です。『でもまぁちょっとな?実際どうなの?』って方、この先をお読みください。

ゆめみの『勉強し放題制度』とは?

下記のような学習に関して発生するコストをすべて経費として会社が支給する制度。

・書籍資料
・研修受講
・セミナー・交流会
・情報獲得
・朝会、ラーニングランチ・ディナー
・展示会・体験イベント
・資格取得
・ソフトウェア・アプリ課金
・物品(ガジェット、最新デバイス※会社の備品とする)

この中で、
・研修受講
に関しての適用範囲は下記の内容。

専門学校、オンラインスクール、マンツーマンレッスンなど研修、スクール、トレーニングと名のつくものは全て対象

勉強にかかる費用全てを経費とするというのが実に太っ腹で、セミナー等がリモート、例えば海外で行われていた場合、そこまでの交通費、宿泊費まで支給されるというわけのわからない制度。
ただし、その経費を使うためには、○○でいくら使います!っていうのを先に社内Slackで宣言する必要があり、透明性はあります。自由であり、自己決定できる分、その経費の使い方に本当に価値があるのが問われる制度となってます。あと、学んだことのアウトプットも必須。

この制度には以下のような条項があります。

業務、自己啓発に関わらず、あらゆるインプットを自律により購入・利用できる

つまり、普段の私の業務とは全く関係ない、粘土をこねこねして彫刻を学ぶというこのセミナー参加費もすべて会社がお金を出してくれるのです!まぁ、駄目って言われても安いので自分で金を出せばいいやと、上記オモコロの記事を読んだその日にキャンセル待ちで申し込みをしておきました。

ちなみにこのセミナー、土日月の3日間のセミナーとなって週末をはみ出してしまったのですが弊社、『有給取り放題制度』というものもありまして、月曜日に有給をとっております。

今回は東京開催ということもあり、宿泊費もかかっておらず、めんどくさいので交通費くらいは自分で出しているので会社に申請する経費としては31,000円となります。

キャンセル発生、受講可能に

人気がありそうなセミナーだったので、ダメ元でキャンセル待ちで申し込んでいたのですが、開催一週間前にキャンセルが発生とのメール連絡があり、速攻で申し込み、Paypalアカウントを作って入金。

家族に次の週末を全部使って一人で遊んでくるわと事後報告。(※結婚して15年だけどこれは初めて。)

本申込みメール内にアンケートがあったので前のめりで回答。

事前アンケート

以下、原文ママ

【アンケート】 *必須
> セミナーの指導の際の参考にさせていただくために
> アンケートにご協力をお願いいたします。
> ①自己紹介 (セミナー経験者は不要)

20年くらいWebエンジニアを続けている44歳になりました。
4人の娘の親父です。
彫刻や美術に関しては業務としては全く関わってはいないのですが、趣味として参加させていただきたいと思います。

> ② セミナー参加への動機

こちらの記事を拝見させていただいたのがきっかけとなります。
https://omocoro.jp/kiji/185311/


> ③このセミナーを通して、あなたが得たいものを教えてください。
> (具体的にでも抽象的にでも構いません、自由にお答えください。)

絵は趣味として時々描いているのですが、ちゃんと誰かに教わることなく描いて、技能が追いつかず思ったように描けずにしばらく放置を繰り返していたので、新たなチャレンジとして、ちゃんとどなたかに教えを請うという形で勉強し直したいと思いました。
先輩参加者の皆様の造形のディティール、デザインを形にする能力が3日間のうちに見違えるほど変わっているのを拝見して、自分もそれができれば嬉しいと思っています。
絵に関しては家でよく子どもたちとも一緒に描くのですが、最近は小6、中2の子供の方が私よりもいい絵を描くようになってきたので、私自身が子どもたちの目標ではなくなってしまいましたので、もう一度子どもたちの目標となれるようになりたいです。

> 【ポートフォリオ、制作作品について】 *任意

絵は、鉛筆画、水彩、デジタルなどから気の向いたものを適当に書いていますが、その中から写真のストックがあるものを何点か添付させていただきます。

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アンケート回答ここまで。

さらっと、

『最近は小6、中2の子供の方が私よりもいい絵を描くようになってきたので、私自身が子どもたちの目標ではなくなってしまいましたので、もう一度子どもたちの目標となれるようになりたいです。』

業務にはまったくないけど子供にドヤ顔をしたいだけ。との本音を先生に回答しつつ、子供の事も自慢したいという親ばかを匂わせたメールを送ってます。

ちなみに、3日目終了後の交流会では何名の方かに自慢してたのですが、うちの娘達は画に関しては親の目から見る限りは才能がある。

色鉛筆を持ち出してリビングで2時間くらいなんかやってると思ったらこんなの描いてるのがうちの小6の次女

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中1のときに人生で最初に書いた油絵がこれなのが長女

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ぶっちゃけると、娘たち、最近生意気なのでこいつらを黙らせるために(会社の)金の力で殴りに行くというのが原動力です。

後日、この前のめりの姿勢に対して、「メール連絡から、入金、ポートフォリオの提出までの速度が過去の受講者の中で最速でした。」との評価をいただきました。

宿題が出た

講師の片桐先生からの課題メール

さて、僕のセミナーで教えたい造形というのは、生き物の造形です。 
日本ではキャラクターがマンガ的な所があって、生き物というよりも作られた作品という風に見えるものが非常に多いです。それはコマーシャルや広告などの分野では許されるし使える技術ではあるのですが、それが生き物なのかと言う眼で見ると疑問に思えるものが多いと思います。 
生き物の構造の基本を理解するため、課題であるデザインは人間をベースにしたものか、人間そのものにしてもらいます。 
~中略~
CGをされている方は、Zbrushなどでデザインしてもらってもかまいません。
何か疑問があれば、遠慮なくメールしてください。
セミナーまでに修正が必要になる場合もあるので、なるべく早く何かしら提出して下さい。

つまり、作りたい題材を選ぶことが宿題.
これを失敗すると3日間ずっとつまんないものを作り続けることになる。

先週末の3連休を使っていろんな素材を探して悩みまくる。

ちなみに私の好きなもの、作りたいものの要素を整合性を考えずにとにかく列挙すると以下の通り

・笑い顔などの崩れた表情、芸人さんなど
・吠えた顔等のむき出しにした野生を感じさせるもの
・家族の顔
・子どもたちが幼かった頃の顔
・お美しい女優さん
・人体、筋肉、骨格が出るもの
・シワの深い、深みの出た渋い顔

作りたいものが多すぎるのですが、家族持ちなので、家族に聞いたところ、
・『自分がモデルにされて、それが家にあるのは嫌だ。』
・『リビングに芸人さんの顔がずっとおいてあるのも嫌だ。』
・『渋いからって、河野太郎の顔がコッチ見てるのは嫌だ。』
とのこと。


では、お美しい女優さんを考えたときに、深キョンとか思い浮かぶのですが、深キョンが全ての女優さんの中で本当にお前が作りたい方なのか?本当は篠崎愛を作りたいんじゃないのか?いや、犬童美乃梨さんを作りたいんじゃないのか?ってなったときに決めきれないわけですよ。皆尊い。僕には選べないよ。犬童美乃梨さんを選んだ日には、まず、誰なの?っていうところと、何故彼女なのか?を妻とうちの娘達合わせて5人の女子の前で熱弁しなきゃいけなくなるんですよ。

かといってオリジナルキャラを考えてトラと人間を合わせてみたりしたけれどもどこかで見たことあるような二流キャラしかできない。と煮詰まっていたところ、子供から、

「もう、(実力足らないんだから)簡単そうなワンパンマンのサイタマ作りなよ。」

との神の一声。
サイタマ氏はいくらなんでも造形が簡単すぎるだろうということで他のキャラを探したのですが、

・吠えた顔等のむき出しにした野生を感じさせるもの
・人体、筋肉、骨格が出るもの
・シワの深い、深みの出た渋い顔

を備える大好きなキャラが居ました。

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もう、この方しかないです。
生まれ変わったらバングになりたい。
模写して先生に提出して、OKを頂いたので、この週末に行ってきました!

一日目(前半)

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浅草橋駅を降りてすぐ!わかりやすい。

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持ち物を広げたときのスケッチブックがこれだったので、もう既に周りの人間に負けた気分になっているところ。

開始時間になったので、一人づつ簡単に自己紹介

皆さん大体、

・ゲーム関係3D CGデザイナー
・フィギュア造形作家
・人形造形作家
・上記の職業につきたくて修行中の学生さん
・趣味で造形中
のいずれか。その中で、

「職業は彫刻とは全く関係なく、普段はWeb系のエンジニアをやっています。粘土を触るのが多分30年くらいぶりですが、がんばります。」との自己紹介を強いられる。いや、みんな見てろよ!認めさせてやる!!

なんの説明もなくまず作ってみる

自己紹介が終わったら、なんの説明もなくいきなり、「じゃぁまず30分作ってみて」と突き放される。
へっ。へっ。すげえの作ってビビらせてやるぜ。

5分後、芯材に粘土をとりあえず巻きつけてみたけど、すごく立派だけど、とても卑猥なものができてしまったので写真には撮れなかった。Googleフォトに自動同期されたあとにアカウントを削除されてしまうリスクが有るやつ。

30分後、なんとか形になった。周り見渡しても30分で髪の毛までつけてる人居ないよ?
いや、30分でここまでできたらこれ、イケてるんじゃないの?

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後編に続く

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