見出し画像

共生(3/29)

遅筆すぎてマコさんにケツを蹴られまくっているし、スマホから書きます。

さて、ブランド名ですが、正式に「Harvest and Ladybug」に決まりました。(表記は揺れるかも)
どんな意味かと言うと収穫(僕らは豊穣という意味合いで使っています)とてんとう虫。
何でこんな名前なの?っていうのは下記につらつら連ねていきます。

前回のMtgの翌日、マコさんからこんな連絡が来ました。

ふええ……しっくり来ていたのに。
と思ったものの、お互いに納得していないとこの先ツラいだろうと、まずは話し合うことに。

曰く、活動コンセプトとデザインコンセプトとブランド名が、一つのストーリーとして繋がらないとのこと。
例を挙げると「FR2」というブランドは名前とモチーフと販促がわかりやすく紐づいているんですね。
ウサギをモチーフにしていて、ウサギはめちゃ交尾するしInstagramとかでの売り方もエロい写真をいっぱい使っている。石川さんは交尾ではなくセックスという言葉を使っているけど。要はエロいという筋を通している。
(余談だけど僕は小学生の頃飼育委員だったんですが、確かにウサギはめちゃ交尾をするんで春になるとかわいい子ウサギが大量に産まれてきていました)
僕らのブランドでは「女性が男性に贈りたくなる、着てほしくなる様な服を作ろう!」という話をしていたんですけど、それよりもっと大枠の活動指針として「ファッションを通して世界を良くする」っていう理念を掲げていたんですね。(前の記事から変わっていないです)

まぁ、繋がらんわな……

というかカテゴリーが違う?ような気がしていて、例えば社会課題の解決が世界の貧困地域の子供が教育を受けられるような支援をする!だったとして、これは目的なワケです。
で、服を作って売る手段なワケです。で、女性が〜は手段の中の更により売れるためにするためのターゲットとコンセプトの話になってくる。
世界を良くしよう!という目的に対する手段は何でもいいので(悪人を全員殺すでもいいので)活動方針と商品コンセプトっていうのは、今回の場合は確かにちょっと難しい。

これが例えば僕らがゲーム会社で、ミッションが「今までに無い新しい体験を提供するゲームを生み出して世界を盛り上げる」的なヤツだったら、ゲーム以外はやっちゃダメだし女の子がいっぱい出てくる音ゲーという企画もボツになる。(既に世の中に溢れかえっているので新しい体験とは言い難い、みたいな)

ただ、僕らは今回ミッションとして「ファッションを通して世界を良くする」と掲げているので、逆に言えばファッションを通して世界が良くなるなら何をやってもいい。ので、女性が〜というくだりは手段の中の手段に過ぎず、大目標と小目標を一本に繋げるっていうのはちょっと違うかもな……というのは話をしながら思っていました。
決め方って色々あると思うんですが

僕らの場合こんな感じてんとう虫!って決めちゃったんですね。
もちろん後から巻き戻して違うモチーフを決めることもできたんですが、何より僕がもうてんとう虫を気に入っちゃった。
それに実際ピンときていた。

それで「僕的には繋がる気がするんでちょっと文言に起こしてみますね〜」なんて言って電話を切りました。
ただ僕、この時引っ越しの準備中だったんですね。(進捗0%)
で、そこから翌日引っ越して部屋の片付けだの他の仕事だのという感じで、あっという間に次のMtgの前日になってしまいました。

はわはわはわ!
1文字も起こさないままだったんで、マコさんに突っつかれてしまいました。
が、頑張って出しました。

Harvest and Ladybugは「女性がパートナーに贈りたくなる、着せたくなる服」をコンセプトにしたブランドで、僕らはこの事業を通して世界を良くしていきたいと考えている。
テントウ虫は幸運を運ぶとされる、縁起の良いジンクスをたくさん持つ虫で、僕らがファッションを通して世界を良くしていく、という活動を掲げて、何かアイコンを決めよう!って思った時にまず思いついたのがテントウ虫だった。
デフォルメされたテントウ虫は可愛いしオシャレにできるイメージが湧いたのでファッションにはピッタリ。
何より名前の由来がステキだった。
漢字で書くと天道虫。お天道様、太陽に向かって飛んでいくなんていかにもポジティブだし、英語ではレディバードやレディバグと言って、このレディというのはマリア様を指すんだけれど、つまり西洋ではマリア様の使いの虫だと言われている。聖母の使いだって、なんとも慈愛に満ちた感じがするじゃないか。
慈愛。
世界を良くしたいという思いは、もちろん慈善事業としてやるわけではないんだけど、人を幸せにしたいという思いには違いない。僕らの事業がどれだけ世界に貢献できるのかわからないしどれだけ多くの人を救えるのかはわからないけど、できるだけ多くの人を幸せにしたいと真剣に考えている。
真剣に考えた結果「ちょっとずつ」なんじゃないかと思った。
僕らだけでは無理だし、もちろんアナタたちの誰か一人だけでも無理なんだけど、みんなでちょっとずつ思いの輪を広げていけば、それはとても大きな力になるんじゃないかと考えた。
僕らがファッションという手法を選んだのは、服は誰しもが必要として触れるものだから。
僕らが作る服には必ず世界を良くするメッセージを込めようと思っている。
何か特別なアクションを起こさなくたって、起こせなくたって、このシャツを身につけてくれさえすればアナタの気持ちは僕らがちゃんと届けるし、アナタが身につけたシャツを、そこに描かれたメッセージを隣の誰かが目にして、共感して、輪が広がっていってくれる。
やがてこのテントウ虫は世界を良くしたい、そんな願いのシンボルになっていったら素晴らしいんじゃないかと思う。
ところでテントウ虫は農作物につく害虫を食べてくれる益虫だというのは良く知るところ。農家からしたら悪い虫を退治するのを助けてくれるわけだから、とてもありがたい存在だ。
一方で、テントウ虫は何も豊穣のために害虫を食べているわけではなく、むしろそこに稲がなっているお陰でエサにありつける。
どちらもハッピーになれる関係。
僕らのブランドは女性が男性に贈りたくなる、着てほしくなる、そんなデザインを目指すけど、これは女性側が自分自身のために、パートナーに着てほしい服を着てもらいたいだけで、そんな風に選んでもらえれば良いと思っている。
男性は男性で、自分であれこれ気を揉まなくても、パートナーが勝手にアナタに似合う服を選んできてくれるわけだから、これもとてもハッピーなことだ。
僕らの思いやメッセージは間違いなく本音だが、だけど「世界を良くしたい」は軽はずみな気持ちで取り組めるなら、そんなに素晴らしいことはないとも思っている。
自分の幸せがあって、パートナーの幸せがあって、家族や友人の幸せがあって、その先の先ぐらいに、見知らぬ誰かの幸せがあればそれで良い。
アナタの幸せをすり減らす必要なんて全くない。
別にこの思いに共感できなくても、メッセージの意味がわからなくても、「この服ステキだな」と思って手に取ってもらえれば、回り回って世界は良くなる。僕らはそんな活動をしていく。
「チャリティー活動している奴ってモテるよね」そんな不純な動機でも一向にかまわない。
そのアクションを、僕らがちゃんと繋げるから。

Harvest and Ladybug。
豊穣とテントウ虫の関係はそんな風に成り立っていて、アナタが幸せになるための行いがやがて誰かの幸せになる。そんな世界をデザインできたらと思う。

という文言を書いてマコさんに見せた結果「もう女性が〜のくだりいらなくないですか?デザインを作る時は意識するとして」とのこと。
うん、僕もそう思う。

前回も書いたように、僕は再生可能なエネルギーという考え方でいて、それは根底に「自己犠牲でもって他人に奉仕する」ではなく「自分のための行動が他者にも貢献している状態がベスト」だという思想。
自然界に生きている命で「他者のために自分を犠牲にしている」なんて考えるヤツは1つもいないと思うんですよね。
これはめっちゃ辛い。この考えのまま追い込まれると、エネルギーが「何で俺はこんなにやっているのにアイツは……」っていう憎しみに反転するんです。
「自分のための行動が〜」は、裏返すと「他者のための行動が自分のためになる」をガチでそう思い込んでいる状態なんですけど、要するにこれは自責だということで、また無理をしないということでもあると思うんです。

またちょっとメンタリティな話に及んでしまいますが、僕は認識が世界を変えると思っていて、残高1円でも本人が問題なく生きていればそれは豊かなんです。
自己犠牲って何だろうって話なんですが、例えばサッカーの試合でめっちゃ走ってディフェンスを頑張る選手を指して「献身的なプレー!」って言ったりしますが、それは誰のために頑張るのか?っていうと、結局自分のためですよね。
勝ちたいから頑張る。
普通ですよね。
ここで、例えばメッシなんかは試合中あんまり走らないんですけど「メッシ全然走ってないじゃん!俺こんなに走ってんのに!」とか考えちゃダメなんです。じゃあ走るのやめたら?その代わり負けるかもしれないし、君は試合に出られなくなるかもしれないけど。というだけの話なんです。
自分がやりたいからやる。
この考えが根底にないとマジで辛いんで、残業だろうが飛び込み営業だろうが何だろうが自分が必要だと思うならやりまくりなさいというのが僕の考えで、もちろんこのご時世けっこうブラック寄りな思想なのかもしれないんですけど、もちろんやりたくなかったらやらなくていい。
その代わり、どんな結果もちゃんと自分の選択によって導かれたものだとして受け入れましょうね、と。
良しにしろ悪しにしろ、全て自分の選択の結果だと思えば、世の中何でも自分の思い通りで気が楽なんですよ。自責は気楽なんです。

無理をしないというのはそういうことで、自分のためになっていると思ったらやったらいいし、自分が犠牲になっていると思ったらやらなければいい。
そこはその人の度量に、キャパシティによるんじゃないかなと。

話は戻りますが、僕らのブランドもそういうスタンスでやっていきたいんですよね。そして偽善を許容したい。というか「偽善ですけど何か?」って全然言っていい社会になっていいと思う。
というか、僕らのブランドの服を着ていたらさりげなく善行が積めているみたいな感じにしていきたいです。
だから服はやっぱりカッコ良くなきゃダメで、着られればいいってだけじゃなくて、ちゃんとオシャレでちゃんと着心地良くしたい。

何故Harvest and Ladybugなのか?

これはなので↑に書いた通りで、稲とてんとう虫の関係の如く、ストレスなく共生できる社会を目指そう!という意志を形にしました。(後付けでもあるけど)
ストレスがないってことは豊かに生きる上でとても重要だと考えているので、シャツやら何やらも着心地にこだわっていきたいですね。

さぁ、次は本格的に服作りみたいな話に言及していきたいと思います!
次回かその次ぐらいですかね。

それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?