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#002 踏み出す

つい先日、6シーズンを過ごさせてもらった松本山雅FCを離れた。

4〜6年の3年間も担当させてもらった現中2の子達。
担当したのは6年生の1年間だったけど、小さい頃から良く知っていた現中1の子達。
最後の1年間、大きな成長を見せてくれた現5年の子達。

担当したどの学年にも書ききれないほど多くの忘れられない瞬間があるんだけど、
こうやって次に踏み出したタイミングだからこそ、ふと思い出したことを忘れないうちに書いておこうと思う。

ちょうど1年前くらい、現中1がまだ6年だった頃の話。

彼らは本当に頑張った。
誰もが知る大きな大会にはほぼ出たし、最後の大会は歴史を塗り替えて終えた。
でも結果よりも何よりも、目の色が変わるという言葉のホントの意味を教えてくれたラスト1ヶ月の雰囲気を僕は忘れることはないだろう。

最後のゲームの敗因は僕だ。想定が甘かった。だからこその準備不足だった。
でも、彼らは本当にその時の全部を出し尽くして大会を去ったように思う
僕には後悔が残ったけど
(だからこうして思い出しちゃうよね)

そこから半月、チームは長いOFFに入った。
なんたってサッカーやり過ぎなくらいに戦ったシーズンだったからね
少しリフレッシュして欲しかったし、僕自身もリセットしたかった。

そうこうして迎えた年明け最初の練習。
この日を未だに忘れられることができない。

OFF明けの動き作り、5号球に慣れること、久しぶりのこのメンツでのサッカーを心から楽しめるように
そんなことを主眼に考えてた練習だけど、全然考えていた雰囲気にならなかった。
特に最後のゲーム。

バッチバチ。

球際でのコンタクトの音がめちゃくちゃ聞こえる
途切れることのない選手同士のコーチング

そしてその夜。
希望の選手とはサッカーノートのようなものをずっと交換してたんだけど、大会前と同じように、それが当たり前かのように送ってきた。
「もっと〜したかった」
「〜できるようになりたい」

その話は最後に負けた直後もした。
「もう次だよ、またやっていこう」と。
全国、いや世界中で使い古された敗戦後のその言葉が、きちんと彼らに届いていたと感じられた1日だった。
加えて、大事なのは次だよと言った本人が、どこかで切り替えられてないことを痛感させられた日。

やり切って終えられることなんてなかなか無いし、僕らの日常はなんかの物語みたいにキリの良い所では終えられない。

もう次だ、と改めて自分に言い聞かせる。

今日はそんな日だ。


とりあえず2つ目が書けたのは進歩!と思うようにしよう

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