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「就活解禁」の日に思うこと

このエントリーが、就活を頑張っている人たちの目に触れることはないかもしれないが、それでも彼ら・彼女らに伝えたい。

6月1日、就活の解禁日。
自分が就活をしていた当時は10月1日が解禁日だった上に、ここ数年ルールがコロコロ変わったために、今日が解禁日だということを知らずにいた。
どうりで、リクルートスーツ姿の人がたくさんいたわけだ。

ニュースによれば、今日の時点で既に内定が出ている学生は4割以上いるらしい。

ルールの形骸化…ということはさておき、残りの6割の人、そして悔しながら卒業ギリギリまで頑張ったが、内定をもらえなかった人は不安で仕方ないだろう。「売り手市場」と言われながらも、内定までたどり着かない人は一定数いるはずだ。

そんな人達に伝えたい。
「くよくよせずに、自暴自棄にならずに、頑張ってほしい」と。

たまたまこれまで受けた会社が自分に合っていなかっただけのこと。世の中には星の数ほど会社はある。

なぜこんなことを言うのかといえば、自分が苦しんだから。

私が就活をしたのは2010年。リーマンショックの影響をもろに受けた、いわゆる「超就職氷河期」だった。
そもそも、文学部卒という時点でハードルが上がる。「大学時代に学んだことが仕事上、なんの役に立つんですか?」という当たり前の質問も、今よりもだいぶ「拗らせていた」私は上手に答えられず。

何社受けたか分からないくらいの数を受け、結果は全滅。
最後の方は自暴自棄になり、全く興味のない業界を受け、当然志望動機などもとってつけたような(いや、それすらできていなかったかもしれない)ものになり、面接を受けながら「あ、今回もダメだな」などと思ったものだ。

自分を全否定されたような気になり、下手をすれば生きていくのすら嫌になりそうだった。

それでも、自分から生きていくのをやめる勇気はなかったので、「新卒カード」を残すためにも、いわゆる就職浪人をした。卒論以外の単位を習得し、もう1年大学に残ることにしたのだ。

翌年、多少は就職環境が良くなったのか、無事にある会社から内定をもらうことができた。
…と、ここで話が終われば美談なのだが、やはり当初から志望していた出版への夢を諦めきれず、丸5年でその会社を退職。今は出版業界の片隅でひっそりと生きている。

そんなわけで、内定がもらえなくて苦しんでいる人たちには、諦めずにいてほしい。
そして、今の時代、入ってみて合わないと思えば、転職も視野に入ってくる。もしくは、そもそも、「雇われる」ということにこだわらずに、自分ならではの稼ぎ方すら、志せるかもしれないのだ。そういう意味でも、「多様性」が少しずつでも許容されるようになってきたこの時代は、意外と良い時代なのかもしれない。

なんだかとりとめがなくなってしまったが、街で頑張る就活生たちを見て、少しだけ先輩の私はそんなことを考えたのである。

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