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たった2ヶ月でYouTubeとbandcampでオリジナル曲の収益化に成功!〜その道筋を公開

 はじめまして!TAKEO SUZUKIといいます。TASKENという名前は、主に趣味でBGMの制作やMIXエンジニアをするときのサブネームです(MIXは今は特定のアーティストのみしかやってません)。自分でいうのもなんですが超マニアックな音楽を日々制作しています。

 僕なりの方法でオリジナル曲をYouTubebandcamp2ヶ月間で収益化できた事を記事にしてみました(有料部分では、収益額も公開)。

YouTubeアナリティクス

この記事の構成はこんな感じになっています。


はじめに

 僕は元はプロミュージシャンでしたが、紆余曲折あり、ミュージシャン→BGM制作&レコーディング・エンジニア→サラリーマン→ニート→再度BGM制作&MIXエンジニアという経歴を経て、今は自分のやりたい音楽にのみ集中して制作活動をしています(ゆえに貧乏)。

 主にアンビエント音楽テクノの他、実験的な音楽の制作をしていて、ネット上だけで活動しています(機会があったらライブとかもしたいけど)。

 そのネット上の活動ですが、誰もが考えるYouTubeでの広告収入を夢見て、2020年頃から音楽系動画に挑戦しては何度も挫折を味わってきました。ニッチを狙い過ぎて掠りもしなかったり、安易に始めた作業用BGMチャンネルが全然伸びなかったり・・・。

 しかし、今年(2024年)の1月後半辺りから、あるチャンネルで投稿した動画が急に伸び始め、同時に登録者数も急に1000人を超え、同時にbandcampでリリースしていたアルバムも売れるようになりました。

 正直、僕が制作している音楽は自分でいうのもなんですが結構マニアックです。この状況に正直戸惑っている部分もあるのですが、どうやって収益化できたのか自分なりに解析して記事にしてみました。

 ちなみにこの記事は、読めば誰でもオリジナル曲を収益化できるというものではありません。ただ、同じような境遇の人で色々と試行錯誤している人の参考になればという思いから書いてみました。最後まで読んでもらえたらとても嬉しいです。

注意点として

  • 僕はWebマーケティングに関しては素人に毛が生えた程度

  • 海外をターゲットとした戦略(といえるものかどうか・・・)なので国内向けではないと思う

  • 今回取り扱っている内容はマニアックな音楽で、ポピュラーミュージックとは方法論が異なるはず

改めて自己紹介

ここで改めて自己紹介。
 僕の最初のキャリアはBGM制作からでした。KISSでロックに目覚めたロックギター小僧だった少年がYMOで打ち込みにハマり、ギターをシンセに持ち替えて自宅録音に夢中になってたら、気がついたらフリーでBGM制作の道へ。企業のビデオやゲーム、たまにテレビCMのBGMなどを制作してました。

 同時にバンド活動もしてて、横浜にあったクラブ24というライブハウスをベースに、関東圏のライブハウス、クラブなどで活動。いろんな形態のバンドを組んでは解散を繰り返した後、O.M.U.というジャズとクラブミュージックを融合させたユニットにトラックメイカー&DJとして誘われ、日本コロムビアから念願だったCDデビューを果たしました。

 しかし、国内でのCDの売り上げは3〜4000枚程度。厳しい現実を目の当たりにし、意気消沈していたところにドイツの99recordsというレーベルのオファーを受け、なんと世界デビューすることに。

 CDは全世界で2万枚ぐらいのリリースを記録し、スイスの大規模なジャズ・フェスティバル”JAZZ NOT JAZZ”というイベントに招待され、ライブとDJをプレイし一部では評価を得たのですが、この頃の僕は、音楽を作るという事に関しては貪欲でエゴの塊ような人間だったので、次第にメンバーとの人間関係がうまくいかなくなり、脱退しました。

 脱退後、個人で活動はしていたのですがなぜかスランプに陥り満足のいくものが作れなくなり、生活のためにBGM作家やレコーディング& MIXエンジニアとして活動。しかし日本の音楽業界との温度差に疲れ音楽業界での活動を休止。同時に音楽も趣味程度にしか作らないようになってました。

 そして、業界からはキッパリ足を洗い、当時夢中になっていたWeb制作の世界へ(インターネットが一般的になる前から趣味でサイトを作ったりしてました)。

 運よくとある広告制作代理店に就職し、Web制作部門の管理職に就いて順風満帆かと思いきや、連日の夜中の自腹でのタクシー帰りによる精神的肉体的な疲労の蓄積・・・もう辞めようかなと思っていた矢先に、広告業界を襲った日本の大不況の煽りでリストラ(この時、正直辞めれて良かったと思いました)。

 その後、なんとか親の伝手で医療業界に再就職して、ここで事務部署の管理職を任されたのですが、超ブラック体質&親の介護が重なり鬱病になってしまい、結果退職して再度無職に。その後しばらく引きこもり生活をしてました(この時期は地獄でしたね・・・)。

 その時、自分はやりたい事だけをやろうと決心するも、鬱病のせいか10年間ほど迷走しまくり、なんとか回復した頃に、やっとフリーでBGM制作やMIXエンジニアとして再起。でも、それは自分が本当にやりたかった事ではなく生活のため。色々と悶々とする中、やはり自分は思うがままに自由に音楽を作っていく事が好きなんだと認識を改め、クライアントワークは辞めアーティスト活動に集中する事に。

 ちょっと自己紹介が長かったですかね・・・(ご勘弁を)、今は近所でバイトをしながら制作活動に勤しんでいます。

YouTubeとbandcampをはじめたワケ

 オリジナル音楽で生計を立てるには、一般的な方法としてメジャーと契約しアルバムやライブなどで収益を上げる方法となりますが、これはごく一部の人にしか開かれていない狭き門。ましてや、引退して長らく業界から離れていた上に歳も歳。しかも超マニアックな音楽しか作らないとなると、土台無理な話。

 メジャーに頼らずとも活動をしていくには、ネットを最大限活用するのが一番で、また、どこにも縛られたくないという思いもあったので、音楽サブスクにチャレンジしてみました。
 当時はakeo tsuzukiという変名で、オウテカマウスオンマーズのような実験的なテクノを制作してまして、EPをリリースして少しは宣伝も頑張ってみたのですが、これが全く売れず。

Apple Musicのリンク

 音楽サブスクは、メジャーアーティストでもランキングの上位に入らない限り、中々収益的には厳しいようで、僕のような無名で超マニアックな個人アーティストには土台無理な話。
 他に使えるサービスがないだろうかと探していた時に見つけたのが、bandcampというサービス。

 bandcampとは、音楽ファンがアーティストと直接繋がり、音源やグッズの販売を通して活動をサポートするオンライン版レコードショップ&音楽コミュニティで、アーティストが自由にコンテンツの値段設定できて、アカウント開設は無料というありがたいサービス(売れたら手数料は取られるけど、それは瑣末な事)。

 これだ!と思い開設してみようと思ったけど、海外のサービスで全部英語(ハードルが高い・・・)。しかし、自分の音楽は国内では受け入れてもらえないだろうと思っていたので、海外にアピールするいい機会だと思い、開設方法をネットで探してなんとか登録しました。

瞑想音楽のbandcampのリンク

 僕は元々ブライアン・イーノの大ファン。いずれはオリジナルのアンビエント音楽を作りたいと思っていたので、瞑想音楽というスタイルで手探り状態で始める事にしました。

 ただし、普通に瞑想音楽としてリリースしても、埋もれてしまうと考え、瞑想音楽のBGMチャンネルとしてYouTubeを開設。(当時、海外では日本のアンビエント音楽がKANKYO ONGAKUとして認知されてたので便乗を狙って)

 bandcampで作品をリリースし、宣伝と広告収入を狙って本格的にYouTubeチャンネルを立ち上げました。
 それまで何度かYouTubeで音楽動画を公開したりしてたのですが、当時は真剣に運用を考えておらず、動画をただアップするだけという感じでしたが、今回は広告収益化が可能になる登録者数1000人突破を目指して本格的に運用を始めたわけです。

 YouTubeでは稼げなくなったと言われて久しいですが、それは大儲けできなくなったと言ってる著名なインフルエンサーの話であって、僕は不労所得として少しでも収益化できれば充分という考えでした。

瞑想音楽BGMチャンネルのリンク

 KANKYO ONGAKUとしての認知を狙った瞑想音楽BGMチャンネルは、今は登録者数が500名ぐらいまでは伸びたのですが、当初中々伸びずbandcampでも全く売れない時期が続きました。

登録者数が伸びず迷走した時期

 瞑想音楽BGMチャンネルは、一時期Ambient TechnoやPsychill(ゆっくり目のテンポで、サイケデリックでトランシーなサウンドのテクノミュージック)を取り入れて、少し再生数が伸びた時期があったのですが、アンビエント音楽主体で始めたBGMチャンネルで自分的には違和感を感じ、またアンビエント中心のBGMに戻し(それまでの動画は削除)、タイトルやサムネールなどを色々と工夫してみたけど、中々伸びやまず。

 YouTubeチャンネルで大事な要素としては、コンセプト動画のクオリティ(内容)台本の完成度などと、動画タイトルサムネールでどれだけ注意を惹きつけるかにかかっていると言えますし、多くのインフルエンサーもそう訴えています。

 他のBGMチャンネルを見ると、アンビエント音楽でも100万回再生されている動画もあり、そういった動画の真似を色々としてみたりもしました。

 ハッシュタグなどもそれらのチャンネルを真似してみたのですが、それでも中々伸びず。
 正直、自分の音楽ではYouTubeでのBGMチャンネルの運用は無理なのかなと、諦めかけていた頃にたまたま、何気なく投稿した動画で大きな変化がおきました。

ターゲット層を明確にしてから変化が起きた

 伸び悩む瞑想音楽BGMチャンネルと別に、ただ単に個人でbandcampでリリースしているアルバムやEPの音源のフル動画を公開しているYouTubeチャンネルを別で運用していたのですが、「Ambient Buddhsim」というブッダの思想を反映したアンビエント音楽のアルバムをリリースし、その音源をYouTubeで公開したところ大きな変化が訪れました。

 その動画は、アルバムジャケットの静止画にアルバムの楽曲を順番に収録しただけの動画だったのですが、公開したところ急激に視聴数と登録者数が伸び始め、いいねとコメントも増え始め、約2ヶ月間で一気に視聴数17万回越え、登録者数4600人越えを果たしました。

Ambient BuddhismのYouTube動画のリンク

 それと同時にbandcampでもアルバムが売れ始め、収益化を目指して頑張ってきた結果とはいえ、ほんのわずかでもいいから収益化できればという思惑とは裏腹に、意外な収益となり、今でもびっくりしている次第です。

アルバム「Ambient Buddhism」のbandcampのリンク

 その急に伸びた原因についての考察は後に述べますが、一番の理由は可能性のあるターゲットをより明確にしたおかげだと思っています。

 アンビエント音楽というものは、瞑想やヨガ、精神集中などのBGMにピッタリで、自分でもアンビエントを仕事用BGMにしたりしているのですが、瞑想音楽BGMチャンネル運用時には、”瞑想”というキーワードではうまくいきませんでした。

 主に海外向けに動画を配信していたので”Meditation”というキーワード”を多用しており、しかも約30カ国ぐらいの翻訳文(YouTubeではタイトルと説明文の翻訳文をいくつも登録できます)を作成して、毎回1時間前後のBGM動画を公開してましたが、登録者1000人には程遠い感じでした。(ちなみに翻訳はGoogleの翻訳ツールを使用しています。完璧な翻訳ではないだろうけど、意味は伝わるだろうからいいかというノリで)

 元々のターゲット層は、一応海外のユーザーで瞑想をやっている人、興味がある人やヨガなどをやっている人というざっくりした括りだったんですが、それで伸びないという事はコンテンツ自体なのか、ターゲットを絞り込めていないからなのかわかりませんでしたが、コンテンツに関しては音楽性を変更するのは違うし、クオリティそのものだとしたら、これは今はどうしようもない。なので、そこに問題があるかどうかは、とりあえず置いておく事にし、ターゲット層を見直してみる事にしました。

 色々とリサーチしてみると、海外で瞑想を好んでやっている人は大抵ブッダに興味があるという事がわかりました。

 僕はブッダの思想が人間の生き方に沿っている考え方でとても影響を受けています。元々親が信心深い仏教徒で、若い頃から霊山で修行をしてきたというお坊さんとの交流もあり、ブッダの教えを一時期独自に学んでいました(宗教団体関係には全く興味がなく、個人的に本を読み漁っていました)。

 その為、自分が影響を受けたものと音楽を掛け合わせてみようということで制作したアルバムが「Ambient Buddhism」だったのですが、”Buddha””Buddhism”というキーワードが多くのYouTube視聴者に引っかかり、おすすめにも乗るようになり一気に視聴数、登録者数が増えたと考えます。

 以下はからは、センシティブな内容の為、有料記事とさせていただきました。ご了承くださいませ。

YouTubeとbandcampで得た収益公開

 ここから有料記事となります。YouTubeとbandcampで得た、実際の収益をここで公開いたします!。

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