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歯の治療は家を建てるのと一緒

こんにちは!歯科医師Hachiです!

みなさんは歯医者で治療を受けた経験はありますか?

治療を受けたことがある方は、「今自分はどういう治療をしているのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

僕は、歯の治療の流れは「家を建てること」に似ているなと考えています。

今日はおおまかな歯の治療の流れについて、家を建てることと絡めながらなるべくわかりやすく説明したいと思います。


歯の治療の基本の流れ

歯の治療の流れは、大きく3つの段階に分かれます。

①炎症の除去
②環境の改善
③メンテナンス

これを家づくりに例えると、

①→基礎工事
②→外装・内装工事
③→アフターケア

と考えます。

①炎症の除去(基礎工事)

このフェーズを専門的な言葉で「歯周基本治療」と言います。

具体的には、歯石取りや歯磨き指導、むし歯治療、抜歯などが含まれます。

これらはすべて、炎症の原因となる「細菌の減少」につながります。

細菌を減少させることで、炎症も除去され、歯茎の状態も健康に近づきます。

家づくりで言うなら、基礎工事です。

地盤がゆるゆるでは、豪邸を建ててもすぐ潰れます。

なので、基礎工事では地盤をしっかり調査して、必要に応じて改良を行います。

そうすることで、建物に耐え得るしっかりした土地が出来上がります。

それと同じで、歯周基本治療によって、長持ちさせやすいお口の環境を作り上げます。

正直このフェーズが最も重要です。

患者さんによっては、ちまちましてないで、早く治療終わってと思われている方もいらっしゃいますが、

ここを怠ると、いくらセラミックやインプラントを入れても長持ちしません。

②環境の改善(外装・内装工事)

次のフェーズが環境の改善です。

具体的には、虫歯をとったところに被せを入れたり、歯周病が再発しにくいように手術をしたり、歯並びを良くするために矯正をしたり、歯がないところにインプラントをするなど、お口の環境を改善させていきます。

これは、家で言うなら「外装・内装工事」と言ったところでしょうか。

住みやすい環境にするために、家の形を成していく作業です。

歯の治療も完成に向かうフェーズです。


③メンテナンス(アフターケア)

最後がメンテナンスです。

治療がようやく終わり、ホッとする気持ちもわかりますが、

本来のスタートはここからです。

頑張って治療を受けた歯が長持ちするためには、定期的なメンテナンスが必須です。

家も数年経つと、どこかしら修理が必要なところが出てくるでしょう。

それが毎日、毎秒使っている歯ならより壊れるリスクがあるので、きめ細やかなケアが重要です。

大事な歯を守るためにも、ぜひ定期検診には行ってください。


多くの人が1番最初の「歯周基本治療」で、時間かかってるなーと思われていることでしょう。

ですが、その「歯周基本治療」が「土台づくり」であり、最も重要なフェーズなのです。

ここを雑にやってしまうと、その後の治療もうまくいきません。

とはいえ、僕らも大事な患者さんの貴重な時間をいただいて治療しているわけですから、なんとかスピードを出しながら効率的な治療を心がけています。

こんなことを考えながら、歯医者さんは日々治療してるんだなと、頭の片隅にでも置いといてもらえると幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

明日もよろしくお願いします!

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