ササエル式添削実例『ゴミ回収の有料化』
はじめに
皆さん、こんにちわ。合格サポーターの佐々英流(ササエル)です。
今回は、ササエル式の小論文添削の実例を見て頂きます。といっても、生徒さんは、あのChatGPTですので、小論文の内容は完璧です。ですが、『誰でも書ける合格小論文』とは言えません。ササエル式なら、普通の受験生が、合格小論文を書きやすい型をご提供しています。また、ササエル式の小論文添削は、構成メモレベルでのチェックも行います。この辺りを、見て頂ければと思います。
小論文テーマ
私が、ChatGPTに与えた小論文のテーマは以下です。
『最近ではゴミ回収の有料化が当たり前となりました。これについて、あなたの考えを述べなさい』さあ、どんな小論文を書いてくれるのか、楽しみですね。
頂いた小論文
ササエル式添削の概要
さすが、ChatGPT。素晴らしい、小論文です。確実に、合格レベルといえますね。ササエル式の添削では、頂いた小論文を構成メモに、一旦、置き換えさせてもらいます。こうすることで、構成上の欠点などが、客観的に掴めるのです。
構成メモ
頂いた小論文を構成メモに置き換えました。
構成メモ
序論
有料化のメリットとデメリット
私の考え(有料化に賛成)
本論1(有料化のメリット)
メリットの事例
①ゴミの排出削減効果
②資源物のリサイクルの推進
本論2(有料化のデメリット)
デメリットの事例
①家計の負担増
②市民の不満
デメリット対策
①費用負担の公平性の確保策
②不法投棄や不適正排出の防止策
③市民への啓蒙活動
結論
私が有料化に賛成する理由
将来への展望
構成メモベースの添削
構成メモを見ると、小論文の型として、『起承転結型』を持ちていることが分かりますね。確かに、論理的な文章のひとつの型として、『起承転結型』は確立された方式です。ですが、一般の受験生レベルだと、転から結への展開を上手に書くことは結構難しいものです。そこで、ササエル式では、『起転承結型』をオススメしています。このササエル式の型を用いると、
本論文は以下の流れになります。(骨組みのみ示します)
見直した構成メモ
序論
有料化のメリットとデメリット
私の考え(有料化に賛成)
本論1(有料化のデメリット)
デメリットの事例
デメリット対策
本論2(有料化のメリット)
メリットの事例
結論
私が有料化に賛成する理由
将来への展望
このように見直すことで、本論2と結論のつながりが、スムーズになり、非常に書きやすくなるのです。
修正事例
では、修正事例を示します。論理の流れを掴みやすくするため、具体事例などの細かな部分は、省略などの簡略な記述に変更しています。
序論
最近は、「家庭ごみ処理有料化」を、多くの自治体が導入している。この施策には、メリットだけでなく、デメリットも指摘されている。果たして、この施策を推進すべきなのであろうか?私は、推進すべきと考える。その理由を以下に述べる。
本論1(デメリット)
確かに、「家庭ごみ処理有料化」で、家計に金銭的な負担が発生する。特に、低所得者世帯や他人数世帯で、負担感が強まる。自治体は、所得状況、世帯状況などを考慮し、金銭的な支援を行う必要があるだろう。また、金銭的な負担を強いることで、不法投棄などのリスクも高まる。この対策として、啓蒙活動などを行い、市民の理解を得ることが有効であろう。
本論2(メリット)
このような対策を行うことで、「家庭ごみ処理有料化」は非常に有効な施策となる。特に、ごみの排出量の削減と、資源物のリサイクル率の向上につながる。具体的には、…。
結論
以上、述べたように、「家庭ごみ処理有料化」のデメリット緩和策を講じることで、本来のメリットであるごみの排出量の削減と、資源物のリサイクル率の向上に寄与する。従って、私は、「家庭ごみ処理有料化」の推進に賛成である。さらには、家庭ごみ処理有料化は、私たち市民のゴミに対する意識や行動を変えるきっかけとなり、持続可能な社会の実現に貢献すると信じる。
『起承転結型』は小論文に不向き
内容はChatGPTが作成した小論文を用いていますので、『起承転結型』かササエル式の『起転承結型』との構成の違いということなります。気づくのは、『起承転結型』は小論文の後半に、『一方』『しかし』といった対比、逆説の接続詞が来るのに対し、ササエル式では前半に『確かに』という対比の接続詞が来ています。『起承転結型』は、メリット、デメリットの順に記載するため、結論の直前に、デメリットに対する対策を説明することになります。この部分が、発想を要するため、一般的な受験生が最も苦戦します。つまり、書きにくいのです。ChatGPTは、非常によく発想し、説得力もありますが、今一つな内容だったらどうでしょうか?結論の説得力が消えますよね。これが、ササエルが『起承転結型』を採用しない理由です。『起承転結型』は、誰もが合格小論文を書ける型とは、言えないのです。一方、ササエル式の『起転承結型』なら、この最難関部分を前半に配し、後半は書きやすいメリットから、結論という流れになります。これが、納得感を生み、合格に近づくわけです。たとえ、最難関部分をうまく書けなかったとしても、少なくとも、読後感がよくなるわけです。
発想部分は難しい
ChatGPTは、さすがに、発想部分もしっかり記載していますね。ですが、よく考えると、ごみ回収は市町村の業務なのに、住民税を減額するような施策にはなっていないとか、監視パトロールは逆に費用がかさむのではといった突っ込みは可能です。ですが、ここの発想部分は、そうした、現実性までを意識する必要はありません。納得性のある発想ができていれば、十分、合格小論文となります。その点、ChatGPTは、費用負担の軽減、事前対策、事後対策、啓蒙活動など、幅広い視点で、対策を列記しており、非常に優秀といえますね。間違いなく、合格小論文になっています。
最後に
今回は、ChatGPTが書いた小論文を試しに添削してみました。皆様にも、有益な情報を抽出できたかと感じています。この活動も、継続して行いたいと思います。
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