過去最大の貿易赤字について思うこと

 去年の日本の貿易赤字が、過去最大の21兆円に達しました。貿易赤字とは、日本の輸入総額が輸出総額を上回る事です。理由は、ロシアのウクライナ侵攻により、原油、ガス価格が急騰したことに加え、円安により、円換算の輸入額が膨らみました。一方、円安は、日本の交易条件を改善させるため、本来は、輸出額が伸びるはずですが、昨年は、コロナ禍で、サプライチェーンの混乱により、半導体などの調達が充分に行えなかったことで、需要に応えられる生産が行えず、自動車などの輸出が十分に行えませんでした。
 それでは、今年は、どうでしょうか?
 現在、原油価格は、ウクライナ侵攻前の水準まで低下し、サプライチェーンも正常化した事で、昨年の様な貿易赤字は、避けられます。
 リスクは、昨年の欧米による大幅な金融引き締めにより、世界的に外需が低迷し、日本からの輸出が伸びない可能性が上げられます。

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