○○チャンピオン!

先日、食器棚の上から見つかったチャンピオンメダル。もちろん、金ピカの折り紙で上手に作られた手作りメダルだ。
子供が小学校低学年の頃、担任の先生がクラスの子供達1人1人に、夏休みに入る前に手作りし、渡してくれたメダル。メダルが大好きな息子は、通知表よりも先にメダルを張り切って見せてくれた。「お掃除チャンピオン」「プリント配りチャンピオン」「音読チャンピオン」…実に様々なチャンピオンがクラスに誕生する瞬間、子供達は一体どんなワクワクした気持ちでそのメダルを受け取ったんだろう。
我が家の子供達は、誠に残念ながら「音読チャンピオン」や「研究チャンピオン」等、勉強関係のメダルを頂いた事が只の一度もなかったが、「お掃除チャンピオン」や「逆上がりチャンピオン」等はよく頂いた。もらったメダルの中で、私が1番ほっこりした気持ちになったメダルが、「ハイタッチチャンピオン」メダルだ。我が家で唯一、積極的な性格の息子が小学1年生の時にもらったメダル。まだ、小学校に入学したばかりで、人見知りをする子もいれば、保育園からの友達とクラスが離れ、心細い子等、実に様々な子供の姿があったと思う。でも、どんなに明るい子でも、どんなに社交的な子でも、ピカピカの1年生は、1年生なりに気を遣い、それぞれ皆んな頑張っているんだろう。そこで息子達数人が朝1番のハイタッチを始めたらしい。なかなか恥ずかしくて「おはよう」を言う事が出来ない子も、ハイタッチなら返してくれるようになり、いつの間にかクラスにハイタッチする子供達の姿が増えていったと、担任の先生が教えてくれた。
一緒に楽しんだり、時にはケンカして口を利かない日が続いても、何故かハイタッチをすれば、笑顔になる子供達。卒業式当日も、担任の先生や友達とハイタッチする子供達が多く見られた。
あれからもう、15年近くが過ぎたが、あの頃それぞれのチャンピオンに輝いた子供達は、今、どんなチャンピオンになっているかな?
ちなみに私は、あまり大きな声では言えないけれど、自他共に認める「物忘れチャンピオン」に輝いている。うっかりミスが目立つ毎日だが、私の周りには「優しい人チャンピオン」が沢山いて、こんな私を助けてくれる。とすれば、私は「周りの人達の優しさに恵まれたチャンピオン」でもあるのかもしれない。
明日はどんなチャンピオンに出会えるかな?


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