羽田空港第三ターミナル 転機と天気

2024年2月は、一生のうちで最も忙しかった1ヶ月に違いない。

プロジェクトが山場を迎えており(1年前からずっと今月が山場だと毎月聞いている気がする)、今後のキャリアを考えたときに決めた大学院受験も重なった。

毎日12時を超えるまで仕事をし、土日はタンザニアに向かうための予防接種、大学院の入試の面接の準備をしたりで、週イチでジムに行くという意識の低い今年の目標ですら1ヶ月で未達成になった。
2個めの目標の「仕事しすぎない」も未達間近だ。

仕事では、担当しているプロジェクトのメインどころであるAIを使ったサブシステムのリードになっていた。
自分で作業をやることに加えて、後輩への作業指示・相談を受ける時間が増えていき、思うように自分の仕事が進まない。
その結果、「何が聞きたいか簡潔に教えて」なんて圧かけて、「大丈夫です」という返答を期待してしまう始末。
新卒のころ、なんでこんなに言葉が厳しいんだろうか、この先輩。なんて思っていたが、見事に同じ道を歩いている。

自分のキャリアを考えて見たとき、そもそも明確に目的が定まっておらず、なんとなく面白そうな方向に蛇行運転してきた結果、今の仕事をしているので、一貫性がない。そのため、その道をずっと歩いてる人からすると、専門性にも欠ける。

なんだかんだそれでもやってきてこれたのは、青年海外協力隊時代に培ったコミュニケーション能力と何が起こってもパニクらない鈍感力のおかげだと思う。
協力隊で活動していた人たちを思い出したとき、パニックを起こすセンサーが故障している人が多いなぁと思うのである。

しかし、AIというものすごい専門性が必要とされる中で、今後コミュニケーション能力とメンタルだけでなんとかなるような甘い世界ではない。

なんとなく、転機というものは曲がり角みたいに急に現れて進行方向がかわるものではなく、ゆるやかなカーブみたいなものなんだと思う。
どうも、最近そのカーブにさしかかっている気がしているのだ。

この旅で、タンザニアから帰国してきた7年間のことと、カーブの先について、ゆっくり考えられればいいな。なんて思いながら空港のゲートを出発する。

飛行機は滑走路に向かって走っていく。
しかし、滑走路手前に止まったきり、1時間経っても離陸しない。

どうやら天気のせいで離陸許可が降りないようで、飛行機に乗ってから6時間後、早朝にようやく離陸した。
羽田-ドーハ間がだいたい13時間なので、20時間近く飛行機に乗っていた。

日本なのにこの理不尽さ、もうタンザニアが懐かしい。

遅延により、予定になかったトランジットのドーハ1泊で行ったイスラム美術館
ドーハはデザイナーズ物件みたいな建物ばかりだった。

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