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作家雑感_2

例えば
猥褻だと断定され裁判沙汰になった野坂昭如
例えば
子宮作家と呼ばれ創作活動を停止に追いやられた瀬戸内晴美
例えば
オカマ作家と呼ばれた丹羽文雄と、継承者と嘲笑された連城三樹彦
例えば
エロ小説の大家と嘲笑われた吉行淳之介

谷崎淳一郎
川端康成

人は世につれ世は人につれ。

評価に絶対性など無く

賞など取った日にゃ

芸術、純文学と笑えるほどの大昇格!


むぅ、人の物差しの何と頼りないことか。。


「たった7万円、人を馬鹿にしてますよ。3年くらいは食うと思ってたんだ。~中略~7万円くらいだったら、何回だってまた出しますよ」

上記は、澁澤龍彦がサド裁判判決の後、発したコメント。

人生の大半を獄中で過ごしたマルキ・ド・サド。「サディズム」の語源となったサド侯爵の作品を

翻訳した澁澤氏。

フランス文学者なら誰もが興味抱くであろうサド侯爵の生涯、作品。

日本語の美しい使い手、サドもあの世で感涙するであろう名訳者、澁澤氏の戸惑い、いや、

嘲笑と嘆きが聴こえるようだ。

サド裁判:昭和36年にフランスの作家マルキ・ド・サドの作品の出版を巡り、その加虐的な性的志向が猥褻であるということで問題となる。訳者である澁澤は起訴され罰金7万円が言い渡される。

裁判に挑む澁澤氏のコメント

「勝敗は問題にせず、一つのお祭り騒ぎとして、なるべくおもしろくやる」
「安保闘争以来の良識的ムードをぶっこわす」

良識とは何か?

ぶっ壊すの意に大賛同!

幾時代にも、規範の倫理、概念は存在するのだ。

そして、ソレらは、普遍の真実でも正義でも無い。


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