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食いしん坊キュレーション(dancyu祭り2019)

連休の初日にdancyu祭り2019に行ってきました。

ベルサール秋葉原という大きなビルのB1、1F、2Fを貸し切って30以上のお店が並ぶ食の祭典です。

今回はその中から印象に残っているものを紹介しながら、「食いしん坊」とはどういうことなのかを考えたいと思います。

一番感動したのは「宇都宮みんみん」の焼餃子です。その場で焼いているのを見られずパッケージされたものを購入したので、冷めていて美味しさが半減していたらどうしようと思っていました。

プラスチックのパッケージを開けて食べてみると、とてもジューシーでした。熱々ではなかったですが、猫舌の人には食べやすいほどに熱を保っていました。羽は小さめです。

ジューシーですが脂っこくなく、皮の中に旨味が閉じ込められています。どうしたらこんなに美味しく焼けるのだろう。そして値段が6個で300円。思い出しては、また食べたいなあと思っています。

サイトを調べてみたらお品書きのところに「宇都宮みんみんは餃子専門店。ですから、メニューはたったの3つだけ!」と書いてありました。餃子で勝負するよ!という潔さが感じられます。

dancyu祭りには、餃子のような馴染みのある食べ物のお店もあれば、コース料理が定番のフレンチのお店も出店しています。

レフェルヴェソンス」は表参道の意外な場所にあるフレンチレストラン。コース料理を食べに行ったことがありますが、一品一品が詩的な意味合いをもつ体験型レストランだと感じました。

dancyu祭りでは3出品ありましたが「はまぐりのクラムチャウダー」を選びました。クラムチャウダーをはまぐりで作ってあることにワクワクしました。スープの中には、ジャガイモやマッシュルームなどの野菜もゴロゴロ入っていて上品な味。

スープの上には緑のオイル(何のオイルか忘れました。。)が垂らしてあり、目にも楽しい一品でした。フードトラックで出すメニューも、店での料理に引けを取りません。

添えてあった「ブリコラージュブレッド&カンパニー」のパンもクラムチャウダーによく合いました。

せっかく来たのだから、パンコントマテを食べないと!ということで食べてきました。

パンコントマテは、フランスパンにトマトを塗って塩とオリーブオイルで仕上げます。dancyu編集長もテレビ番組で食していたことから、興味津々でいました。

スペイン料理店の「ビキニ・シス」のブースで、シェフが一つ一つ作ってくれるライブキッチン形。パンコントマテを作る係は一人体制だったため、大変そうでした。

一皿に2切れ入っています。最初にトマトの酸味がきて後から塩の味が感じられ、オリーブオイルと混ざり合って後を引きます。いたってシンプルな調理ですが、トマト、塩、オリーブオイルの絶妙なバランスは、自分で作るには難しそうです。食べられて良かった。


東京から遠方にある餃子屋さんの餃子、コース料理ではないフレンチ、初めて食べるスペイン料理。価格帯も味も全然違うけれど、どれも美味しく頂きました。

以前行ったトークショーで「食いしん坊というのは、300円の料理も3万円の料理も同等に楽しめる人のことです。」とdancyu編集長が言っていたのを思い出します。

おそらくdancyu祭りは、食いしん坊たちによる「食いしん坊を体験させる」ためのキュレーションなのだと思います。これは「体験型メディア」として、とても勉強になりました。


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