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日記#61

僕は平成11年に生まれた。

昭和が終わってたった11年の事だ。

11年じゃ世界は何も変わらない。

昭和の終わりと言った方がしっくりくるくらいの空気感。

西暦に直すと1999年。

ノストラダムスは1999年の7月に地球が滅びると予言した。

その5ヶ月後に僕は生まれた。

僕は小さい頃、母の胎内にいた記憶があった。

今はそれが「あった」という事実しか覚えていない。

母は僕が小さい頃その記憶について話していたという。

しかしノっちゃんの予言が当たっていれば僕は生まれていなかったという事だ。

無事生まれて、

小学校で虐められたり、

中学の文化祭で漫才をしてお笑い芸人を目指すようになったり、

高校で授業終わりに学校を飛び出して東京に行ったり、

大学でとんでもないでかい才能に出会い打ちひしがれたり、

失恋して子供みたいに一日中泣いたり、

大人になっても大人になったという感覚のなさにあの頃の大人たちを重ねてみたり、

就職したけど体調を崩して辞めてしまったり、

滅びてたら何一つ経験できなかった。

もう一度やり直したいとは微塵も思わないけど、

僕は僕を続けて来れて本当に幸せだ。

一つでも欠けたら僕は僕じゃなくなる。

お父さんとお母さんは東京の下北沢で出会ったらしい。

シャレた出会いだ。

鬱陶しいと感じてしまう事もあるけれど

僕が僕でいれることの1番最初を辿ると

父と母の存在にぶつからずにはいられない。

いつもありがとうございます。

古着や本や演劇だけではなく、

僕の命の故郷であるような暖かい風が吹くのが

「下北沢」という街だ。

母の胎内は暖かかった。

視覚的な記憶はもうなくなってしまったが

暖かかったことは体が覚えている。

いつか+3はあそこでコントをするだろう。

その時をこれを読んでるあなたに見て欲しい。

いつも応援してくれてありがとうございます。

カサマツ

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