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初心者でも利益を出せる実用的なアービトラージの手法3選

早速ですが、皆様はアービトラージの経験がありますでしょうか?稼げる仕組みは物凄く単純なのですが、多くの人はこれで稼げる事に気付かないまま、とても難易度の高い価格の方向当てに挑戦し続けています。私はこの現状に対して不思議に思うと同時に、稼げる場がまだ残っててラッキーだと感じています。
では、皆様もご一緒にこのチャンスを掴んで行きましょう。

2021年4月時点の情報をまとめているため、大幅な価格変動や取引所のルール変更あるいは法改正などにより状況が変わってくる可能性がある点、どうかご理解ください。

目次

1 アービトラージの極意

2 推奨する取引所

3 手法1 取引所間アービトラージ

4 手法2 両建てアービトラージ

5 手法3 単体アービトラージ

6 おまけ 手法1で手堅く安全に利益を得る裏技

7 まとめ


1 アービトラージの極意

まず、暗号資産の価格は取引所によってバラバラである事はご存じでしょうか?
例えば、同じ物でもヤフ〇クとメルカ〇では価格が違いますよね。暗号資産もこんな感じで、この取引所で買ったらお得、この取引所で売ったらお得といった概念が存在します。

筆記時点(2021/4/11 1:24)のBTCの現物取引所の価格をお見せします。

取引所名 / 売値 / 買値
bitFlyer / 6,593,503 / 6,594,719
Liquid / 6,604,314 / 6,605,144
coincheck / 6,595,965 / 6,597,922
BTCBOX / 6,590,140 / 6,601,635
bitbank / 6,586,123 / 6,588,345
GMOコイン / 6,605,000 / 6,610,359
Huobi Japan / 6,569,109 / 6,614,953

見づらくて申し訳ありませんが、とにかく取引所によって買値や売値がバラバラである事が分かっていただければそれで十分です。


では、アービトラージで稼ぐ方法について簡単に説明します。
アービトラージはつまり、

「ヤ〇オクで1万円で買ったフィギュアをメル〇リで1万二千円で売ると二千円儲かる」
(実際は送料と手数料で利益は吹っ飛びますがスルーしてください)

という事です。これだけです。BTCに置き換えると、

「取引所Aで1BTCを600万円で買い、取引所Bに1BTCを送金して、取引所Bで1BTCを605万円で売ると5万円儲かる」

となります。BTCの場合はメルカリのように手数料で10%も取られるような事はなく、高くても0.25%+送金手数料くらいで済むので、この場合は少なくとも3万円は手元に残ります。

お気づきだと思いますが、アービトラージなんてかっこ付けた呼び方をしていますが、やっている事はただの転売です。転売の暗号資産バージョンといったところです。

そして、当然ですがリスクもあります。どんなに腕を磨いても、100%儲かるなんて事はあり得ません。代表的なリスクはこちらです。

・買ってから売るまでの間に下落して損をする
・証拠金取引にてポジションがロスカットされる

アービトラージに限らないもので言えば、
・送金ミスによる資産の紛失
・操作ミスによる損失
・メンテナンスによる注文不能
・取引所が破綻

などがあります。破綻以外の3つは気を付ければ防げますが、人間である以上は常にミスをする可能性がある事を忘れないでください。特に、送金ミスは資金のほとんどを失う事もあるので最終チェックは1度たりとも欠かさないようにお願いします。

そして、アービトラージにおいて、最も大事な事はこれです。

価格変動の影響は出来るだけ受けないようにする!受けても気にしない!

かなり重要な事なので”!”を使わせていただきました。要は何が言いたいのかと言いますと、短期的な価格変動はどうせ読めないので、無理に読もうとしない事はもちろん、価格変動によって損をしてもそれは仕方のない事だから気にしないようにしましょうという事です。

アービトラージをやっていると、時には暴落に巻き込まれてそこそこの金額を失う事もあります。ですが、アービトラージの手順をちゃんと踏んでいれば、利益が得られなくても代わりに損失を減らす事が出来ます。「こんなに下落したら本来2万円くらい損をするはずが、ちゃんとアービトラージをしたおかげで1万5千円の損で済んだ」など、ポジティブな思考をする事がコツです。
逆に、暴騰に乗っかって大儲け出来る事もありますが、落ち着いて「あ、ラッキー」程度で済ますのがコツかもしれません。


2 推奨する取引所

私の実戦で使用頻度が高い順に並べると、GMOコイン、Liquid、bitbankの3つです。他の取引所を組み込んでも稼げますが、より価格差の開きやすいこの3つの取引所に絞って集中的にお金を回すというのが私の中では最適解です。これから解説する手法ではこの3つの取引所のみ使っていきますが、皆様の判断でお好きな取引所をご利用していただいても構いません。

アービトラージを行うにあたって重要な各手数料等を表にしました。

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※2021/4時点

注目すべき点はこの3つです。

・GMOコインの出金・送金手数料がすべて無料
・GMOコインのXRPがとにかく荒れる(※)
・LiquidのBTCの取引手数料が無料

※2021/4までの約1年間の話です


当たり前ですが、安く買って高く売れても、手数料のせいで赤字になってしまっては意味がありません。ですので、手数料を払った上でもプラスになるのかを計算出来るようになる必要があります。
一見かなりややこしいですが、慣れてしまえば何ともない事なので、後述する手法を頭の中で何度もイメージトレーニングしていただければ大丈夫だと思います。


3 手法1 取引所間アービトラージ

まず、この手法に限りませんが、「みんなの仮想通貨」というサイトを活用する事をお勧めします。先ほど述べた3つの取引所の価格を一目で確認する事が出来るので、とても便利です。BTCだけでなく、ETHやXRPなどにも対応しています。

https://cc.minkabu.jp/pair/BTC_JPY

取引所間アービトラージは、最も一般的で基本的なアービトラージです。既に知っている方も多いとは思いますが、丁寧に説明していきます。

まず、上記サイトなどで各取引所の価格を確認します。
そして、どこかの取引所の売値が、どこかの取引所の買値を上回ってないかを探します。
例として、上記サイトにアクセスした画面をお見せします。さて、どこで買ってどこに移して売れば利益が出るでしょうか?

ちなみに、買値とは最安値の売り注文、売値とは最高値の買い注文の事で、買値で買って売値で売る事が出来ます。

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撮影日時:2021/4/11 13:20

答えは3つあります。
・bitbankで買ってLiquidに移して売る
・bitbankで買ってGMOコインに移して売る
・GMOコインで買ってLiquidに移して売る

さて、この中で最も価格差が開いているのはbitbankの買値とLiquidの売値ですが、本当に最も稼げるのはbitbankで買ってLiquidに移して売る事でしょうか?実はそうとも限りません。手数料を考慮すると、場合によってはGMOコインで買ってLiquidで売る方が良かったりします。

各取引所のBTCの取引手数料と送金手数料はこちらです。
注文は、指値ではなく成行をするものとして考えていきます。

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取引手数料の計算方法は「注文した数量×注文した価格×0.□□%」です。


では、まずはbitbankで買ってLiquidで売る場合を想定してみましょう。取引する単位は計算しやすいように1BTC(6579999円分)として考えます。

Liquidの売値は6605066円なので、もしこの価格で売る事が出来ると、画像の下の方にも書いてある通り25067円分の値幅を取る事が出来ます。利益は数量×値幅で計算出来るので1BTC×25067で25067円となりますが、ここから手数料を引いていく必要があります。
まず最初に、bitbankで1BTCを購入した時、1BTC×6579999円の0.12%である7896円が手数料としてかかります。
そして、bitbankからLiquidに移す際、送金手数料の0.0006BTCがかかります。これを日本円に換算する際、購入価格の6579999円に0.0006をかけたくなるところですが、Liquidで売るつもりのBTCで支払うので、Liquidの売値の6605066円に0.0006をかけます。計算すると、3963円です。
Liquidで売る際の手数料は無料です。

合計すると、7896円+3963円+0円で11859円です。これを値幅の25067円から引くと13208円となり、これが最終的な利益です。


次に、GMOコインで買ってLiquidで売る場合を想定してみましょう。取引単位は同じく1BTCです。
まず、Liquidの売値とGMOコインの買値の値幅は8317円です。この時点で先ほど求めた13208円という利益を下回っていますが、続けてみましょう。
最初に、GMOコインで6596746円で1BTCを購入します。この際にかかる手数料は、1BTC×6596746円に取引手数料の0.05%をかけて、3299円となります。
GMOコインの送金手数料とLiquidの取引手数料は無料なので、手数料の計算はここで終わりです。

最終的な利益は、数量×値幅で出した8317円という金額から手数料の3299円を引く事で求められます。計算すると、5018円となります。


ここまでついて来れてる方ならお気づきかもしれませんが、bitbankで買ってGMOコインに移して売った場合は赤字です。実は、利益を出せる方法は3つではなく2つだったのです。
細かい計算はしませんが、値幅が6000円くらいなのに対してbitbankの取引手数料が7900円くらいという時点でもうやる価値が無い事が分かると思います。

まとめると、1BTCで取引する場合、bitbank→Liquidは+13208円、GMOコイン→Liquidは+5018円となり、bitbankで買ってLiquidに移してLiquidで売るのが一番良いという事が分かりました。


では、取引する数量を十分の一の0.1BTCに変えて考えてみましょう。
計算方法は同じなので計算式だけで簡潔に書いていきます。

bitbank→Liquidの場合
0.1BTC×値幅25067円-0.1BTC×6579999円×0.12%-6605066円×0.0006BTC=-2245円

GMOコイン→Liquidの場合
0.1BTC×値幅8317円-0.1BTC×6596746円×0.05%=501円

見て分かる通り、立場が逆転してしまいました。何故bitbank→Liquidでは赤字にまでなってしまうのか分かりますか?
これは、送金手数料が固定である事が原因です。取引する数量を十分の一にした場合、取引手数料は割合で決まるので十分の一になりますが、送金手数料は変わりません。送金手数料はLiquidが0.0007BTC、bitbankが0.0006BTCです。
よって、取引する金額を減らせば減らすほど送金手数料の割合が大きくなり、利益を出すために必要な値幅が多くなって稼ぐのが難しくなるという事です。

ですが、GMOコインは送金手数料が全通貨において無料であるため、少ない金額で行う場合でもGMOコインからLiquidまたはbitbankへの送金で稼ぐのは難しくありません。価格の0.2%以上の値幅があったら利益を狙えますからね。

ここまでBTCを送金して稼ぐ場合について考えましたが、ETHやXRPではどうでしょうか?
BTCの場合と何が違うのか、比べてみましょう。

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この表を見て、何か思う事はありませんか?

そうです。XRPがかなり優秀なんです。送金手数料がタダみたいなものと言えば言い過ぎかもしれませんが、ここまで安ければ無いものとして考えても差し支えありません。
また、現状は稼ぐチャンスが多い順に並べるとXRP、BTC、ETHとなっています。BTCやETHにも稼ぐチャンスはやって来るので全部を監視するに越した事はないですが、まだ慣れない内は計算が楽かつチャンスが多いXRPだけを見ても良いと思います。


あと、もう1つ知っていただかなければならない事があります。それは、送金にかかる時間です。目安ですが、大体このくらいかかります。

BTC 30分~1時間
ETH 3~5分
XRP 3~5分

※送金詰まりが起きている、つまり相場が大きく荒れていたりして送金が沢山行われている時は、数倍、下手したら数十倍以上の時間を要する可能性があるのでご注意ください。

送金時間はとても重要です。というのも、買ってから売るまでの間、当然ですが価格変動の影響を直に受けてしまいます。これこそが、手法1の最も大きなリスクです。
仮想通貨の価格は常に暴れているので、3~5分で大暴落なんて事も全然あり得ます。そんな中、BTCで実行して30分~1時間も保有しているようでは利益が安定しません。期待値は特に変わらないのですが、非常に心臓に悪い取引となってしまいます。

ただ、暴落する可能性もあれば、それと同じくらい暴騰する可能性もあります。本手法の取引所間アービトラージでは毎回のようにプラスになるという事はありませんが、アービトラージによって得た値幅分は毎回必ず得をします。利益が出た場合はアービトラージによって利益を増やせていますし、損失が出てしまった場合でも、アービトラージによって損失を減らせているという事になります。
短期的には負ける可能性も十分にありますが、長い目で見ればまず負けないので、損を恐れず淡々と多くのチャンスを掴んでいただければと思います。


4 手法2 両建てアービトラージ

そもそも両建てとは何なのかをご存じでしょうか?現物取引しかやった事がない方などは分からないかもしれないので、簡単にですが解説しておきます。

両建てとは、証拠金取引(信用取引)において、買いポジションと売りポジションを両方持つ事です。現物取引だと買いポジションしか持てませんが、FXやレバレッジ取引では売りポジションも持つ事が可能です。両建てをすると、価格が上がっても下がっても資産の変動はなくなります。この状態を、デルタニュートラルなんて呼び方をする事もあります。

では、証拠金取引の仕組みをある程度分かっている事を前提に話を進めていきます。


両建てアービトラージの稼ぎ方ですが、簡単に言うと「価格差が大きい時に両建てをして、価格差が小さくなってから決済をすると、価格差が縮まった分が利益になる」です。
まだ言っている意味が分からなくても大丈夫です。読み進めていきましょう。

【定期的に、購入人数×10円を価格に上乗せしています。購入していただいた方のライバルが増えにくいようにするためというのは建前で、私の利益を優先した結果です。】

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