タイトル

03✒︎『たたみかた』僕らの読後感/OZmagazine編集長・古川誠さん

今日は、OZmagazine編集長にいただいた『たたみかた』の感想を書き残しておこうと思います。

▪️読んでみての雑感

 出来上がったものに対して意見を言うことも、異論を唱えることも(それは往々にしてもっともにきこえがちですね)、偉そうに語ることも、言ってしまえばぜんぶイージーなことです。そしてそういう狡い社会とのコミットメントの仕方があまりに多くて、そういうのはダサいなあといつも思っていました。

 この本からは編集長の三根かよこさんにとっての「思い」も「迷い」も、息遣いが聞こえるくらいの距離で届いてきてきます。そして同じ本を作る人間としてそれが簡単でも楽なことでもないことを僕は知っています。彼女は気持ちいいくらい狡くなくこの本を作り上げたと思いました。

「誰も正しくはない。誰も間違っていない」 

曽我部恵一さんも歌っているように、大切なのはその世界で「自分は」どうありたいかを考えることなんだと思います。

▪️この話が心に残った

 福島在住の小松さんの、アメ横の話は、ロードムービーを見ているような気持で読めました。写真も素晴らしかったです。わたしたちはひとりひとり、この不確定で不安定な世の中で生きている。誰もが「矜持と忸怩」を抱えながら、そのバランスをとりながら、あるいはそのどちらにも目をつむりながら。すばらしいアプローチでした。

世界は美しいと思い出させてくれて、ありがとうございます。

✒︎

古川さん、感想ありがとうございました。メディアをつくることは楽しいけれど、同時に、あらゆる受け手の言葉を引き受ける苦しさがあると思います。というか、今苦しいです(笑)。あと、続けるのも苦しいです。

逃げることなく、誠心誠意OZmagazineをつくり続ける古川編集長のように、私もいつかなれたらと思います。(編集長・三根かよこより)


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