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VTuber「すべりそうですべらないちょっとすべる話」寸評

偉そうなタイトルつけてますがただの感想ブログです。

8/14-15にあった「夏だ!祭りだ!24時間だ!ぽんぽこ24 vol.3」の1コーナー、「すべりそうですべらないちょっとすべる話」を寸評形式で語ります。参加者としてホストのぽんぽこピーナッツくんに加え、ゲストは富士葵、月ノ美兎、名取さな、ジョー・力一というVファンならわかる豪華布陣。ルーレットで選ばれた人が過去の体験談を話し、「すべらない話」「ちょっとすべらない話」「ちょっとすべる話」「すべる話」のいずれであるかをリスナーからのTwitterでのアンケートを元に判定するというものです。本家「すべらない話」とは違い、あくまで「ちょっとすべる話」を狙うのがポイントです。

以降は寸評をしている手前、判定結果のバレ、またトークの内容も微ネタバレしています。ネタバレ困るって人は先にこちらのアーカイブを見ましょう。

※ わかりやすさのため、トークのタイトルを僕が勝手につけています。

1. 名取さな 1本め 『お名前を重複登録できません』

人気Vらしい、身の上に起こったちょっと困った話。トップバッターでかなり緊張していたと思われ、割と話がとっちらかり気味で収拾がついてなかったところがあるものの、情景が想像しやすく、ややウケな辺りに落ち着いて「ちょっとすべらない話」獲得。参加者全員ガチガチだった中よく頑張った。

2. 名取さな 2本め 『にじさんじオーディション』

連続2本め。名取がにじさんじのオーディションを受けて落ちたのは有名な話だが、その内幕が赤裸々に暴露されるという衝撃トーク。まさかそんな裏があったとは。すべるすべらないは関係なく、Vファンであれば間違いなく驚く内容だっただけに「すべらない話」獲得。

それにしても、話し始めた当初は「にじさんじ見る目ないよな」というコメントが多かったのに、話し終わってみたら「そりゃ落ちるわ」「いわなが英断」というコメントだらけになったのは草。

3. 月ノ美兎 1本め 『女の子が差し出してきたもの』

委員長、デビュー以来1年半も過去のおもしろ体験談を配信で語り続けているのに、まだネタのストックがあるのが凄い。彼女にとってこのエピソードは比較的おとなしめと思われるが、しかし構成が見事で、ギリギリまでリスナーを引き込んだ後きっちりオチをつけて貫禄の「すべらない話」獲得。そして終わってみたら彼女にまた新たな2つ名がついて、いつもの月ノ美兎ワールドへ。

4. ジョー・力一 『お墓参り』

このネタ、あらすじだけかいつまんでみると実に他愛無いもので、普通の人が話していたらダダ滑りしていたかもしれない。しかし力一の話術で巧みにリスナーを引き込み、何とも味のあるおもしろトホホ話に仕上げて「すべらない話」獲得。お盆にお墓参りの話題を選び、よもや怪談か、と思わせる空気感も成功していた。

それにしても力ちゃん緊張でガッチガチだったね。

5. 富士葵 1本め 『愛犬ミルクちゃん』

葵ちゃんこんなにトーク上手かったんだ。ツカミや話の持って行き方が玄人はだしでお見事。オチはかなり最初の方で読めてしまうのだが、その読めるオチにきっちり落として予定調和で笑える、という辺り古典落語のような面白さ。脳裏に浮かぶミルクちゃんの映像が実に可愛らしく、微笑ましい小話で「ちょっとすべらない話」獲得。

6. 富士葵 2本め 『なっちゃんのお父さん』

まさかの連続犬デッキ。しかも葵ちゃんがまさかの下ネタ。しかし話自体は本家「すべらない話」で語られてもおかしくないような内容で、ネタ良し構成良しで文句なしの「すべらない話」獲得。Twitterでの「すべらない話」得票率は全体を通じて堂々の1位(84%)。それにしてもホント、葵ちゃん話上手いね……

7. ピーナッツくん 『ケビン』

アメリカに短期留学でホームステイしていたという驚きの過去を明かしたピーナッツくん。お前5才児ちゃうんかい。そのホームステイ先での留学あるあるエピソードかと思いきや…… 起承転結の転までは見事だったのに、結で投げっぱなしジャーマンをかましてオチが迷子になり「ちょっとすべらない話」に落ち着く。でもこのシュールさが実にピーナッツくんらしい。

8. ぽんぽこ 『居酒屋のバイト』

出だしに出てきた大阪の先輩って結局何だったのかわからなくなる程度に話が迷子なのがぽんぽこクオリティ。途中までリスナーも容易に想像できる怖い話で最高に盛り上がったのだがオチはキレイにすべった。とはいえ途中までの内容は十分面白く、見事に「ちょっとすべる話」獲得。おめでとう!

9. 富士葵 3本め 『よろこんで』

3本めの葵ちゃんが選んだのはある焼肉店での出来事。「よろこんで」は某大手居酒屋チェーンが広めた有名な掛け声だが、その空虚さ、チェーン店のマニュアル接客対応の虚しさをどこか風刺しているよう。うまく話をまとめきれずとっ散らかってしまった感があるが、それが逆に店内のワチャワチャ具合を表現できていたかもしれず「ちょっとすべらない話」獲得。

10. 月ノ美兎 2本め 『すみぺ』

他の人達のエピソードは「周りの人(動物)たちが面白かった」話なのだが、この人だけ本人の奇行が面白いところからスタートしていて別ゲームになっている。なんで友達にカメラ向けられて即座にアヘ顔ダブルピースするんだよ。しかもそれを話のマクラにすんな。短いが強烈な印象を残し「すべらない話」獲得。いやはや、強い。

総評

始めにも語ったことですが、敢えて「ちょっとすべる話」を狙うってあたりがVTuber企画らしい優しい企画だったなと思います。そのおかげで、本来トークで笑いを取るのがウリではないVTuberも参加できる企画になっていたし、見てる方も出てる方も敷居が下がったのではないでしょうか。

とはいえ、それを踏まえても「すべらない話」しか獲らなかった月ノ美兎とジョー・力一の2人は流石としか……2人とも企画の趣旨に合わせて微妙なエピソードをチョイスしてきてるっぽかったけど、それでも語りが上手いから結局すべらないんですよ。といっても力ちゃんは1本しか披露してないし、もっと聞きたかったという残念感はありますが。委員長はもう環境だよね。

あと個人的には、葵ちゃんがこんなにトーク上手かったんだ、というのが本当に嬉しい発見でした。僕は普段は歌とちょっとしたMCにしか触れてなかったので、もしかしたら歌劇団の皆さんには周知の事実だったのかもしれないですが。トーク系の2人に引けをとっていなかったですね。

さなちゃんは先陣で2連発という過酷な条件の中できっちり仕事をこなした感があるのと、あと2本めにぶっ込まれた大ネタは本当に聞けて良かったです。ぽこぴー2人もいかにも2人らしいトークだったし、何よりこの企画、および24時間配信という大仕事をこなした点で拍手喝采を贈りたいです。


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