すきま風と新丸子。一話

『えー明日は、関東は厚い雲に覆われ風も勢いをまし、、、』
夕方のニュースの天気予報では明日にも台風が来る事を予報していた。

武蔵小杉駅に着いたら電話ちょうだい。
そうメッセージを送ると、僕は道沿いでしばらく待っていた。
時計は20時を過ぎていた。

高層マンションが立ち並ぶ武蔵小杉。
都市開発が進み近年では住みたい街ランキング上位
常連のおしゃれタウンだ。

台風の風が、高層マンションの影響で
いつもより強く感じられた。

待ち合わせて僕は言う。
「さて、どうする?」

「え?ひとつしかなくない?」

予めコトが決まっていた僕らだったが、
男として少しは流れを考えていたつもりだった。
しかし彼女はすぐにでも、と考えていた。

ん、それもそうだな、、彼女は二日前からスイッチが
入っていたんだった。と言うか僕が入れたんだった。。

新丸子はそこから歩いて10分もかからなかった。
美味しそうなお店が何軒もあったが二人は
迷わず細い路地へと向かった。




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