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3月10日 胸中の手記はじめ

3月10日 日曜日 天気雨降った日

 離れた空に黒雲が垂れ込めて、所々は尖った刀のような形で、街から水分を吸い上げているのか、雨が街を突き刺しているのかわからない。
 真上は晴れていて、半分曇っている。建物を出て程なくして水滴がぽつぽつ顔に降りかかってくる。
 道筋の空は晴れている。けれど天気雨は止まない。少し愚かだと思うけれど雨雲から離れてやろうと躍起になって走りました。
 わたしは東に向かい雲は西へ流れたので、わたしは雨雲から離れて、天気雨もやがて止んだ。
 目の前を、背を丸めて歩いている人がいた。
 わたしはその人を、走り疲れて歩いているのだろうと勝手に思う。紫色の服の、背の上半分が、三角形に小豆色をしていて、服が重くはためいていたから、汗を掻いて、足を重そうに、そうして歩いているのだろうと思って、自分は背筋を伸ばして更に速く、疲れなど全く感じていないかのようにそこから走り直した。
 四キロ程走ったところで、わたしも実に疲れていた。

難しいです……。