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真っ当な目的で真っ当に留学している者を真っ当に扱えというごく当たり前の話

新聞配達、裏に留学生の過酷労働 出井康博さん「新聞記者は取材して」 - 弁護士ドットコム

正直、上記記事を読むまでは、出井氏に対しては「ミソもクソも一緒に留学生事情を論じやがって」と、否定的な見方しかできませんでした。
なぜならば、私は、彼がよくやり玉に挙げる「朝日奨学生」を実際に教えたことがあるからです、ベトナムで。

もちろん中には多少チャラい学生もいましたが、私が教えた限り(2期にわたり合計45名程度)、また、課外活動を共にした限り(1期20名程度)、合計60〜70名程度の奨学生に関して言えば、

*日本での望ましい振る舞い方
*自分たちの行いのよしあしが同胞全体の評価を決める

といったことをきちんと教わり、自覚して日本へ来ている者が多かったはずです。また、奨学生になるには本国側での審査(日本側と現地側、ともに朝日奨学会の人間が立ち会う)が行われていましたので、言うなれば「厳選された存在」であるわけです。
そして中には、新聞配達中に空き巣を捕まえて警察から感謝状をもらった事例もあったりして、個々の奨学生は日本社会においては歓迎される存在であるはずです(奨学生自身のFacebookの投稿からもその辺は伺えます)。

で、冒頭に紹介した記事で、出井氏はこう述べています。

出井さんによれば、外国人奨学生は本当に勉強目的なのだという。

そこをきちんと、そして最初に強く言わないと、出井氏がなぜ「親の敵を取るがごとき勢いで」朝日新聞をはじめとする「新聞奨学生制度と、その現場の実態」を批判するか、真意が伝わらなくなります。

要するに「真っ当な目的で日本に来ている学生を、真っ当に扱わない(週28時間以内に留めるというルールを超える労働をさせざるを得なくなっている)から批判しているのであり、真っ当に扱わない母体が新聞社自身であるからこの件を真っ当に扱えない」ことを批判しているわけですよ。

新聞奨学生自体を悪と断じているわけではなく、彼ら自身の資質は前向きに評価しているというのなら、出井氏の主張・批判を否定するつもりはありません。上記記事末尾の、指宿氏の主張とも合わせて、理解したいと思います。


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目覚舎(めざめや)

「内面世界メッセンジャー」ならびに「哲学・真理探究系ファシリテーター」なるアイデンティティに関連した、軽重織り交ぜたメッセージをお届けします。というか、その境地へたどり着くまで日々格闘する気づきや戯れ言が並ぶと思います。

日本語教育とその先へ

人を教化する仕事の第一弾として「日本語教師」を3年半やってみました。そこで思ったことや気づいたこと、将来の自分の方向性などを書いたエントリをまとめています。
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