【故事・諺】漢検準一級①

有卦に入る
幸運にめぐりあってよいことが続く

骨切り損の草臥れ儲け
苦労しても、疲れるだけで、少しも成果が上がらないこと

痘痕もえくぼ
ひいき目で見れば、どんな欠点でも長所に見えるということのたとえ

遠慮無ければ近憂あり
目先のことばかり考えて、将来のことを考えないでいると、必ず急な心配事が起こる

徒花に実は生らぬ
見た目がどれだけ美しくても、本質的な成果がなければ良い結果を出すことはできない

栴檀は双葉より芳し
大成する人は幼少の頃から優れているというたとえ

怒髪、冠を衝く
激しい怒りのあまりに毛髪が逆立った様子

糟糠の妻
貧しいころから連れ添って苦労を共にしてきた妻のこと

角を矯めて牛を殺す
小さな欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうたとえ

独楽の舞い倒れ
自分ひとりで張り切ってやったあげく、結局は力が尽きて無駄なことに終わってしまうたとえ

児孫のために美田を買わず
子孫によかれと考えて財産を残すと、かえって子孫の心は安逸に流れること

大巧は拙なるが若し
ずば抜けた名人は技巧に走らないから、一見しただけでは、かえってへたのように見えること

畳の上の水練
理論はもっともらしくても、実地の経験を積んでいないので、まるで役に立たないことのたとえ

爪で拾って箕で零す
苦労して少しずつ集めたものを、いちどきに使い果たすこと

一斑を見て全豹を卜す
物事のごく一部分からその全体を推し量るたとえ

巧詐は拙誠に如かず
巧みにいつわりごまかすのは、下手でも誠意のあるのには及ばない

朝菌は晦朔を知らず
限られた境遇にある者は、広大な世界を理解できないことのたとえ

盤根錯節に遇いて利器を知る
処置の困難な問題にぶつかった時にこそ、その人物の価値が分かること

出藍の誉れ
弟子が、その技術や能力において、師匠を超えること

衣鉢を継ぐ
先人の残したものを受け継ぐこと

呑舟の魚
善悪にかかわらず、常人の常識でははかりきれないほどの大人物や大物のこと

万緑叢中紅一点
多くの男性の中に、一人だけ女性がいることのたとえ。多くのものの中に、ただ一つだけ目立つものがまじっていることのたとえ

聖人は尺璧を貴ばずして寸陰を重んず
聖人は大きくて立派な宝玉よりも、わずかな時間を大切にする

死屍に鞭打つ
死者の言動や行為を非難すること

大山も蟻穴より崩る
ちょっとした油断がもとになって大きな災難を招くことのたとえ

葦の髄から天井を覗く
浅い知識や狭い識見をもとにして、大きな問題を判断しようとすること

鉦や太鼓で探す
大騒ぎをして大ぜいで捜し回ること

麦秀の嘆
国が滅亡したことを嘆くこと

冠履を貴んで頭足を忘る
物事の根本を軽んじて、本質から外れた些細なことを重んじることのたとえ

頂門の一針
相手の急所をおさえて教え諭すこと

大勇は怯なるが如し
真に勇気のある人は、些細(ささい)なことで人と争ったりはしないから、一見すると勇気がないように誤解されること

危うきこと累卵の如し
今にも崩壊してしまいそうなほど、危険な状態のたとえ

采薪の憂い
自分の病気をへりくだっていうことば

家貧しくて孝子顕わる
家が貧乏だと子どもの孝行ぶりがはっきりわかるのこと

燕雀鳳を生まず
平凡は親からは非凡な子は生れないということ

口中の雌黄
自分の説明の誤りを訂正したり、適切でない表現を直したりするこ

飛鳥尽きて良弓蔵る
用がなくなれば捨てられることのたとえ

白駒の隙を過ぐるが若し
時が過ぎ去るのは、まことに早いことのたとえ

百年河清を俟つ
いくら時間が経っても、確かなことは期待できないことのたとえ

大海の一粟
広大な所にきわめて小さい物があることのたとえ

中流の砥柱
乱世にあって、毅然 (きぜん) として節義を守っていることのたとえ

錐刀を以て大山を堕つ
小さな力で大きな力のものに立ち向かうこと

水到りて渠成る
状況が整えば、ものごとは自然とできあがることのたとえ

百尺竿頭一歩を進む
すでに努力・工夫を尽くしたうえに、さらに尽力すること

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