折り返し地点ですね

　10/8からはじまった逆噴射小説大賞、11日目を迎えました。会期は10/8〜10/31の23日間なので、だいたい折り返し地点を迎えた形ですね。
　僕自身も参加させてもらってるんですがこれがとにかく楽しくて。なにより、イベントをきっかけに僕もMEXICOの荒野を歩き出すことができたのが嬉しくて、ダイハードテイルズ並びに逆噴射聡一郎先生には心底感謝してます。

　今日は折り返し地点ということでちょっとした休息というか、自分なりの振り返りの意味を込めて、応募作品のうちから気になった作品10個をピックアップしました。
　僕としても、彼らに負けないようなものを書かなきゃな、と兜の緒を締める気分です。

桃之字的ピックアップ10選

　続きを書いてほしい！　と強烈に思う作品がたくさんあって、めちゃめちゃ刺激を貰ってます。その中でも選りすぐりの400文字を10個ピックアップしました。
　なお、1作者さん1作品縛り、かつ、作者さんのお名前は敬称略とさせていただいております。ご了承ください。

1. 嘆くべし我が愛しの狩人よ(alohatengu)
　個人的にアロハテングさんの作品にはイベントはじまった当初から度肝ぬかれ続けているんですが、その中でもとりわけ続き読みたい！！！ と思った作品。サスペンスというか頭脳戦というか、物語が拡がっていくにつれて複雑に絡んでいくんだろうな、と期待させてくれる冒頭400文字。続き読みたい…書いてくれないかな…

2. 超機神演舞マキナフェスト(牧野なおき）
　ぼくこのロボットほしい！！！
　ここから主人公が合体相手を見つけてどうなるのかとても読みたい。きっとすんなりはいかないだろう。想定外のトラブルで合体しなきゃいけなくなるでもいいし、全力で説得するでもいいし、どうなってもアツい展開が待ち受けている予感。いや、期待。400文字の中に異形ロボットを2台も登場させてるワザマエもスゴイ！

3. 俺たちアクターズ！(hakino)
　アクション、スプラッタ、ホラー、サスペンス、ゾンビ、相撲、MEXICO、そういう飛び道具のようなものが多い逆噴射小説大賞の中でも異色の"演劇"小説。"演劇バトル"ではなく"演劇"そのもの。これはやられた。
　主人公は演じているだけ。でも、その中には静かなる戦いがあって、息を飲むような緊張感があり、夢中でスクロールしてしまうワクワクがある。このひりつく戦いの続きを是非読みたい。400文字じゃ足りない！ もっとほしい！

4. 星のけものたち(文目)
　文目さんの作品世界は、ちょっと独特なディストピア系が多く、それぞれの世界(もしかしたら繋がってるかもしれないが)でそれでも生きる人々（主に女の子）を克明に書いている。
　中でも「星のけものたち」が僕は凄く好きで、まず主人公の子が可愛い。こんな世界でギャルやりながら、それでも"宝探し"をして、家が買える！ と喜ぶ姿は、内心の張り詰めた心持ちを思わせる。
「星の獣」とはなんなのか、そしてなにより最後に出てきたこいつは一体なんなのか、この出会いがどう世界に作用するのか、とてもワクワクさせてくれる400文字。続きが読みたい。読みたい。

5. お前には選択の余地がある(雀bot)
　読んだときにマジで「やられた！」と思った。はじめの1行からしてもう強い。
　物語において"選択"は全て主人公が行うわけなのだけど、そこを突き破る快作。メタ視点の作品はバランスを間違えると途端に面白くなくなるのに、そこをしっかりバランスできているのがまずすごい。
　同じく雀botさんの書いた「死神殺し」も面白い。こちらもメタ要素がありつつもしっかりと読み応えのある作品でオススメ。

6.クソゲーを作ろう！　　―『エルダア・クエスト』リメイク計画―（有茂竹刀）
　経験値とお金目的でエルダーウィローを狩り続けていた僕には耳の痛い話。人類の希望も立場を変えればただの殺戮者で、モンスターにしてみればなんとしても復讐したい相手だろう。
　そういうわけで、モンスターたちはある者に依頼する。メタでありながら自然に、そして力強くこれからの展開を期待させてくれる良作。現在の条件では絶対に勝てないが、なんとかしてくれるのではないかという希望や期待をもたせてくれる。続きがあれば是非読みたい。

7.24ドナー（ishiika78）
　復讐劇の導入として満点の作品だと思う。これから血まみれの復讐劇が始まる。銃が火を吹き、車は爆発し、人々は穴だらけにされ、そして主人公は…物語の最後に救われるのか、それとも…？
　2時間ドラマのシナリオとしてもベストなので是非この続きが知りたい。小説でも、シナリオ形式でも、映像でも良い。彼らのこの先を知りたい。そう心から思わせてくれる400文字。

8.ザ・エリミネーター6000改（あるみねーしょん/alumination）
　拙者、こういう「めっちゃとんでもないことしてるけど本人は火の粉を払っただけ程度の自覚しかないマン」が大好き侍に候。
　エリなんとかさんの今後の旅、そしてそのフルネームを知ったときになにが起こるのか。その事実を知り、このエリなんとかさんはどういう行動を取るのか。どんなヒトと出会い、どう変わるのか…彼の成長を通して世界を知りたいと思わされた。

9.アーリー・アフタヌーン・ウィズ・ブルー・ブルー・スカイ（へるま）
　トンチキな作品かと思ったらとんでもない。バイオホラーとも呼ぶべき作品。是非映像化してほしい。
　”ドナドナ”という言葉がここまで重く感ぜられることはなかなかない。
　ジェニーはこれから逃げ出すのだろう。そして助けを求めた先で真の男（心の性別）と出会い、協力してこいつと決着をつけることになる。もしくは、決着をつけず、やり過ごすかもしれない。この突然の超常現象にどう対処するのか、幼いジェニーはなにを思うのか。先があれば是非読みたい作品。

10.デフォルマシオン・オブ・ウォーター（和泉　天ノ光）
　和泉さんは硬派な文章でとんでもない設定を持ち出してくるのでいつも期待して読んでいる。
　本作は2段落目で主人公に起きたトラブルの正体がわかるのだけど、想定外過ぎて笑った。マジでこれから彼はどうするんだろうと思うと続きが読みたくて仕方ない。
　竹取物語　下の句もおすすめ。まずこの話が「下の句」なのが最高。
　余談だけど、逆噴射小説大賞、半魚人多くない？

以上１０

　ピックアップ10点。先程も書きましたがめちゃめちゃ刺激頂いてます。ふんどし締めてかからねば。ソイヤ。
　ではでは、31日まで楽しんで＆頑張って行きましょう！

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以下、宣伝です。

　今日も1本書きましたのでそちらもどうぞよろしくお願いします。一番思い入れのある作品をひとつ。仮面ライダーを作ってみたい、という熱から生まれた作品です。どうぞよしなに。

その他、応募作品はこちらから。イベント期間が終わったらどれも続きを書いていく予定です。今フォローしておけば「俺デビューから知ってるぜ！」って言えますよ。今のうち！