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Asanaユーザー企業会"PLANETS" 2022年&2023年活動を感謝と共にふりかえる

この投稿について

Asanaアドベントカレンダー2023📅🎄

この記事はAsanaコミュニティアドベントカレンダー2023の投稿です。

PLANETSの2年を、字数を気にせず振り返る…

ワークマネマネジメントツール「Asana」を導入している企業にお勤めの方の集まりであり、Asanaコミュニティの分科会、Asanaのユーザー企業会「PLANETS(ぷらねっつ)」について書きたいと思います。
私はPLANETSの運営メンバーの1人であり、現会長をさせていただいてます。

PLANETSは、発足から2年弱のコミュニティです。これまで、偏に会員を増やすため、Asanaに関するイベントの中で「PLANETSとは何か」紹介させていただき、会の紹介動画を作って公開したりしてきました。
さて、そういう機会をいただいた際は、色々伝えたいことはあるものの、初めて聞く人の負担を考えると、要点だけ5分以内にぎゅっと収めて紹介することが殆どです。

しかしこの投稿では、新規会員を勧誘するために書くのではなく、要約せず&字数も気にせず、わざわざ書かなくていいような自明なことも書き、ここ2年にあったこと…、PLANETSの発足、イベントの年表、普段運営について思うこと、これからについて思うことを、ただただ書き出したいと思いました。

(追記)そうしたら、14,000字になりました。

私はコミュニティ立ち上げや運営のプロフェッショナルではなく、また、勤務先も私個人も、Asanaの販売はしておりません。Asanaというプロダクトのフアンの1人です。発言は個人の意見であり、所属する企業の見解ではございません


AsanaとPLANETS

日本/日本の大企業/DXとAsana

Asanaは日本の企業、大企業、TwitterなどでJTC(伝統的な日本の大企業、Japanese Traditional Company を略したネットスラング)と半ば自虐的に言われがちな大企業においても導入されています。

少し振り返れば、もう何年も前から、働き方改革とか、テレワークとか、在宅勤務とか、DXとかがバズワードの日本。企業には、総務部とか人事部、広報部など、多くの企業に共通して置かれる部署がありますが、最近では「DXをリードする部署」が多くの大企業にはあったりします。名刺交換すると、お互いの所属組織名が「デジタルイノベーション〇〇部」だったり…
私も大企業の中の、そういう役割の部署に所属しており、社内の他の部署の方々と協力しながら、Asanaの導入・活用推進をしてきました。

2023年の10月下旬には日本のGDPがドイツに抜かれて世界4位になりそう、と報道が出ていましたが、これまた4位というのも、日本人口によるところがあり、その人口は減少します。人の数をあてにできない社会。生産性とか効率化とか省人化は、個人も企業も、共通の課題のはずなんですよね。

そこから急にぐぐっと話を狭めていくんですけど、企業は新卒採用や中途採用を継続するものの、人口減少するなら採用数も減るわけです。労働力の確保が難しくなる。というか既に難しい。であるならば、人間のように繰り返し作業で疲れることが無く、時間や物理的距離もある意味越えることができる『デジタルソリューション』を、企業の働き方改革や効率化に、いい感じに導入して、生産性を高めよう!…ということに、多くの企業が取り組んでいます(がんばっている最中)
DXにも色々あって、上記がDXの全てではありませんが、DXという旗指物はたさしものをもってデジタルツールを企業が導入する、ということがあるのです。

Asanaもそんなデジタルツールだと思うのです。
Asanaは、チームが効率よく、効果的に成果を出すための、パワフルなプラットフォームだと思います。今更何?と思うかもしれませんが、時代は「チーム」なんです。私は「プロジェクトマネジメントの実践と座学」を軸の1つに持っているのですが(Asanaを使う前から)、その観点からしても、Asana以前に「チームで何かを成そう」ということや関連知識が、まだまだ一般的に理解されているとは言い難いなと感じています。

ここでは以下のようなことを省略しないで、書きたいのですが、例えば、日本社会が成長していた頃は、顧客にぴたっとはりついてさえいれば(毎日顔を出していれば)、何か受注できた・成果をあげられた時代だったかもしれません。その頃に通じた・培った「若い頃に苦労した俺だけの・私だけの業務ノウハウ」的なものはもう通用しないかもしれないし、通用したとして今後も一人で独占していれば、その組織の中で再現することはないでしょう。

大体、社会状況が違いすぎて、今の大企業の勤め人が、過去の価値観のまま個人プレーで競争に勝ち、成果を上げ続けられるのか(反語)。「速く行きたければ一人でいけ、遠くに行きたければみんなでいけ」という、どこかの国のことわざがあったと思うのですが、今は、チームで遠くを目指す時代だと思います。そして、Asanaは「今、チームで効率よく・遠くまでいく」だけでなく、「未来へ「今」をつなぐ、届けるタイムマシン」だと、私はそう考えています。

Asanaのワークグラフの概念を理解できるか

何故かAsanaの話で比較対象に挙げられがちな、Excelの話から始めましょう。Excelって便利ですよね。社員全員のPCに入っていて共通で使えることも大きい。表計算ソフトのはずなのに、タスク管理も、オブジェクト駆使して、工程表つくったりできちゃう。応用幅がすごい。
SaaSが活用されるより前から、多くの企業の社員は、EmailやOfficeソフト(Excelとか)を駆使して、ISOなどマネジメントシステムに則って業務の記録を残してきました(今も)
しかし、それらの成果物が生まれる過程にこそ、実は「知見」といえるようなコミュニケーションがあって、それらは会議や電話、立ち話で交わされただけで、跡形もなく消えているのではないでしょうか。
コミュニケーションが、Emailの中に残っていたとしても、それは受信トレイの持ち主限りのものであって、やがて退職時には消去されます。
本、論文、図面、特許などなど、成果物が残っているけれど、行間のやりとりは、あえて労力をかけてまとめない限り、ほとんど失われているのではあないでしょうか。

その状況が、Asanaでコミュニケーションをとるようになれば、形式化の労力なくAsanaにログが残って、職場のワークグラフが乗っかっていく。そのまま未来へ共有できる、届けることができるのです。

ここで急にワークグラフという用語を出しましたが、Asanaが何を解決するソリューションなのか、何が新しいのかを知るには、Asanaのワークグラフの概念を知ることが肝要です。以下のリンク先のサイトで、Asanaのワークグラフの概念を、動画で知ることができます。日本語字幕で視聴できますので、パソコンのブラウザで是非ご覧ください。

できれば何回も繰り返し視てほしいです。
ワークグラフの理解が肝要といいつつ、私のように何回か観ないと、ワークグラフがわからない方もいると思います。Asanaについての習熟度が上がると、前に観たときよりも更にワークグラフについての理解度が深まるように感じていて、いまだにハッとすることがある動画です。
おすすめ度 ★★★★★

…しかし、何回観てもワークグラフが解らない人もいる、と私は思います。(その場合、まず何回も観ない気がします)
こんにゃくのグルコマンナンは、人間の消化酵素では分解できないことに似ているというか…その人が頭がいいとか悪いとか、或いは偏差値が高い低いとかによる話ではありません。何のために働いているのか、価値観的なことが消化を左右する気がしてます。

例えば、選挙のときに政見放送を見ると、色々な主張があって、本当に同じ時代を生きているのか?と、各々が観ている世界の違いを感じます。何が違うのかな…と考えたとき、誰のために・どの支持層のために働いているのかが違うんだなと思いました。
このことと、企業で働く人々もなんだか似ているところがあって、まだ役職のない若い世代は自由に自分のために働けばいいと思うのですが、既に部下がいる人の場合は、誰のために働いているのかの違いで、全然違う世界を見ている気がします。
上司(や先輩)が、自分のために働いているのか、自分より上の立場の人のためなのか、自分の後に続く部下や後輩や未来のためなのか…
なんとなくこの違いが、Asanaのワークグラフを理解できるか理解できないかの違いに関係ある気がしています。伝われ…

前職でのことですが、部長が部内の業務を把握できていないし、同じ部署の後輩にも業務内容を共有したいから、部署全体で、Excelでタスク管理をしようと提案したら、少し年上の同僚にこう言われたことがあります。

「この仕事は、私に全て任されているのだから、逐一共有したり、報告したり、まして細かくタスク管理なんかしなくても、自分で進められます。報告するための仕事が増えるだけです。それに、そういうのって仕事で何か失敗した人を、教育か監視するためにさせることですよね」

Asanaのワークグラフの概念を理解できる消化酵素が見当たらない例

いまもこういうベテラン系会社員の方、ザラにいるんじゃないかなと思うのです。

企業のAsana導入推進者が直面する壁

今の仕事の仕方を変えたいから
効率化したいから
見える化したいから
なんか直感的にすごくいいと思うから
今後必要だと思うから

このような、様々な前向きな理由で、企業にお勤めで、先見の明のある方が、Asanaを職場に導入しようとします。その方は、先述のDX推進部署に所属しているとは限りません。すばらしいアンテナでAsanaを知り、知るほどにファー↑😍ってAsanaを好きになる。そこから、(本人は自覚なく)すごい熱量で、Asanaをチームに導入しようとしたり、導入した後も、周囲に使い方をレクチャーしたり、Asanaの活用を同僚に求めたりします。Asanaを使えば使うほど、『えっ、Asanaってこんなこともできるの?』の連続で盛り上がる。イエティは前のほうがかわいかった。

ただ、周りの同僚全員が全員、その方と同じ速さや熱量で、Asanaにファー↑😍ってならないのです。人によっては、あんたコンクリートのような不燃材料か?というくらいの防火性能を持ち合わせており、『EmailやチャットとExcelのコンボでいいじゃん。なんで必要なの?金かかるし』というようなことを、心底思ってて曇りなき眼で言ってきたりします。DXどうした

また或いは、その企業の情報システムの管理規程、機密情報管理規程、セキュリティや契約などリスク対応はどうか、などが立ちはだかります。
最初のファー↑の人(何かいい表現ください)が、そうした守りの分野に造詣が深いとは限らず、ただあたしはAsanaと皆と幸せになりたかっただけなのに、何だか反対されたような衝撃を心に感じて、急にAsana導入が果てしなく先にあるように感じるのです。

PLANETSの活動通して色々な方の話を伺うと、もちろん上記に該当しないパターンもありました。強権発動とか。しかし割とありがちなことのようです。私は、上司や同じ部署の同僚はAsana導入推進の理解者でしたが、それでも社員の人数分の「色々な方」がおりまして、導入に反対はしないんだけど、しかし実際に使ってはくれない、使い始められない人は多くおりました(だいぶAsanaの稼働率は上がりましたが、今もいる)

そんな数年前の弊社のAsana導入期に、何故かご依頼いただきまして、Asana Japan社の社内イベント向けにZoomでスピーチさせていただきました。そのスピーチでは、Asanaの社内導入推進は、実際には岸壁を登る『登攀とうはん』のようだ、と話した記録がありました。Asana推進者がクライマーだとして、何かあると推進する気持ちが落下して、大怪我したり、『うん、あたしもうAsanaのことはいいです😇』と別の境地に降り立ってしまって、復活できなかったりする危険が、常にそこにある感じです。

職場にAsanaを導入する経験なんて、導入支援する仕事してる人でない限り、ほとんどの人が無いわけです。導入支援の仕事をしている人だって、あくまでも支援者、伴走者であって、自社に本当に何かを浸透させるには、社員がチームを作って、なんで導入するのか考えて・言葉にして、企業文化や組織、事業の課題や方向性を見つめて見つめて、進めていくしかないように思います。それは企業の規模には関係なく同じと思うのですが、更に大企業の場合は、難易度が上がります
組織変更や分社、或いは統合などの経緯も含めて、もう社内分業の全容も見えず、誰に聞いたらいいかわからないこともザラ。社員は世代、国、ITリテラシーのバラつきがあり、照準の定まらない発信の仕方をすれば、問い合わせが「数の暴力」のようになってしまうこともある。
Asana推進者(クライマー)は、そんな中に放っておいたら大抵は孤独を極めていきます。

そんなクライマーには、経験と知識あるビレイヤーが要る…。

【補足】
登攀(とうはん)は、垂直に近い岸壁を登る感じをイメージしてください。クライマーはロープを使って登る人です。その人の下で同じロープを持った人がいるのですが、こののことをビレイヤーと言います。ロープを操作してクライマーが地面まで落ちないようにする人です(安全確保)

非常にざっくり解説でした


そんなスピーチをしたAsana社のイベントには、Asanaのコミュニティマネジャーの方も参加してました。そんなAsana推進者(クライマー)を孤独にさせない、コミュニティを作っていきたいと仰っていたのを覚えています。後に、大企業のユーザーから有志を集め、一緒にPLANETSを発足し、現在PLANETS事務局をされている、長橋明子さんでした。

ちなみに、弊社の場合は、導入時期から現在まで、Asana社のカスタマーサクセスマネジャー(CSM)に定期的に社内の推進状況を共有し、アドバイスをもらってきています。
こういうことをやりたいけど、Asanaを実際にどう操作したらいいのか?といったことも色々教わって、私も同僚もなかなかのAsanaオタクに仕上がった気がしています。

登攀とうはんを例えに出しましたが、あくまで例えです。山や自然をなめているつもりはございません。

PLANETSの発足期のこと

どういう経緯でPLANETSができていったか、既に忘れつつあるのですが、記録を見つつ書いていきたいと思います。
まず、PLANETSができる前の2021年に、大企業のユーザーを対象にした、Asana for Enterpriseという非公開イベントが3回開催されました。弊社は私と私の上司へお声掛けいただき、ドキドキ参加しました。
他のユーザー企業の代表の方の事例発表を聞き、Zoomのブレイクアウトルームでディスカッションをして、自分たちがAsana導入推進で直面したことや、お互いどういう失敗をしたか、あるある~!などを、ざっくばらんに共有させていただきました。

それまで相談相手は、担当のCSMの方、営業担当の方、あと同僚だったので、他社のAsana推進者との交流は新鮮で、内容も、美談がなく(笑うところ)生々しくて、時間はあっという間だった気がします。
仲間というか同志というか、わかりあえる安心感がありました。

…ちなみに2回目のイベントでは私が事例発表しましたが、共有したい気持ちと内容が完全にオーバーフローして、イベントのタイムマネジメントを完全に狂わせました。苦い思い出です。本当にごめんなさい…orz

広報の壁

何故Asana for Enterpriseは非公開イベントだったのか

企業によっては、社外に向けた論文発表、雑誌への執筆掲載、各種イベントや展示会でのプレゼン、出前授業の依頼があったときなどは、事前に広報部へ申請手続きと許可が必要です。大企業だと、ほぼこれは共通で実施されており、内容に技術情報や企業の非公開情報が含まれていないか、情報漏洩チェック目的だけでなく、反社会的勢力との関係が無いかチェックする観点からも実施されます。
また、スポットで発表することだけでなく、コミュニティに参加すること自体も事前申請制としている企業も、大企業にはザラにあります。それに要する日数も、数日かからない会社もあれば、審査する人が多く約1か月かかるというケースもありました。
ほか、これは企業規模に関係無いですが、SNSでの発信も注意が必要で、もういちいち審査なんてできないから、事前に許可した公式アカウント以外、会社に関するSNS投稿一切禁止という企業もザラにあります。

そうした社内申請を経た上で、Asanaの社内活用事例を外部へ発表するとします。その内容が、後日不特定多数の目に触れたり、後々インターネット上で記事化される場合には、発表内容は上手くいったこと、或いは広告・宣伝になるような美談の部分だけで、まとめられがちです。というか、そうせざるを得ない。生々しい失敗談は、その扱い次第では、社外発表の事前申請が通らなかったり、条件付きになったりするのです。
企業のこのルールで、普段の業務でそういう機会がないがために社外へ発信することに慣れていない大企業の社員は、コミュニティへの参加や社外発表について、慎重になります。

それでなくても、失敗談は語りにくいのだと思います。
失敗談にはものすごく価値があるけど、「いやいや、そんなっ、うちなんてAsanaの活用は部分的で、事例発表できるほど上手くいってないんです…」と謙遜しがち。
一方、Asanaを企業に導入推進したくて苦戦している人は…『美しく事例化されたものは、とーーっくにネット検索で履修済みッ!!そうじゃなくって…、もっと生々しくて、失敗談とか、それを乗り越えた経験とかが知りたいんだよー!(デフォルメ)』と思っている、そんなミスマッチが起きているのです。失敗談を聞いて、粗を探したいのではない、糧が欲しいのです。

Asana for Enterpriseが、会を非公開にした理由は、開催者が広報の壁らへんを熟知したうえで、大企業のユーザーが参加できる状況をつくり、且つ、参加者の心理的安全性を高めて会を活発化させるためだったと思います。
アンケートでも、また参加したいです!という方が多かったので、「越境若葉マークの大企業ユーザー」には、このイベント形式がぶっ刺さってました。

運営に携わる、有志が募られた

そこからどうなったかというと、Asana for Enterpriseの3回目のイベントの最後に、参加者に向けて、今後もこの形式のイベントを続けたいこと、その運営を一緒にやってもいいよ、という方はいませんか?という呼びかけがありました。
私は上司とイベントに参加してましたが、終了後に上司からTeams会議の呼び出しがあって「運営の話、参加するんでしょ?やったほうがいいと思う」と言われて、呼び掛けに応えることにしました。今思うと、安請け合いだったか…?
弊社以外からも他3社から手が上がり、企業会を企画する最初のチームが発足しました。しばらく時間をあけて、2022年の年明けに初回打ち合わせが設定され、企業会についての検討を開始しました。

PLANETSはどういう会なのか運営メンバーと言語化をしていく

最初の運営メンバーは、私以外は、他の何らかのデジタルソリューションのユーザー企業会に参加していました。企業会がどういうものかわかっていないのは私だけでした

( ゚Д゚)ヒェッ

まずは、やるならこういう会がいいよね、という意見交換を自由にして、1回目は終了。2回目以降は、企業会について共通のイメージを持てるように、まず最初に決めたほうがいい項目を、ずらずらっと書き出した叩きを用意して、詳細を詰めていく(言語化する)打合せを数回繰り返しました。

叩き作りは私が引き受けたのですが、長橋さんや他のメンバーから、事前に他の企業会のことがわかる記事を教えていただき、後は自分でもネット検索しまくって、信頼できそうな記事には片っ端から目を通し、それらから真似させていただきました。

他社の方と話し合って、会を設計していくことは、個人的にすごく楽しかったです。その頃、勤務先でも上司や仲間と、社内にDXを進めるための、新しい委員会を発足させようとしていて、準備のため有志で集まって言語化・図化を進めており、同じ筋肉を使っている感覚でした。

そんな最初の検討事項(叩き台の中身)ですが、現物を見返したら5,000字くらいあったので、ここでは項目と一部抜粋だけ記載します。

企業会について、目的にはじまり、様々な観点を網羅的に、言葉にしながら話し合ったので、その後は、会員向けの会則として文章をまとめ直したり、Asanaのプロジェクトで入会フォームを作ったり、入会案内の資料を作成したり、テンプレート化に取り掛かることができました。

1 企業会を作る目的
・Asanaコミュニティ(旧Asana Together)があるのに、なぜ別に企業会をつくるのか
⇒ Asana社内での位置付けは、Asanaコミュニティ(旧Asana Together)の一グループ(その為参加者にはできればアンバサダーになっていただきたい)
・会員同士の事例共有の場とする(大小、成功・失敗問わず)
・大企業でAsana導入・活用を推進されている方が、この会で「同じ立場」の他企業の方々と情報交換・交流することで、孤独感を感じることなく、自社の目指すビジョンの実現に、最短ルートでたどり着けるようになっていただきたい

2 参加者像(背景、立場)
企業でどんな役割がある人が参加するか、その人の関心事は何かを想像
・ Asanaを導入・推進し、DX/ワークマネジメントを実現するに当たり、大企業(数百〜数千以上の規模)には特有の課題や方策がある
・ 大企業は、オープンな場では、社名と共に発信しにくい(例:SNSでの社名を伴う発信の禁止、会社のシステムや事業に関する情報公開はNG等)

3 参加する目的、参加で得られるものは何か
・ 他社事例等を知ること等により、気づきを得る
・ 気づきを得た参加者が、自社に帰ったあとの業務に役立てて、その結果その企業のAsanaの活用が進むこと・活用のための社内整備が進む
・ フラットで楽しい交流

4 参加条件
プランは不問だが、既にAsanaを利用開始していること
購入前の企業の、購買判断のための情報収集の場にしない

5 会の名前
呼びやすい、短い名前をつける
⇒ 
PLANETS

6 企業会の主催者は誰か
主催は、ユーザー企業
⇒ ユーザー企業のための場であることを何より優先させる。
⇒ 参加者をお客さんにしない。
⇒ ユーザー会をSales活動の場にしない。

7 入会方法、入会後の流れ
会費は無料、会員登録制にする
運営に必要なルールを会則としてまとめておく。
合意していただいた上で、フォームから会員登録していただく
営業活動を禁止していることに関連して、Asanaの販売パートナーの方、販売担当する部署の方の参加はご遠慮いただいております

8 情報の扱い
原則、非公開が前提。イベントアーカイブ公開もしない。
⇒ 参加すると、導入・活用に関する事例情報が得られる
資料や事例内容を公開する場合は、登壇依頼書で明記する

9 禁止事項
会の中での営業行為
会で共有された資料を営業活動に利用すること
目的と合わない宣伝活動

10 イベント頻度、サイクル、形式
予め大体の開催時期・開催サイクルが決まってる方が、皆さん予定しやすいと考えました
⇒ 初めてなので、年に3回イベント開催をまずやってみることをマイルストーンにしました。
⇒ 3カ月に1回。春会、夏会、秋会を開催する。
⇒ サイクルは、準備→開催→反省会
⇒ イベントの形式…Zoomによるオンライン形式イベント。事例発表パートとグループディスカッション
⇒ 4月-3月の会計年度の会社が多いだろうとすると、期初・期末は避ける⇒ 月末・月初も避ける(業務が色々集中するため)

11 運営体制、運営がやること
・ 運営チームは、コミッティ(委員)と命名
・ コミッティは有志のボランティアからなる(お金が発生しない)
・ イベントを企画する
・ イベントでは参加者が発言しやすくなるようにサポート
・ 自分も楽しく参加する
このとき、会長、副会長を決めたほうがいい、ということで決めました(会長はわたし)

12 Asana社の役割
事務局
ツール提供(Asana、DoorKeeper…)
リソース提供(会議室、デバイス)
イベント録画の保管
⇒ イベントは、アーカイブの会員向け公開はしておらず、あくまでも記録として保管してもらっています
(会員の方には、なるべく色々なものを享受していただきたいので、当日イベントに参加してもらいたいです)

上記のように話し合ったことをベースに、会員向けに会則として書き直したものがこちらです

あら、Asanaコミュニティの旧名Asana Togetherのままになってる。改訂するか

ところで大企業って何人から?っていうこともコミッティでは議論をしました。参加条件としてxxx人以上の会社、という線引きをしたいのではないです。ある程度の規模の大企業にありがちな、参加障壁を理解して企業会を設計し、参加できるようにする、そのための約束事を参加者が守る、ということが大事と考えています。
会員の方で、事前に参加申請した際に、審査した人が資料や会則を見て、大企業向けの会なんだね、と読み取ってOKしてくれました!という方がいました。ほんと、こういう書き物の、書きっぷりって、雑にできないのです。
PLANETSは、参加の敷居を高くしたいから大企業とかエンタープライズとか記載しているのではなく、参加できるようにしたいのです…ややこしいですね

運営ツールはAsana

先述の通り、PLANETSは有志による運営なので、全員勤務先の仕事があります。暇人が集まっているわけじゃないです。会議をするにも、突発ではスケジュールが合わない。普段から効率よく非同期でやりとりをして、後からコミッティに参画する人にも、企画経緯を共有できるように、運営する必要があります。
話し合って一気に企画したいときは、会長と事務局がまずは2人である程度打合せをして、その上でコミッティメンバーが全員集まって話し合うという流れをとってきました。そして、当然ですが、PLANETSはAsanaを頑張って活用しています!

Asanaの使用シーンですが、
・ 入会申請(フォーム)
・ 会員ポータル(ボード表示で情報共有)
・ メンバースペース(タスクテンプレートを使った、自己紹介ボード)
・ アンケート(フォームとダッシュボード)
・ グループディスカッション用のボード
・ プロジェクトをイベント毎にポートフォリオにまとめる
・ イベント準備のプロジェクトテンプレート
・ ステータス更新機能で、概況を非同期で共有
・ 定例打合せメモの共有
・ ルールを活用したコミッティメンバーへの一斉確認依頼

2023年2月に、コミッティがどのようにAsanaを使っているかZoomで配信をしました。レポートをフォーラムに投稿していますので、リンクを貼っておきます

あとこれも

効率化と別に、Asanaを活用する、活用せざるを得ない理由がもう1つあります。これも大企業だとありがちですが、例えばSlackや各種クラウドストレージサービス、FaceookなどのSNSは、コミュニティの運営に大変便利ですが、そうしたツールは、会社のセキュリティでブロックされていて使用することができないのです。ツールが、コミュニティ参加の壁になってしまう。会員には同じ状況の方は多く、Asanaのユーザー会では、Asanaが会員のハブであり、Asanaで運営することが合理的だったりするのです。
ただ、追及すると本当にAsanaだけでも色々できるので、ワークマネジメントツール、という表現がぴったり。Asanaは、ただのタスク管理ツールではないよなぁとしみじみ思います。

PLANETS活動記録(2022年~2023年)

活動年月表

発足してからの活動年表です
2022年1月~3月は、発足準備期間でした

------22年度----------
2022年4月 初の春会/オンライン開催 1社事例発表&Gディスカッション
2022年7月 夏会/オンライン開催 1社事例発表&Gディスカッション
2022年11月 秋会/オンライン開催 1社事例発表&Gディスカッション
2023年2月 臨時/オンライン開催 Zoomライブ配信
------23年度----------
2023年4月 春会/オンライン開催 1社事例発表&Gディスカッション
2023年7月 夏会/対面で開催 at Asana Japanオフィス
2023年11月 👑 秋会カンファレンス/対面で開催 at四ツ谷/東京都

初めてのイベントから、色々試行錯誤してきたのですが、まずはイベントで事例発表してくださった企業の方に、心より感謝申し上げたいです。本当にありがとうございます。あなたがPLANETSチャンピオン🏆

登壇依頼を引き受けていただき、1か月前には意見交換打合せをして、登壇者の方は、発表資料を作ります。当日は発表して、資料を会員向けに共有していただきました。毎回最初の打合せが楽しくて、コミッティの役得だなぁと感じています。アドバイスすることって全然なくて(そんな立場じゃないし)、Asanaに関する活動内容をお聞きして、自分がすごくいいと思うことを、理由付きでストレートに伝えるのが、会長と事務局の役割かも。

事例発表後に行うグループディスカッションは、Zoomのブレイクアウトルームで行うのですが、これが毎回難しいのは、どんな試行錯誤をしても、アンケートには「時間が足りなかった、短く感じた」と感想が寄せられます。各ルームが盛り上がったんだな、というのが伝わってくるのですが、全体で2.5時間と、結構長めのイベントなので、延ばすのもなぁ、と躊躇っています。どうしたらいいのかしら…(´・ω・)
参加者の皆さん、来ていただきありがとうございました。皆さんの「今日、参加してよかったです」が私のモチベーションです。皆さんがブレイクアウトルームから戻ったあとに、どうでしたか?と感想を伺うのですが、予想外の感想が多くて、これもとっても楽しいです。

そして、2023年11月(先月)に開催した、カンファレンス
PLANETSカンファレンスは、Asana社との共催という形で、PLANETS会員に限定せず、対面形式で企画しました。

基調講演、プロダクトセッション、3社3様の事例発表…そして多くの参加者に四ツ谷までお越しいただき、Asana Japanの社員の方々にも来ていただきました。PLANETSを発足したときには、こういうイベントができるとは想像しておりませんでした。チームって、思った以上に遠くに行けるんですね
イベントレポートが別途あると思うので、お楽しみに(多分)

一方、過去のイベントで会った方々や、遠方にお住いの方々のことも頭にずっとあって、カンファレンスは対面・東京だから、来れなかった人もいたと思います。これまでの積み重ねたイベントがあったから、開催できたと思うので、再び、何故PLANETSをつくったのか、を思い返しながら、こつこつイベントを積み上げていきたいです

PLANETS運営の裏側

こつこつ積み上げていきたいのですが、ここまでやってきた運営のことを少し書いておきたいです。わたしも含め、全員、本当によくやってると思います(真顔)私、毎回準備ぎりぎりなんですけど、どうしたら回るのか未だによくわかっていません。?( ゚Д゚)??
ユーザー企業会の運営って、簡単じゃないです。

私の場合は、Asanaは会社から支給されているPCに入っており、私物のデバイスからはログインすることができません。イベント準備のAsanaを動かす際には、会社のPCで作業するのですが、その場合、勤怠にログが残るんですね。企業会に関係なく、会社の仕事は何故か増えていく一方で、しかし労働時間には制約があり、PLANETS運営に関することをやりきれず、まぁ大体前日夜に、悲鳴をあげながらギリギリ準備しています。

自分を含め、コミッティの強制のないピュアなやる気が企画の源泉。バランスのことは、来年も考えていきたいです。読んだら不安を与えそうですが、飾らない現実を書きました。

余談ですが、コミュニティ運営の先輩といったら、私の場合は実は上司です。かつて私が「企業会の会長になりました」と事後報告したとき、上司は「会長(;´・ω・)!」と一瞬引いてました。でもその上司は、自治会長をしているのです。企業会の会長とは比にならないと思うんですよね。平日の夜や休日がその活動時間に充てられていて、夏祭りの準備とか場のさばきの話を聞くと、コミュニティ運営の裏側ってそういうもんなんだな、と思っています。バランス…課題です。

PLANETS運営とAsana社との連携

Asana社の皆さま、PLANETSに様々なリソースを提供していただき、ありがとうございます。コミュニティマネジャーの長橋さんは、PLANETSに必須です。皆さまには、過去イベントや先月のカンファレンスにおいては、素敵な場所も可愛いグッズも心尽くしのお土産もゴージャスな懇親会のアレンジもしていただきました。楽しいプロダクトセッションも。あと、イベントの度にユーザー企業の方々へ、参加のお声がけもお願いしております。PLANETSはユーザー企業が主催の建て付けですが、いつも皆さまの心を感じてます

登壇者と参加者、コミッティ、Asana社が揃ってイベントを続けてこれました。毎回へろへろなんですけど、これからも宜しくお願いします

これからのこと

来年はPLANETSは3年目になります。
これまで同様にイベントを開催することも続けたいですが、どうやって集合知を作っていくかも考えて、そのことに手を動かしていきたいなぁ、と考えています。再現性を考えたい。
例えば企業がAsanaを導入して1年経ったら、その頃には利用者の習熟度が2極化しちゃってて…というのは会員の方々からよく伺うのですが、では、そこでどういう手を打った事例があるの?みたいなもの
これについては、来年の課題の1つとして持っておきたいと考えています。

おわり


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