シヤチハタの「鯱旗印肉 書画落款用 50号」 開封の儀

 シヤチハタは、印鑑の代名詞的な存在です。
 印肉の要らないXスタンパーは、誰でも一度は使ったことがあるでしょう。
 そのメーカー、シヤチハタ株式会社は印鑑や各種スタンプはもちろん、朱肉やスタンプ台も ラインナップしている、いわば印鑑スタンプの総合メーカーです。

 同社の印肉の中でも最高級品に位置するのが「鯱旗印肉 書画落款用 50号」です。
 容器が陶器製であることといい、印肉の色といい、普通の生活ではあまり縁がないものかもしれません。「書画落款」もふだんはあまり耳にしない単語です。
 この「鯱旗印肉 書画落款用 50号」を入手しました。
 では開封してみましょう。

 まず、化粧箱のパッケージ。大きく「鯱旗印肉」の文言。その右側には、深みのある美しい印影」「重金属不使用」と書かれています。
 
 蓋を開くと、布の上に鎮座した朱肉が。陶器製容器です。

 蓋の表面。モチーフは社名にもなっているシヤチだと思われます。意外と(?)かわいい感じ。


 ちなみにこの陶器をつくっている「幸兵衛窯」は、開窯200年以上の伝統のある窯で、その開窯は文化初年(1804年)。江戸時代です。
 この窯の先代当主は、ペルシア陶器、正倉院三彩の技法の復元などを手がけ、伝統と独創の融合した作品を制作、人間国宝に認定されたとのこと。それらの技を引き継いだ現当主・加藤幸兵衛氏は、独自の作風をもって陶芸界で活躍されているそうです。
 この容器だけでもなんとも歴史と伝統が脈打っているわけです。

 蓋を開いたところ。なんとも深みのある朱色。ちなみに、インクの補充はできません。贅沢な作り。印肉の色は、見る環境※によっても色が違って見えると思いますが、それでも深みと重みが画面からも伝わってくると思います。
※PC、スマートフォンの種別、ブラウザ種別
 環境汚染の可能性がある重金属を使用しておらず、高級有機顔料を使用。画仙紙、和紙へのにじみもほとんどないそうです。

 というわけで、「鯱旗印肉 書画落款用 50号」開封の儀、いかがでしたでしょうか。その名の通り、書画落款用ですが、これで社判とか押してみたいですよね。

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