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逃げちゃダメだ!の呪縛

ここ最近、タイに自分の意志でやってきて住んでいる人たちのブログや記事を読む機会が増えています。

読めば読むほど、凹みます。
いや、皆さんめちゃくちゃ素晴らしいんです。生きにくい環境を脱し自分の意志で外国にやってきて、そして生活をしている人たちが素晴らしすぎるんです。まぶしいんです。憧れます。
若い頃、自分にも海外へ脱出するという選択肢があったら良かったのに、と思って凹んでしまうのです。

私は長い間、生きにくい、と感じていました。
自己肯定感の低さから自暴自棄になってめちゃくちゃな生活をしたり、そのくせ自意識過剰で自分をよく見せないといけないという強迫観念から理想の自分を常に演じ続け、ストレスからくる急性胃腸炎になって病院に運ばれたり、摂食障害になり精神科に通いカウンセリングを受けていた時期もあります。
たられば話ですが、生きているだけで辛かったあの時期に、日本を離れるという選択肢が浮かんでいたら、私の人生はどうなっていたのかな。
海外に行くだけで病気が治るわけではないけれど、少なくとも人の目を気にして自分を偽ったり、からっぽの自己肯定感をさらにえぐるような生活をしなくて済んだんじゃ……。

私は今タイに住んでいますが、昔から「海外に行く」という考えは全くありませんでした。
学校の勉強をちゃんとやって、公立の中高進学、国立大で学んで、普通に就職し、いつか結婚する。そういう道しか、私の中で認識されていなかった。
旅行先を選ぶ時ですら、海外は選択肢に入ると思っていないんです。
留学経験者やこれから海外に行きたいと思っている人たちとも知り合いましたが、完全に他人事でした。
これはもう意志の強さとか興味関心とか、そういうレベルではなく、海外に行くという選択肢が自分にあるなんて想像もしていなかったんです。

もちろん、その選択肢があったからと言って、選んでいたかどうかは分かりません。保守派でしたからね。
でも、もうどうしようもなくなったらそうしよう、と思う道が残されているって生きやすくないですか?

子供たちには、日本から出るという選択肢もあるのだ、としっかり教えてあげたいなと思います。
学生時代でも、大人になってからでも、いつでもいいんだと。
海外に住む、という選択肢が頭に浮かぶなら、是非日本を飛び出してみてほしい。
今飛び出せないと思っても、今後本当に生きづらくなったら他に行くのも手なんだよ、と伝えたい。
逃げちゃダメだ!(cv.緒方恵美)…なんてことはないんだと。
子供も大人も、別に逃げていいんですよね。
タイに来たことで視野が広がった今、やっと心からそう思えます。


願うなら、子供が大きくなる頃にはもう少し生きやすい国に変わっていてくれることを。

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