一般質問全文掲載 1 飯塚から町長への質問
議長:日程第5「一般質問」を行ないます。通告順に質問を許します。
3番、飯塚達央君。
3番、飯塚達央です。
私は、大きく2つにつきまして、町長に対して質問します。
質問事項第一、財政規模が拡大する傾向にあって、将来の見直し、財政の健全化について。
その二、ニセコ町の「もっと知りたい ことしの仕事」のように事業毎の予算説明書を作成し、町民にていねいな説明を望む。
この二点についてです。
まず、第一点目、東川町の財政健全化に関してです。
東川町の財政規模が毎年大きくなってきています。一般会計の当初予算が平成30年度は86億円。今年度令和元年は88億円に上りました。
平成29年度の歳出決算額は96億円です。
隣接する東神楽町の人口1万人、66億円と比べても30億円も多い額です。人口一人当たりに換算した額も、東川町は115万円で、東神楽町の63万円より51万円も多く、類似団体より17万円多い金額となっています。(平成29年の決算額)
これを我が町の幅広く手厚い行政サービスの証しだと捉えられれば良いのですが。
決算の中身を見ますと、財政の弾力性を示す経常収支比率は83.2%で町村において妥当とされる70%を大幅に超えて硬直したままです。
そもそも我が町の財政力指数は0.26と決して財政力が豊かという訳ではなく、収入の多くが国からの補助金で充てられています。
また、町債残高の額137億円、実質公債費率は12.1%。国が負担してくれる分が見込めるとは言え、不安を感じる額の大きさです。
加えて、将来負担比率82.7%は類似団体90/96位、全国平均33.7%北海道平均52.8%と比べ顕著に高くなっています。(平成29年決算)
これは子ども達に、負担を大きくするということではありませんか?
そしてこれだけ財政規模が大きくなって行政の仕事量が増えているにも関わらず、人口当たりの役場職員数は少なく、H30年の普通会計部門で83人。これは、類似団体の70%。東神楽町は124名です。
財政規模が大きくなった分、職員の負担増に直結していないでしょうか。
若い世代の離職も多くなっているところから察するに、仕事量が多く上司が若い職員に目をかけたり、フォローする余裕が無いことが一因ではないかと想像します。一般的に、日々の業務に追われている組織は人材育成、人を育てる余裕がなくなりますが、東川町ではいかがでしょう。
また、臨時職員、地域おこし協力隊の数が増えていて、東川町は全国でもトップレベルの数と比率になっています。
臨時職員の数163名で総数に占める割合60%は全国の自治体で6位の多さ。地域おこしの数40数名は全国1,2位の多さです。
しかし地域おこし協力隊は、多くなった業務の仕事量を補うためにこの町に来たわけではないはずです。
正職員の人件費を抑え、非正規雇用で仕事を賄うことは財政的には良いでしょうが、この方法が働く人たちのやりがい・幸せにつながっているのでしょうか。
中には正職員並みの仕事量をこなす臨時職員。
あるいは臨時職員になって東川町に留まりたいと願う地域おこし協力隊もいると聞いています。
つまり今の東川町の行政は枝葉を広げすぎて仕事量が増え、その結果自らの足元を固めることが出来ず、ともすれば町民へのサービスの低下になっていってはないかと懸念しております。この先、東川町の人口も2025年には7,800人、2040年には7,000人を下回る人口減の予想がある中で、財政規模の拡大を目指してやっているとするならば、その傾向はいかがなものかと感じている町民も少なくありません。コンパクトに行政サービスを行うのが健全に長続きする行政運営ではありませんか。
財政規模が人口の割に膨らみ続けていること。それに伴い行政で働く人たちの負荷が大きくなりすぎていないかということ。将来負担への懸念。これらについて、町長の考えをお聞きします。
2つ目に、ニセコ町の「もっと知りたい ことしの仕事」のように事業毎の予算説明書を作成し、町民に対して、町のお金の使い道についてもっと丁寧な説明をしてはいかがでしょうか。
以上、2つの質問です。
こんな一般質問を町長に対して行いました。
町長からの答弁の全文は次回掲載します。
以下に参考画像を載せておきます。
ニセコ町の「もっと知りたい ことしの仕事」
ニセコ町の「もっと知りたい ことしの仕事」の中身は、webで一部見ることができます。とても好感の持てる冊子です。ぜひリンク先を訪れてみてください。
東川町の財政に関しては東川町のホームページに掲載されています。
https://town.higashikawa.hokkaido.jp/administration/information/pdf/03-06.pdf