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解決策が思い浮かばない時は先に原因を深掘りする【ロジカル・シンキング】

みなさんこんばんは、福田達也です。

先日ロジカル・シンキング講座を開催したという話をしましたが、あの後でいくつか質問を受けました。

そのうちの1つが、ロジックツリーのWhyツリーを使って原因を深掘りして、そこから対応策を考えようとしたけれど、解決するためにどうすれば良いかが思い浮かばないというものでした。

このような事が起こる原因や、解決策はいくつか考えられますが、今回はそのうちの1つ、原因を更に深掘りするという話をします。

課題の解像度が粗い

さて、そもそも対応策が思い浮かばない原因は何でしょうか。パッと思い浮かぶのは知識不足や経験不足、解決したい問題に対する理解が足りない、など、自分の持つ答えの幅が狭いということが考えられるでしょう。

しかし、それ以外の原因としては、そもそも解決したい課題の解像度が粗いという場合もあります。どういうことか解説していきます。

今回相談を受けた内容は、予定の時間を過ぎてしまうという問題に対して、その原因の1つが「まぁいっか、で終わらせるクセがある」というもので、これを解決したいという話でした。

ストレートに考えると、「まぁいっか」と思わないようにするにはどうするべきか、というものが対応策として考えられますが、これは意外と考えづらいものです。

考えづらい原因はいくつかありますが、その内の1つが、課題の解像度がまだ粗いからです。課題と対応策は表裏一体です。例えば、「あるタスクに時間がかかる」課題の対策は、「タスクの時間短縮方法を考える/時間がかかるのでやめる」などです。このように、解像度が高い課題は、その対応策がクリアに思い浮かびます。

一方で、「売上が下がっている」「メンタルが安定しない」など、解像度が低い課題は、その原因が多数考えられるため、どのように対応すればいいかに困ってしまう事がよくあります。

ちなみに、考えづらい他の原因としては、自分の行動や考え方を変えることに抵抗があり、本当は対応をしたくないと思っているというケースもあります。こちらについては、また別の機会に紹介したいと思います。

課題を更に深掘りする

ではこの、「まぁいっか、で終わらせるクセがある」という課題をどう深掘っていけば良いでしょうか。

1つの方法は、Whyツリーを更に掘っていくという方法です。なぜ「まぁいっかで終わらせるクセがあるのか」について、考えていきます。

そうすると、「やるべき事があるのに目先の楽を優先している」自分の行動や、「難しそうと思うと思考を止めて考えないようにする」思考のクセなどが出てくるでしょう。

前者であれば、「面倒なことから手を付ける習慣をつける」、後者であれば「納得行くまで考えるようにする」など、対応策が思い浮かびます。これでも思い浮かばなければ、更に深掘りしていくと良いでしょう。

他の方法は、別の切り口から分解する方法です。例えば、Whenツリーを作り、「まぁいっかで終わらせるクセがある」という事象に対して、「いつまぁ、いっかで終わらせる傾向があるのか」について分解していきます。

そうすると、「自分が楽しいと思っている/熱中しているもの」については終わらせないけれど、「仕事をやらされていると感じている/自分がいてもいなくても問題ないと思っている」時には、「まぁいっか」で終わらせるといった、自分の傾向が見えてくるかもしれません。

ここが切り分けられれば、「やらされ仕事にならないようにするにはどうすればよいか」「自分がいないと回らないぐらい存在感を出す」など、対応策も思い浮かんでくるでしょう。

終わりに

今回は、ロジカル・シンキングで課題解決をする際に、Whyのロジックツリーに対する対応策が思い浮かばない場合の対策について紹介しました。

難しい問題に対する常套手段は、考えやすいサイズまで分解して分けることです。対応策が思い浮かばない場合は、考えようとしている課題がまだまだ難しい場合があります。

このような時は、さらに「なぜ」を深掘りしたり、「いつ」「何に対して」などと切り口を分けることで、課題のサイズを小さくしていきましょう。

本日も読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いできることを、楽しみにしています。

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