スマートキャンプ古橋さんへ贈る言葉

本日、ご支援先のスマートキャンプ社が、マネーフォワードグループに参画することが発表されました。

https://corp.moneyforward.com/news/release/corp/20191111-mf-press/

代表の古橋さんと出会ったのは、今から4年前の2015年に行われた
インキュベイトキャンプという起業家が投資家を選び、タッグを組んで
一晩かけてビジネスプランを練り上げて、順位を競うという実にタフな
イベントでのことです。
私は、古橋さんのキャラに惚れ込み、是非一緒に組みたいと思い、熱烈な
ラブコールを送ったのですが、結果的に、彼は他のベンチャーキャピタリストを選ばれました(これは、投資家的には心理的ダメージ結構大きいです)。。。

そのキャンプ終了後、傷心の中、1週間も経たないうちに古橋さんからメッセージが来て、「是非、会って欲しい」という連絡を頂きました。
今更なんで会いたいと言ってきたのだろうと訝しんでいたのですが、一応会ってみることにしたら、開口一番、「堤さん、出資してください!!」と。
あのキャンプは一体何だったのだろうかと思いつつも、やはり古橋さんのキャラに惹かれて投資することを即決しました。

投資後、すぐにピボットして、今の事業の根幹であるBoxilというSaaS向けのマーケティングプラットフォームに舵を切ったのですが、これが見事に成功して、するすると急成長を遂げていきます。
私としても思い入れの深い会社だったこともあり、当時、私のファンドのメンバーだった峰島侑也(現スマートキャンプ取締役CFO)をフル出向させる決断をしました。
出向させた後、4か月も経たない頃だったでしょうか、古橋さんから  「ちょっとご相談したいことが」と連絡があり、お会いしてみると、開口一番、「堤さん、峰島くんをうちに下さい!!」と。
ファンドにとっても貴重な戦力でもあり、優秀な人材をいくら投資先からの依頼とはいえ、受けていいものかと一瞬、逡巡したのですが、古橋さんなら、峰島くんを立派なCFOに育ててくれるに違いないと思い、その場でお受けすることにしました。もちろん、後日峰島くんの了解を取った上でのことですが。

峰島くんがジョインしたこともあり、課題だった管理面も強化されて、その後もぐんぐん成長を遂げていきます。
もちろん中では日々いろいろな葛藤や事件があったと思いますが、既存事業を伸ばしつつも新規事業の仕込みもしっかりするという具合に一歩一歩、前進していきました。

そんな中、古橋さんから「ちょっとご相談したいことが」と連絡あり、今度は何を言い出すのだろうかと訝しんでいたのですが、お会いしてみると、開口一番、「辻さんのマネーフォワード社と一緒にやっていきたいです!」と。
事業も順調に成長しており、自力でのIPOも十分にできる実力を持ちながらも、このような意思決定に至ったのは、相当の葛藤があったと思います。一方で、辻さんという素晴らしいリーダーシップに率いられるマネーフォワードグループに参画することは、長期的な視点で見ると、スマートキャンプ社にとっても、古橋さんにとってもプラスになるに違いないと思い、取締役としても株主としても賛成することにしました。

4年間という長いようで短い期間、いろいろなドラマを見せてくれたスマートキャンプ社と古橋さんには感謝しかありません。

これまで本当にありがとう。

これからは辻さんと一緒に日本のSaaS業界をもっともっと盛り上げて頂ければと思います。

という回顧で終わっても仕方ないので、これからファイナンスを目指す起業家の方が、古橋さんのケースから学ぶことを2点ほど。

1.どんな状況な時でも圧倒的に明るくいること

2.自分がこれだ!と思ったものは絶対に逃がさず、粘り強く説得すること

もちろんそれだけじゃないですが、上記2つは普遍的に起業家に求められることだと思っています。

というわけで、第2の古橋さんを待っていますので、起業家の方は、是非、STRIVEまでご連絡ください!!


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