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阪神優勝🎉 四球数よりも他チームを圧倒していたデータは、アレだった。


阪神タイガースが優勝しました🎉


メディアで、阪神の優勝の原因の一つに

「岡田監督が、四球を取ることを推奨したこと」

が挙げられているのを良く見かけます。


実際に、阪神の四球数は以下の表の通り、他球団を圧倒しています。


2023.9.19までの四球数


しかし、個人的には

「ほんまに四球数だけが優れたデータやったんかな?」

と気になりました😅


わかりやすいので、メディアが取り上げているだけかもしれません。


なので、わかりうる限りの打撃指標を平等に評価してみました。


(今回は、四球についてのみ探りたいので、攻撃系の指標のみに特化しました。
 投手系の指標については、また時間があれば、計算したいと思います)





データソース


データで楽しむプロ野球さんのサイトを参照させて頂きました🙇‍♂️


他にもプロ野球のデータのまとめサイトは多々ありました。

しかし、この上記のサイトが、一番データ数が多く、ちゃんと四球数も含まれていた為です。




評価方法

全指標について「偏差値」を計算してみました。

念の為、偏差値の計算方法について以下にまとめますと・・・

  • 特定の指標について、6球団の平均値を計算

  • 同じく、6球団の標準偏差を計算

  • 各指標の各球団ごとに、偏差値=標準化変量×10+50 を計算


高い偏差値が意味するのは

「その指標について、他の5球団をぶっちぎって優れた指標だ」

ということです。


もし、例えば「四球数」が偏差値80などであれば、メディアが示す通り、

「他球団と比べて、本当に四球数の増加が優勝の要因やったんかもな🤔」

と解釈できます。


そもそも偏差値の意義について確認させて頂きます。

例えば四球数が、リーグ平均388に対して阪神が500という数値があるとします。

一方で、犠牲フライ数が、リーグ平均29に対して阪神が40という数字もあります。

これでは、四球数の方がリーグの中で突出しているのか、犠牲フライ数の方が突出しているのか、パッと見ではわかりませんよね?🤔

こういった、平均値が異なる数値同士を、平等に比較するために、偏差値を使います




さて、今年の阪神が叩き出した最高の偏差値は何の指標だったのでしょうか?




結論

今年の阪神が最も高偏差値(Top1〜5)を叩き出したのは、以下の指標でした。

攻撃系の指標36個データのうち、高偏差値を示した上位5つです。

また、これらの指標は全てリーグ1位のデータとなっています。


▶︎ 偏差値1位 (70.3) 3塁打数

 3塁打数


▶︎ 偏差値2位 (70.1) 得点圏打数

 得点圏打数


▶︎ 偏差値3位 (68.2)  犠飛数

 犠飛数


▶︎ 偏差値4位 (67.7) 得点圏安打数

 得点圏安打数


▶︎ 偏差値5位 (67.3) 四球

 四球




僕の考察

いかがでしょうか?

意外な結果も多いと思います。

▶︎3塁打数

一番高い偏差値(つまり、他チームと比較して桁外れに秀でた値)は、3塁打数でした。
阪神は、HR数は少ないですが、3塁打数は抜群やったんですね。

これは、当然ながら甲子園という広い球場が原因とも思います。
HRが出にくい分、3塁打は出やすいという影響ですね。


▶︎ 得点圏打数

2番目が得点圏の打数でした。

個人的には、これがかなり意外でした。

得点圏打数が多いとは、つまりチャンスメイクが非常に多かったということです。
阪神の攻撃では、かなり効率的に2塁まで到達していたということが読み取れます。


▶︎ 得点圏打率、犠飛数

得点圏打数に釣られて、でしょう。

高偏差値の3位が得点圏打率、4位が犠飛数です。

チャンスメイクができた上で、得点圏打率も高い。

そりゃ強いですよね😅


犠飛数が多いのも意外でしたね。

これも、得点圏打数が多いことと関係していますよね。

犠飛数は、3塁にランナーがいればこそ、ですもんね。



▶︎ 四球数

では、そもそも得点圏打数が多いのは何故か? という話ですよね。

そこには、当然ながら四球数の多さが原因としてありますよね。👍

四球によって出塁が増えて、得点圏にも多く到達できたのでしょう。




▶︎ まとめ

阪神が優勝したことを「四球数の増加が理由」と示すメディアがあまりにも多いので、気になって調べてみました。

手法としては、偏差値の計算で、どの指標が最も他チームより秀でていたか?を見てみました。

その結果、四球数が優秀だったのは間違い無いです。

ただ、四球数だけで論じるのは、ちょっと不十分かな、ということがわかりました。

つまり、四球数の増加によって、最も影響が出てたのは、得点圏打数自体の多さです。(偏差値70.1)

その得点圏のシチュエーションにて、ちゃんとヒットで返す能力(得点圏打率)も、今年の阪神はかなり高かったことがわかります。(偏差値67.7)

ヒットでなくとも、犠飛で得点を上げる能力も、とても高かったです(偏差値68.2)。


では、得点圏のシチュエーションの作り方については、四球数が大きく寄与していたこと間違いありません(偏差値67.3)

ちなみに、他に得点圏のシチュエーションを作る方法としては、安打や死球、二塁打、犠打、盗塁も入りますが、それらの偏差値は以下の通りでした。

  • 単打  偏差値61.1 (広島と同率でリーグ1位)

  • 2塁打 偏差値34.8 (リーグ6位)

  • 死球  偏差値61.2 (DeNAと同率でリーグ1位)

  • 犠打  偏差値59.9 (リーグ2位)

  • 盗塁  偏差値60.0 (リーグ2位)




個人的には、改めて見返しても、キーとなる数値は、

・犠飛数
・得点圏打率

のような気がしますね。

チャンスメイクをしても、それで点が取れなかったら意味がありません。

しっかり点を取ることが出来た強さが、単にチャンスを作る能力よりも、高い偏差値だったということが、今年の阪神の強さを示唆していると思います。



計算根拠

攻撃系データ





今日も読んで頂いて有難う御座いました😃


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