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VoidTokyoの展示で思ったこと

昨日までの一週間、高円寺Clouds Art+Coffeeにて表題展示を開催したのだけれど、予想以上にお客様に来場いただいて、今日はほっとしているところ。

図録もあわせて作成、販売したのだけれど、こちらもほぼ完売。

誠にありがたい話で深く感謝申しあげます。

思えば2017年にこのプロジェクトを立ち上げ、ここまで順調に活動できているのもメンバー各位の熱意、人柄、そして多くの支援して戴ける皆さまのおかげとしか言いようがない。
運にも恵まれてドイツのギャラリーやイタリアのミュージアムでの展示という機会も得た。

もともとの趣旨は、ネットのフィードに写真が流れていってしまい、それではあまりにもったいない。きちんと紙媒体に残して読み手の手元に物理的においてもらおうというものだった。
そして実力がありながらなかなか発表の機会がない各メンバーのストリート写真を、DIYの精神で自分たちで発信していこうというもの。

言わばネットという半ば仮想空間の世界から、物理的な紙媒体という現実の世界で見て触って感じてもらおうという目的で始めたのだった。

そうした趣旨でZineを1号、2号と刊行していくうちに、これが好意的に受け止められ、海外での大きなサイトでの紹介、渋谷TSUTAYAでの大々的な展開等々、当初は考えもしなかったことが次々と起こることになる。

今回展示の会場となったClouds Art+Coffeeでも、たまたまZineの公募展があったので応募したところ、これが来場されたお客様にとても好評で、結果、その後定期的にこの場所で展示の機会を頂戴することになったのだった。

今ではVoidTokyoに触発されてストリート写真を始めた、そういう方々も登場することになり、僕らとしては、いや単に発表したかっただけなんだけど、いろいろ影響力も持つようになったのかと感慨深い。

さて肝心の写真そのものなのだけれども、メンバー各位の成長が著しく、さらには今回の展示でゲストとしてお招きした方々、その他多数の読者の方々も恐るべきレベルの高さとなってきており、これには大いに刺激を受けると同時に、ストリート写真がより身近になってきていると感じる。

勿論、玄人筋から見たらまだまだということになるのかもしれないけれども、それでも相当に熱い、そして斬新な写真が次々と飛び出して来ているのではないか。
そう思っている。

こうした良い循環、互いに刺激を受けながら、周囲も影響を受けながら、より良いものへと向かっていくこのサイクルを、これからも大事にしていきたい。
そしてこうした点がVoidTokyoの最大の強みではないか。
そのように思ったのだった。

現在Zineの刊行はVol.6までとなっており、次号がなかなか出版できない状況ではあるけれども、次号発刊の暁にはさらに成長した僕らの写真をご紹介できるのではないか、あるいはそうしたいと強く思った次第。

写真というのは撮れと言って行う行為ではなく、自発的に行わなければどうにもならないので、そこはメンバー各位の主体性、モチベーション、根気等々さまざまな動機づけが必要となるのだけれども、写真が好きだという原点さえ忘れなければ、なんとかなるんじゃないかと思ってはいる。

街、人、記録、いや記録以上のもの。
写真に関する言説は枚挙に暇がないけれども、確かなことは撮り続けなければどうにもならないこと。
写真は撮り続けたもの勝ち。
VoidTokyoに関して言えば、出版をその熱意があるまでは続けることだろう。

On Goingであるこのプロジェクト、どこまで行くのか、行けるのか。
この僕自身がとても楽しい。


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