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今日のありがとう29(永守重信「成しとげる力」)

「成しとげる力」という本よ、並々ならぬ熱意を本から伝えてくれ、ありがとう。

読書していて、まるで講演会にでも参加しているような気持ちになった。

本に書かれてある内容を、目の前で本人が私に語っているのだと錯覚するくらい、各章の文章に魂が宿っていたと感じる。

私が本書を手に取ったのには理由がある。

仕事の縁で関わった人から、あるとき次のようなことを言われたことがきっかけだ。

「食事をとられるスピードがとても早いですね。
永守さんの著書に、早く食事をとるものは仕事ができると書かれていますよ。」

こう言われてから、気になって仕方がなかった。

そこで、本書を手にとり、その意味を自分で確認したといういきさつである。

読んでいて、学ぶことばかりであったのだが、特に印象に残っているところを2つ取り上げたい。

p.88-89
「人生も仕事も順風のときには、その人がもつ強さ、弱さの差は、見た目ではほとんどわからない。しかし、その人間の真価が見えるのは苦境に陥ったときである。苦しみから逃げ出そうとする者と、踏みとどまって敢然(かんぜん)と立ち向かう者との差は歴然である。
 苦しい問題に正面からぶつかって解決した人には、必ずご褒美があるようにできているのが世の中である。その差たるや十倍どころではない。あとになれば百倍以上もの差がつくのだ。」

永守さんがおっしゃられるのであるから、説得力がありすぎである。

本当にしんどい局面に対峙したとき、その人の価値が問われるとのことである。

確かに、人間、しんどい局面から逃げ出したくなる瞬間が誰にでもあると思う。

そんな中でも、へこたれず、楽な道よりしんどい道をあえて選ぶくらいの気概で仕事に取り組んでいきたい、そう思わせてくれた。

p.119
「運を呼び寄せられるのは、血のにじむような努力を絶えず続けてきた者だけである。」

単なる努力というよりも、血のにじむようなという表現に、様々な思いが込められていると感じた。

誰よりも必死に努力した者にだけ、運が舞い込んでくるのだと、このことは大切にしていきたい価値観だ。

果たして今の自分は、本当に心の底から努力していると言えるのか。

そんなことを考えさせてくれる内容であった。

令和の時代においてもおそらく変わらないであろう普遍的なことについて示してくれ、本当にありがとう。

読んで終わりではなく、読んで得たものをこれからの人生において確実に反映させていきたい、そんなことを感じた1冊であった。

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