XTalentの3期目を迎えて

こんにちは。ワーキングペアレンツ向けのハイクラス転職サービス"withwork"を運営するXTalent(株)代表取締役・上原です。
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withworkを運営するXTalent株式会社を設立したのが2019年7月8日、無事に3期目を迎えることができました。2期を迎えた際に「大きくチャレンジを」と決意表明していたのですが、では結果どうだったのか、この機会に振り返ってみようと思います。

↓↓↓2期目を迎えた際のnoteはこちら↓↓↓

コロナ禍の1年を振り返って

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により、弊社では完全リモートワークを選択するという判断をしました。緊急事態宣言下による保育園の休園など、ワーキングペアレンツの多い弊社メンバーは仕事と家庭のバランスに苦慮することもあったと思います。

事業もその余波を受け、市場の動きに振り回されることになります。求人を控える企業も増えましたし、苦戦を強いられましたが、一方で大きな変化があったことも事実。リモートワークや在宅勤務の導入へ前向きに取り組む企業が増えてきました。

実際にユーザー側と面談をしていても「リモート・フレックス前提ならフルタイムでの勤務が可能です!」と希望を切り替えられる方が圧倒的に増えました。

面談プロセスにも大きな変化があり、面接も大くの企業がオンラインでの実施に切り替えてきています。今までは訪問を前提とする面談が多く、就業後に面談となると保育園のお迎え時間など、家庭内の調整が大変という様子でした。

しかしオンライン面接となれば、仕事と家庭の合間に時間を作って転職活動を行うワーキングペアレンツにとっては、時間の捻出がしやすくなり、追い風になった面もあるのではないでしょうか。(とはいえ、夫婦で交代し時間を作るなどして乗り切られている方も増えている実感もあります)

求人市場も最悪の状態は免れています。リーマンショック時の有効求人倍率は「0.7倍」前後でしたが、2020年5月は「1.20倍」という調査が出ているように、有効求人倍率自体は下降しているものの、リーマンショック時に比較すれば維持傾向にあるようです。
参考)

一方、ネガティブな面でいうと、家庭内でのジェンダーギャップが浮き彫りにもなりました。

休園や休校によって子供を在宅保育する必要があったり、夫がリモートワークになり在宅時間が増えたことで家事タスクが増えるなど、働く女性やママは「家庭内での負担が強まった」と感じる人もいるようです。

コロナで在宅 夫婦の感情の分かれ⽬に「家事育児」

これは産休・育休期間中に妻に偏りがちだった家事タスクが、育休復帰後もその状態のままなんとなく来てしまっているケースに多いようです。また「収入が少ないほうが家事をやるべき」という意識が抜けず、夫婦の不公平感につながっている場合も。この点はワーキングマザーが多い弊社でも課題として感じている部分です。

暗中模索を経て、成果がついてきた2期目

そんな中、2期目の弊社はどうだったのか。

様々な出来事がありましたが、ざっくり言うと「人材紹介事業への筋道を暗中模索しながら、新規事業の可能性を探って迷い続けた時期」でした。

実はwithworkの事業存続自体についても、考えることがありました。。コロナ禍で仕事を失った方は増える一方で、企業側は求人を控えているため、ご紹介できる求人がない、という事があまりにも多く……ただただ、心苦しさばかりが増すばかりでした。

既存事業についても考えつつ、大きな課題を解いていくために、違ったかたちでの課題解決を模索するべきではないかという思いがあり、新規事業の可能性を探り始めることになります。様々な事業アイデアの壁打ちを続ける際、多くの方にご協力・ご助言いただいたことを改めて感謝いたします。

様々な助言を受けつつ、新しい事業の模索をしながらも、withworkという事業を諦めたくない、という気持ちはありました。

新規事業の立ち上げと既存事業の立て直しという、どっちつかずの状況の中、自分が意思決定できないもどかしさの中、withworkに振り切ろうという手応えや自信もなく、暗中模索が続きました。

自分が意思決定できない間にも、メンバーは現場の改善や業務の見直しに奔走してくれ、徐々に成果が出てくるようになります。2021年前半、今までになかった成果がついてきたことで、改めて事業への自信がついてくるようになりました。

大きな転機として、無理なご提案をしない、と改めて判断したことがありました。withworkユーザーの方にとって、今が転職に適した時期ではないと感じたら、現職にとどまる選択肢を提示したり、エージェントを使わず転職する方法もあることを正直にお伝えするようになりました。

「転職が成功したかどうか」を判断する基準は様々ありますが、個人的には「その人の理想の人生につながる選択肢を選べたかどうか」ではないかと思います。そういう意味では、無理なマッチングをするよりは、転職市場を知るプロフェッショナルとしてwithworkユーザーに寄り添い、よりベストに近い判断ができるよう並走することが、我々のやりたいことに近いはず。

ある意味、一時的に損をしても、すべきことをやろうと決意したのが功を奏し、withworkユーザーが口コミで増えていきました。同僚を紹介してくださったり、ご夫婦で登録いただける例もあり、自分の大切な人を紹介してくれるというのは、それだけ信頼されているサービスなのだろう、という自信につながりました。

手応えと自信を得て、迷いがなくなっていく中で、コロナ禍でのワークスタイルが見えてきた企業が求人を再開し、マーケットも徐々に回復していきます。並行してKPIやKGIのポイントを何度も議論し、何をどう測定すれば、我々のやりたいことに近づけるのかを試行錯誤しました。

結果、よいマッチングがどんどん増えていき、企業側からも信頼され、相談をいただくことも増えてきました。本質を見つめ直すことで、様々な歯車が噛み合って動き始めた実感がありました。

そうした手応えを感じていく中で、やはりwithworkはもっと事業拡大しなければいけない、もっとサービスを大きくして、よりたくさんの人の課題を解決できるサービスにしていかなければいけない、という使命感を覚え、やはり会社としてwithworkにコミットしていこう、と意思決定をすることになります。苦しい意思決定や出来事も多かったですが、最終的にこの意思決定ができたことは良かったと思っています。

withworkは「雇用の流動化」を加速させていきたい

こうして改めて人材紹介事業であるwithworkへの思いを強めたわけですが、そこには「雇用の流動化」を加速させ、業界の負を解決していきたいという意思があります。

前述したとおり、リモートワークや在宅勤務が普及しても、すべての人がハッピーになっているわけではありません。家庭内のジェンダーギャップは、夫婦それぞれの働き方に大きく影響されており「夫のワークスタイルに合わせ、妻が自分のキャリアを後回しにする」という状況は続いています。(とはいえ、徐々に改善されていっているのも感じています)

しかし「転勤の多い夫に合わせて、フルリモートの仕事を選ぶ」「育児をしながらもキャリアを諦めないために、柔軟な働き方ができる企業に転職する」という選択肢が増えたことは、ワーキングマザーにとって福音だったのではないでしょうか。

さらに、2021年6月に成立した改正育児・介護休業法により、男性育休にも注目が集まっています。これは育児休業を取得しやすい雇用環境整備、男性産休の創設、2023年4月からは大企業の育休取得率好評義務化といった新たなルールの設立です。

このことにより、もっと育児や家庭に関わりたいと考える、働くパパからの転職相談も増えてきました。社会からの要請に応える形で会社が変わり、アンテナの高いパパたちが「このままの働き方ではいけない」と危機感を持ち始めているのを実感しています。

これは前回のnote でも触れましたが、後期高齢者の人数が激増することで育児と介護の両方を担う「ダブルケア」世帯が増えることが予測され、自分の時間すべてを仕事に振りきる働き方の持続性に疑問を感じる人が増えているのもあるでしょう。

もちろんそれだけでなく、個人の時間を充実させたり、学び直しのため大学院に社会人学生として戻るなど、様々な生き方の選択肢を選べるよう、サステナブルなキャリア形成の道筋を探っていくことが必要になってきているのだろうと思います。

3期目へ向けて

さて改めて、3期目を迎えたwithworkでは「フェアな労働市場をつくる」というミッションは変わらず、「雇用の流動化」を目指して、様々なバックグラウンドの人々が、より良いキャリアを築くためのサポートを続けます。

それは、働く人がライフイベントに適した働き方を選択できる社会を作っていきたい、という思いからです。ワーク/ライフはトレードオフなものではなく、どちらも大切にできる働き方を選んで転職することができる、という価値観を定着させることで、企業側の意識を変えていきたいからです。

優秀な人材を確保したいなら、組織のルールも変えていかなければいけない」という意識を企業側に高めていくことで、努力が報われ、よりよい環境で働くことを選択できる社会に変えていきたい。そのための雇用の流動化ではないかと思っています。

それに向けて、まずはwithworkというサービスを拡大すべく、組織づくりや、サービス開発にも注力していく予定です。現在、5〜10年後のビジョンを描きながら、経営チーム作りや資金調達など、これからの走り方を考えています。

そして何より、自分を含めて、ワーキングペアレンツが生き生きと活躍していく会社にすることを目指しています。

ワーキングペアレンツが「ワーク」と「ライフ」をトレードオフにせず、両方を手に入れられる社会を作っていくための第一歩として、まだまだ課題は多くありますが、着実に成果は見え始めています。

家事や育児といった時間的制約に悩むwithworkユーザーと、柔軟な働き方を取り入れる成長企業をつなぐ形で、この社会の変革に少しでも貢献していければと思っています。

改めて3期目もよろしくお願いいたします!

絶賛採用中です! 

こうした社会課題に向き合い、フェアな労働市場を実現するためのサービスを一緒に運営してくれる仲間を探しています。withworkに興味があり、話を聞いてみたいな、と思った方はぜひご応募下さい。


カジュアル面談もウェルカムです!



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