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矢野阪神の心地よい裏切り

沢木耕太郎の頃から、スポーツノンフィクション/ドキュメンタリーの肝は、アスリートが取材者の想像や規定(この人はこういう人だ)を良くも悪くも裏切っていく事にあるのですが、でもそれでも絶体絶命の9回1死満塁の状況で、自らマウンドに行った矢野監督が湯浅に「ドラマ作るなー。楽しんで」と伝えたってのは、想像を越えてました。

そこまで、本当にそういう考えなんだな、と。

それを信じきれずに番組を作った自分の不明を恥じながら、でも笑ってしまいました。

野村監督流に言えば「不思議の勝ち」を信じて張り続ける未熟なギャンブラー。星野監督から見れば「矢野、まぁ気持ちはわかるけどな」と苦笑いされるような情熱野球。

あぁでも、めっちゃ愛らしいチームです矢野阪神。青春矢野軍団。打ったらはしゃいで、負けたらしょんぼり。とてもプロフェッショナルとは思えないけど、でも何だか楽しそう。

僕は今日逆転したシーンですでにかなり満足してたけど、でもまだ戦いは続きます。

(気を抜くと、すぐに元のグダグダに戻りますが)

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