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高齢者における筋力トレーニング の効果

①神経系と筋系への影響

加齢に伴う筋力や筋パワーの減少は日常生活活動能力の低下と直接的に関連する。
最大筋力の優劣には神経系と筋系の要因が影響し、これら両要因を高めるうえでは継続的な筋力トレーニングの実施が有効である。

若年者と高齢者で筋力トレーニングにおける神経系と筋系の改善の様子をみてみると、トレーニング期間によって違いがあることが報告されている。
8週間の筋力トレーニングを用いた研究によると若年者でトレーニング期間前半(0〜4週)では神経系の改善が大きく、トレーニング期間後半(4週以降)では筋系の改善(筋肥大)が大きい。これに対して高齢者ではトレーニング 期間を通して筋力増加よりも神経系の改善の方が大きいことが示されている。

適切なトレーニング手段が用いられた場合には、高齢者においても十分な筋肥大が認められる。

②栄養摂取による影響

高齢者における筋力トレーニング の効果に強く影響する要因として、トレーニング 後の栄養摂取があげられる。
トレーニングによって筋肥大を効率的に図るうえでは筋でのタンパク合成(アミノ酸の取り込み)を増加させることが必要であるが、これにはトレーニング後におけるタンパク質の摂取が重となる。

特に高齢者においては、筋力トレーニング 後におけるタンパク質の摂取タイミングが筋肥大に強く影響する。

時間を空けずに摂取することが若年者以上に大切になってくる。

医療従事者向けオンラインコミュニティ「KIUZKI」共同代表 『将来、「自分事」として働いていけるようにするために、現状の課題を知り、学び、互いに高め合っていく仲間を募集中』 https://xpert.link/community/1412