見出し画像

新しいカメラを買ったら良い写真が撮れる?カメラなんて何でも良い?

最近、新しいカメラのレビューをさせてもらう機会が多くなってきました。

レビューのポイントとしては「このカメラを買えば今以上の写真が撮れるようになるか?」という観点で評価するようにしています。

結論から書くと、新しい機種ほどAF性能、手振れ補正、連写、レスポンスなど機能や操作性が向上しており、「撮影のしやすさ」は年々進化していると実感します。 新しい機種を使うことで、撮影時におけるミスを大幅に削減できるメリットは確実にあるでしょう。

一方で、RAWで撮ってる限り「出てくる絵は10年前と変わらない」とも感じています。

私はもともとNikonユーザーで、Nikon D40から始まり、D5000 → D7000 → D800 → D810 → D850 とデジタル一眼レフを使ってきました。

Nikon D800(ソニーセンサー)の頃からセンサー性能がよくなり、特に色再現度、暗所ノイズの少なさやダイナミックレンジの広さがかなり進化しました。

その後、ミラーレス時代となり SONY α7III → α7RIV → α7RV と使っています。

Nikon D800の発売は2012年。正直この時代から絵作りにおけるセンサーの性能は、あまり向上していません。(読み出し速度は向上しています)

当時よりRAWで撮影し、センサー性能の限界を攻めるような撮影・現像をしてきました。センサースコアはDxOMarkが有名ですが、センサー性能はその数値通りと実感しています。DxOMarkで調べてもらうとわかると思いますが、当時と現行機種で数値に大きな差はないのです。

先日、D800のRAWデータを引っ張り出してきて現像してみましたが、現行機種と遜色ないレベルのレタッチ耐性があります。

2018年に発売されたSONY α7IIIのセンサーは未だにトップクラスの性能で、RAWデータは最新のα7RVより扱いやすいです。(画素数による差はありますが)

まとめると、「新しい機種を買ったら、良い写真が撮れるのか?」については、半分正解と言えるでしょう。

撮って出しjpgについては最新機種の方がイメージエンジンの進化により、良くなっています。

また、AFや手振れ補正の向上によって歩留まりが上がり、これまで撮れなかったシーンでも撮影できるようになったのは前述の通りです。

ポートレートはAIによる被写体認識で、新しい機種の方が格段に撮りやすいですね。

私の経験では
α7IIIは動作がモッサリしていて、レスポンスが悪く感じていました。例えばISOを上げようとホイールを回すと、すぐに数値が反映されないところが不便。

α7RIVにしてからはレスポンスが良くなり、使いやすいな~と感じていました。特に不満もない感じ。

いま使っているα7RVはAFが楽ですし、ずっと連写できたり、四軸モニタが便利だったり、便利だね〜という印象。

でも、出てくる写真はα7RVにしてもα7IIIとあまりかわっていません。

今年α7RVで撮った写真は、α7IIIでも撮れる自信はあります。

結局は良い写真を撮ろうと思ったら、カメラ云々ではなく撮影者自身がレベルアップするしかないのかなと思います。 構図や光を読む力、撮影や機材の知識、レタッチ力、応用力。

要するに引き出しの数です。 もしもこの辺が足りていないのであれば、新しいカメラを買うよりスキルを身に着ける方が、良い写真に近づけます。 写真が上手い人は既に多くの引き出しを持っているので、どんなカメラを使っても上手いです。

「カメラなんて何でも良い」と言えるのは、こういうことなのでしょう。

1〜2世代前のカメラでも十分現役で使えます。差額でレンズや照明に投資した方が違う絵作りができるので、その辺もよく検討した方が良いです。

ちなみに動画は世代で明らかに差があるので、動画を撮りたい人は最新のカメラがおすすめです。
4:2:2 10bit撮影できるかが目安となります。動画の分野はまだまだ進化すると思います。そのうち動画もRAW撮影が当たり前になるんでしょうね。

それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?