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SIGMAfpをお迎えしました

僕は去年の年始に実家からカメラを下宿に持ってきてからカメラや写真趣味が僕の中で盛り上がってしまった。このカメラは弟を含めた僕らの部活とかを撮るためのカメラでここ数年は棚に眠っていた。ただ、そのカメラは良くも悪くも「お母さんでも使えるカメラ」であり、僕みたいな凝り性で面倒くさい人の手には少しばかり退屈だった。取れない者は基本的に無いのですが、持ち歩いていてアガらないし、重たいしで新しいカメラが欲しかった。

そこでイロイロ調べていく内にFujifilmのカメラはかわいいなあとか、Leicaとかいう趣味性の高いエルメス資本のブランドがあるぞとか、フィルムカメラにも沼が広がっていそうだなとか思っていました。(そう思っている間にRollei35を買っていました。自家現像と暗室もっとやりたい!)

そこでLeicaは欲しいけど大学生にはどうも買えるわけではないなあと思っていると誰が紹介していたLeicaと同じようなサイズ感とセンサーサイズでフランジバックの関係からLeicaレンズも使えるようで…とよっぽど深い深い沼がありそうで知らず知らずの間に惹かれていてしまってましたw

気になって好きでよく見るツイッターでSIGMAfpを使っている人をフォローしていくと、冷たい荒野が広がっているツイッターに暖かいfpユーザーの優しいコミュニティが広がっている! 自分もここに混じってイカした写真をあげていきたいぜええ! と思ってローンのシミュレーションをするようになっていました。

インターネットのひろい世界には治具を3DPでプリントしてウェストレベルファインダーをモニターにくっつけたり、オールドレンズをマウントアダプターでくっつけたり、3つも切ってある三脚座ねじにおもいおもいのストラップとかを付けたり…皆さんが楽しそうにかっこよくかわいく使っているのがまぶしかった。fp自体のかっこよさももちろんある!! 大学で機械工作をやったり工場見学で多軸工作機で金属切削しているところを眺めたりしていたので筐体の感じがたまらんのです。

結果的に頭金がそこそこの額払えるタイミングで買ってしまいました! 確か青森旅行の帰りの新幹線を待つ新青森駅の待合室で手続きしたのを覚えていますw

併せて買ったレンズはフォクトレンダー(北斗連打)のNOKTON Classic 40mm f1.4 MC。収差でにじむレンズが欲しかったのです。メディアアーティストの落合陽一先生がYouTubeでレンズについて語っていて「レンズは演算装置。コンピュータでも再現できるにじみもたくさんの計算資源を使うがレンズはそこに通すだけで一瞬で計算できる」(大意)とおっしゃっていてそれがずっと頭にリフレインしていました。彼のその動画ではLeica Noctilux f1.2を使っていて2本ある内の一つは後玉が前うしろ逆に付いているらしい!!! そのレンズが計算する光はぐちゃぐちゃで写りにうっとりしてしまいますが現実的にいち大学生が帰るような値段ではない(700万円前後)。

他のライカのオールドレンズで写りがシャープなLeica Summicron 35mm 4th 通称7枚玉とほとんど同じレンズ構成のNOKTON Classic 40mm f1.4にした次第です。フォクトレンダーの方では収差が残るように設計されているようです。しかしピント面は開放でもかりかりに写ります。

東京大学本郷キャンパス
開放で通路の奥にピント。手前はかなりにじんだ。
東京工業大学すずかけ台キャンパス
収差は目立たないが木の立体感と解像感。
拡大するとフリンジが出てるかも。


NOKTON Classic 40mm f1.4のレンズ構成図
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/vm-mount/nokton-classic-40mm-f1-4/


Summicrom 35mm 4thのレンズ構成図
https://at-leica.com/catalog/summicron35mm-4/

これだけ理由を並べていますが、fpユーザーの皆さんはかなり多くの方がこのレンズを使っていらっしゃいますね。ですが皆さんSC(シングルコート)をお使いです。SCの方がMC(マルチコート)よりもフレアが出やすく「エモい」写真が撮りやすいと言われます。しかし、にじみなどの収差もある上にフレアはやり過ぎだろうと思ってMCにしましたw
使ってみて結果的にMCでも割と条件によってはフレアは出たりしますが。

関西空港にて。
逆光だけどフレアは出ない。
京都にて。
逆光で控えめなフレアが出る。

フォクトレンダーのレンズの母艦としてのSIGMAfpが欲しかったのですが、もうひとつ、少し重たくて大きい一眼レフに対して日常的に持ち出していける軽やかさを求めていました。fpにしかハードとしての特性の持ち合わせは実現できない。フィルムカメラの中でもかなり小さいRollei35と比べてもこの大きさです。

絞り、露出計が壊れた満身創痍のRollei35シンガポールと新入り四角カメラのSIGMAfp

ファインダー無し、手ぶれ補正機構無し、メカシャッター無しというかなり割り切った設計になっています。ここで「メカシャッターがあれば」とか「ファインダーがあれば」とか言う声が聞こえてきそうです。しかし物作りサークルで設計的に制限のある飛び物を作っていた僕にはかぎられた小ささの中にはどうしても詰め込みたくても詰め込めない事情があるのも知っています。その上でその設計思想のトガリ方と一貫性に惚れてしまいます。

電子シャッターであることの特性を生かしてシャッター音のボリュームをゼロにすればマットブラックのミニマルな筐体と相まって最強のステルスカメラになります。街でスナップをしていても威圧することなく人にカメラを向けることができる。もちろん肖像権やプライバシー権について考慮しなければなりませんが。

fpをかかげていてもカメラの前を遠慮無く歩いてくれる
絞って押すだけ高感度モノクロ

電子シャッターなのでフリッカーも動画ではなくて写真でもフリッカーが出てしまうのですが、それも愛なのです。

1/500 s
1/50 s
マニュアルで撮る喜び!


実際にfpをぶら下げて持ち歩いていると趣味の近い人たちからは

「うらやましいけど買おうと思わない」

とか

「珍しい(または)かっこいいカメラ使ってますね!」

とか言われていてほくほくしております。
ペンタキシアンにも癖が強いと言われる始末ですw

fpいいなーと思っている皆さん、いつでもこちら側で待っております^^


これからもガンガンfpを使ってたくさん写真を撮っていきたいでございます。

いま僕の住む街、仙台
fpとColor Skopar 21mm F4

fpコミュニティの方々も是非よろしくお願いします!


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