俵万智

歌人の俵万智です。息子が「お母さんの作るサラダって、まあまあ貴重だよね」と言ったので、はりきって作ったのが写真のサラダです。

【牧水の恋の歌④】「吾木香(われもこう)」

吾木香すすきかるかや秋くさのさびしききはみ君におくらむ   吾木香もススキも刈萱も、見た目のまことに地味な植物だ。愛する女性に贈るものとしては意外だし、華やかさ...

【牧水の恋の歌③】 「秋立ちぬ」

秋立ちぬわれを泣かせて泣き死なす石とつれなき人恋しけれ  明治四十年に詠まれた一首。小枝子と牧水は、逢瀬を重ねてはいるものの、彼女はかたくなに最後の一線を越えさ...

【俵万智の一首一会②】相手の覚悟問う全体重をかけた恋

たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか   河野裕子  小佐野彈さんと、雑談をしていた。彼は第一歌集『メタリック』で現代歌人協会賞を受...

【牧水の恋の歌②】「白鳥」

白鳥は哀しからずや空のあを海の青にも染まず漂よふ 若山牧水  牧水の作品でもっとも有名な一首だが、そもそも恋の歌として詠まれたということは、あまり知られていない...

【牧水の恋の歌①】「樹蔭」

海見ても雲あふぎてもあはれわがおもひはかへる同じ樹蔭(こかげ)に  若山牧水  作者は旅の途中なのだが、海を見ても、雲をあおいでも、思いは「同じ樹陰」へ帰ってい...

牧水と書と恋の歌

若山牧水の恋の歌を私が一首選び、鑑賞エッセイを書く。それを読んで、榎倉香邨が書として表現する。そんな連載が、月刊競書誌「書香」で七月号から始まる。榎倉先生は、現...