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#タクシードライバーは見た「人は見た目じゃないと言うけど」後編

深夜2時、繁華街から離れたひと気のない場所、タトゥーの入った男。
警戒心を持たずにはいられない状況で
タトゥーの男は助手席に乗って来た。
警戒心は拭えたが、あれこれ道中のお店でのエピソードを語る中に
一つ気になるものがあった。

「裁判沙汰を起こしたお店」という思い出。
話を聞いていると、
助手席のタトゥーの男が酔っぱらって揉め事のなかで殴ってしまい、
慰謝料を請求されるハメになったそう。

その時に、後ろに乗っている男に弁護士を紹介してもらい、解決する。
という後ろに乗っている男とタトゥーの男の初めての出会いであり、
救ってもらった出会いだとか。

酔って、揉めて、殴ってしまう。
は定番であり、何度かあるそう。
見た目からいくと、そのことに驚くことはなく
警戒心も高くはならなかった。

何がそんなに警戒心を拭いさるのか、
決定打はないまま目的地に到着した。

支払いを終え、降りる時、
タトゥーの男は「ありがとうございます」と丁寧に言った。

見た目は良くても横柄な奴だっているからな~と、
決定打を得た嬉しさの余韻に浸りながら見たタトゥーの男の後ろ姿は
ガラの悪い歩き方だった。



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