タクシーにゴミを捨てていくババァがいたのコピーのコピー

つまらないタクシーの釣り銭問題に用はない!

いつも読んでくださっているみなさま、ありがとうございます。
今日初めての方が居ましたら不快感を与えてしまうかもしれません。
ごめんなさい<(_ _)>

二週に一度の不満を書く日がやってまいりました。
(三週ほど空きましたが)
不満というか、それどうなの?的な話です。
ちなみに、前回はこちら

前々回はこちら

さて、僕は普段タクシーをエンタメにする!と謳い、タクシー運転手や利用者の体験談を集めています。

どういう経緯かはこちらから

僕の記事を何度か見たことある方は分かるかもしれませんが、
やっているのは基本的にポジティブな内容です。
心温まる話であったり、ちょっとビックリする話であったり。

「そっちの方が楽しい」という理由で集めている、
ただの収集家みたいなモノです。
(スニーカーとかマンガを集めるみたいに)

しかし、世の中にはムカつくし汚いところだって沢山あります。
そんな不満をぶつける投稿もたまにはしてみるのも良いだろうと思い、今日はタクシー運転手として感じる不満を書いてみます。

というようなシリーズ?的な投稿ですが、本日の記事は不満というより
Twitter上では何度も論争が起き、ネットやテレビでも取り上げられた1万円札つり銭問題の話です。

正直、どうでもよかったのですが、きっと何かに例えた方が色んな方がしっくり来やすいのではないかと思い、タクシー運転手として乗務していて感じる「そもそもどうしてそうなるのか?」という僕の考えを例えを用いて書いていきます。

大前提として、僕は「410円の料金に対して1万円札を出されてもつり銭を出せる」という最大のお釣りの金額を(お札で)用意できなければ崩して準備すべきという考えであることは変わりません。

それを踏まえた上で、実際の話を。

お釣りの一万円札論争を考察

先月(2019年5月上旬)、こんなことが話題になりました。

Twitterで「タクシーで一万円札を出したらめちゃくちゃキレられた」という旨のツイートが議論を呼んでいたところから発展しました。

動画も上がっていましたが、利用者が一万円札で支払いをしようとしたところ、運転手から「こっちは何度も一万円札で支払われて大変なんだよ」という旨の主張をしています。

この反応をみて、状況的に運転手さんにはいろいろな感情がこみ上げていたと思われます。
そこで、主に三つの状況を予想してみました。

一、単純に一万円札を渡されてキレた、ただの短気
二、三連続ぐらいで一万円札で支払いをされて、ちょっと苦しかった
三、いつもは普通だが、お客様の態度にちょっとイラっとした

一のただの短気は、誰もが分かる通りあってはいけません。
もしただの短気であったのなら、運転手は責められて当然です。

二のちょっと苦しかったは、タクシー運転手としてはみんな何度も経験のあることです。言い訳になりますが、なぜか千円未満の支払いに5千円札で支払われることが連続することや、1万円札での支払いが連続されお釣りが8000円も9000円も出ていき、一気にお札のつり銭のストックがなくなることがあります。
そういう日は、1万円札を崩しても崩しても、その度にストックが減っていきます。
正直、苦しいのは苦しいです。
ただ、それでもお客様にとっては関係ないことですのでぶつけることはよくないです。

三のイラっとしたは、最初からお客様の態度にちょっと嫌悪感を抱いた状態で、最終的に当たり前のように1万円札で支払われたことに、思わず気持ちが昂ってしまったのかもしれません。
たまに、運転手に嫌がらせをしているのか?と感じるお客様がいるのは事実です。
そういう場合は、いつも普通に対応している運転手さんでもちょっと態度に出てしまう可能性もあります。
ただそこは逆に、お客様側が「乗ってみたら運転手に嫌な態度をされた」という運転手側に問題がある嫌なマッチングとなっていた可能性もあります。
三の結論を言うと、1万円札の支払いに問題があったのではなく、マッチングが良くなかったということです。

そのマッチングの問題に関しては、「運転手を“人”で選ぶ」という記事を書いていますので一旦飛ばします。

さて、ここからさらにこの問題を深掘っていくのですが、一のただの短気は単純に「運転手が悪い!」で終わってしまう話で片付きます。
三はマッチングの問題なので上記の記事でいろいろ書いています。
難しくなるのは、二のちょっと苦しかったという部分です。

ここが曖昧で、議論が起きているのも
「運転手側で準備すべき」というプロなら論べき論
「1万円札しかないのが分かっているなら崩す気遣いを持つべき」という優しさ論という価値観で分かれてしまうところが無駄な議論を生み出しているのだと思います(僕はそう思っています)

僕はそこの議論はどうでもよく、
「そもそもどうしてサービス業でありながらそういう微妙な部分が出てしまうのか?」
という部分について考えてみます。

タクシー運転手の仕事は個人事業主であり、サラリーマン

タクシー運転手のほとんどは、つり銭を自分で用意しています。
個人タクシーであればそれは当然ですが(というか今回の発端の人はたぶん個人タクシーだったと思う?)
法人であってもそうです。
他の会社がどうかは分かりませんが、基本、運転手個人が自分のお金を崩してつり銭を要ししています。(たまに借りれたりもしますが)

ちなみに、こちらのネットニュースでは  

通常、タクシー会社は乗車前に釣銭用に1000円札を20枚を運転手に渡す。

とありますが、これが通常ではありません。
法人タクシーであってもほとんどが自分で用意していると思います。

そのように、基本、つり銭となる現金を個人で管理している部分は、個人事業主とほぼ同じです。
個人事業主という点で見ていくと、個人経営のラーメン屋さんやのカフェさん、居酒屋さんがつり銭を用意していないということは考えられないと思います。
そもそも410円ほどの料金にはならないという話も出てきそうですが、
カフェであればコーヒー一杯で1000円未満のお支払いとなります。
そんな状況で1万円札でのお支払いを拒否することがあるでしょうか?
もしお釣りが無いのであれば「銀行に言っています」等断りを入れたり「千円札が少なくなっています、ご協力お願いいたします」等のアナウンスがあると思います。

個人事業主の方は当たり前のことに思うかもしれません。
しかし、法人のタクシー運転手は会社に属しています。例えお金のやりくりが個人であったとしても、個人事業主ほど責任感を持てない環境でもあります。

その個人事業主の形態でありつつサラリーマンという立場が、つり銭を用意することへの考えを持てない部分と感じています。

タクシーのつり銭問題をキャッシュフローで考える

つり銭を用意することを軽く考えてしまう人も生まれる勤務形態なのがタクシー運転手です。
しかし、「つり銭は用意すべき」という考えを持っている運転手も苦しむことがあります。
それがキャッシュフローの問題です。

キャッシュフローとは、主に企業などのお金の流れのことです。
お金が入ることを「キャッシュイン」
お金が出ていくことを「キャッシュアウト」
と言います。

キャッシュフローで苦しんでいるとみると、なんとなく理解が出来るかもしれません。

初月500万円の売上があるIT企業があったとして例えてみます。
オフィスを25万で借り、月給25万の従業員を5人(うち社長1人)雇う企業ではHP作成サービスを同じような会社向けに販売しています。
家賃(25万)+5人分の給料(125万)=150万が支出です。
この他、諸々経費で50万として、ひと月200万が総支出額です。
売上月500万ということは、
売上(500万)ー支出(200万)=300万(利益)
となり、一見黒字に見えます。
しかし、そのサービスの代金の支払いは翌月末です。
そうなった場合、300万の利益があっても手元(口座)にお金が入るのは翌々月です。
今月だけで見れば黒字でも、今月、来月と200万の支出があり、売上金が入るまでに400万の支出が発生します。
口座にもひと月分の運転資金しかない状態であれば、来月の支出に回せるお金が無くなります。
資金ショートという状態です。

利益は出ているのに、その利益が入ってくるのがまだだから手元にお金がない!
それに似た状態が、タクシー運転手には起きています。

毎乗務3万円分のお札をお釣りとして用意している運転手。
千円札が20枚、5千円札が2枚、計3万円
しかし、千円未満の料金に対して1万円札でお支払いするお客様が三回続いた場合、9千円が三連続で出ていきます。
一回目が5千円札1枚と千円札4枚
二回目も5千円札1枚と千円札4枚 (五千円札は無くなる)
三回目は千円札を9枚  
すると手元には千円札3枚と1万円札が3枚です。

現金はある、むしろ増えてる!だけど今は無い!
そんな状況にされるのがタクシー運転手です。

運転手は1万円札の連続、5千円札の連続で、どんなに崩しても手元に釣り銭が無くなる状況がたまにあります。
そこに、個人事業主のサラリーマンというお釣りの準備を軽く考える環境を掛け合わせると、どうしても釣り銭が問題が発生してしまいます。

運転手としてはわざわざコンビニ等で買い物をすることは確かにメンドクサイですが、ぐっとこらえて用意すべきであるのはサービス業として大事なところです。

個人の建て替えで考える

キャッシュフローという、企業の話に例えるよりも
もっと誰にも身近にある話に例えてみます。
それが、個人の建て替え問題です。

友人と食事に行くことになりました。
今日がその日ですが、光熱費の支払いを忘れていたため手元にある現金で支払いをします。
手元には1000円しか残っていません。
1人あたり3000円の食事を終え、会計時に「中途半端に1000円出すのもあれだから、今は建て替えといて」と伝えても、
「いや、そんなのメンドクサイから今割り勘で払おう」と伝えてきます。
今は現金がないのにです。
口座にはあります。その友人よりもあるとしましょう。
ただ、今は現金が手元にない。
だから建て替えをお願いしようとしたが断られる。
メンドクサイ。
(クレジットが、、は一旦置いといて現金の話で)

お金がないんじゃない。
ただただ、“今は”手元にお金がないだけなんだ。
という状況が、タクシー運転手には起きてしまいます。

ここまで来るとなんとなくわかると思いますが、
「常に多くのお金を用意してれば良いだろ」という話ですが、
用意することにも躊躇してしまうお仕事であるのも現実です。
(強盗に狙われちゃう!)

そして、上記の通り個人事業主のサラリーマンであるタクシー運転手は釣り銭の用意を疎かにしてしまいます。

釣り銭問題を安易に考えるタクシー運転手を生み出している環境と、
どうしても無くなってしまう釣り銭の二つが掛け合わさって、
1万円札問題は起きています。

解決はキャッシュレス

サービスを提供している運転手側が配慮することが必要だと大前提を持った上で書いてきましたが、
僕がこの問題を議論しても意味ないと思うのは、価値観だけでは解決には向かわないと思っているからです。

そんな中で、結局、最終解決点はキャッシュレス化された社会になることだと思っています。
そこまで行かなくても、現在も利用出来るSuica、クイックペイ等で支払いをする方が増えていくことでも良いと思います。
たまにビックリするのが、急いでいる割に、いちいち現金で(しかも小銭を探して)払うお客様がいる事です。
そんなのSuicaやクイックペイであれば1秒で終わります。

そんな感じで、「これはこうじゃない?」「あれはあれじゃない?」と話しても埒が明きません。

タクシー運転手が個人事業主でありサラリーマンという部分と
1万円札が3回出ただけで釣り銭がなくなるというキャッシュフローの悪さ、それを起こす現金の支払いの仕組みがこの問題を生み出しているという話でした。

ということで、終わり。


ーーー

~東京の道図鑑~
青山通り(国道246号)
国道246号のうち、赤坂見附、青山一丁目、表参道等を通る東京都千代田区から同渋谷区までの区間の通称。
青山通りの下にはメトロ半蔵門線と銀座線が通っている。
江戸時代には厚木街道と呼ばれ、五街道に次ぐ主要な街道の一つだった。
246号としてみると静岡県沼津市まで至る。
渋谷駅付近、六本木通りと交わるところの渋谷クロスタワーには尾崎豊記念碑がある。
(Wikipedia)
車線数が多く、道も広いため僕は走りやすい
赤坂御用地の横を通る度に、中がどうなっているのか気になる。
(どうでもいい)


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