タクシー運転手のしくじりシリーズ第三弾_410円が7_000円に変わった話_

タクシー運転手のしくじりシリーズ第三弾「410円が7,000円に変わった話」

タクシーをエンタメにしています。
ヨナシロです。

タクシー運転手として乗務しているときにやってしまった「しくじり話」
2週間前に一度投稿したのですが、投稿をし始めるとまぁ、出てくる。

今回はシリーズと銘打って第三弾をお送りします。

すでに第四弾も見つかっていることから、しくじりが止まらない。
恥ずかしい。

これまでのしくじり話を振り返ってみます。

第一弾「任せてください」
タクシー運転手で間違いやすい、渋谷周辺の住友不動産のオフィスビル。
周辺に4つも「住友不動産」とついたビルがある。
「最初の頃はややこしかった、タクシー運転手で間違う話も聞きます」
という話をしながら、渋滞をショートカット。
お客様に信頼してもらった結果、自分で「間違いやすいから気を付けないといけない」と言った通りの間違いを犯してしまう。
第二弾「高速を降り間違うと地獄へ続くよう」
慣れないころの首都高速はややこしい。
万が一降り口を間違うと、その後も「間違っていると知りながら」走り続けなければならない。
その時間というのがまさに「地獄へ続くよう」
一番最初のタクシーデビューの日に起きたしくじりです。

といったしくじり話からちょっと空いて第三弾!

今回のしくじり話は、しくじったけどちょっと嬉しい、
そんなお話です。


ーーー

東京のタクシーは初乗りそのままのワンメーターで410円になる。
正直言って売上としては微々たるモノ。

しかし、近くても、どんなに距離を走ろうとも実車ボタンを押さなければ売上が上がることはない。

「メーターを押し忘れる」

それがたまにある。

タクシーについている料金メーター、あれはお客様がお乗りすると勝手に動くのではなく、運転手が「実車」というボタンを押してスタートする。

お客様が乗って来た場所が、他の車の邪魔になっていたり、
乗ってすぐにナビじゃないと行き先が分からない方であったりすると
ナビを押すことより、その場から一旦離れることや
ナビの入力に時間を使うことになる。

それらを終えて、ようやく行き先は発進するがその時に忘れているときがある。
走っても、実車ボタンが押されていないためメーターはあがらない。

そして、案外そういうときは気づかない。

この実車になっていないことを気付かないまま進んだら、どうなるのか?
気付いた後からの料金や、目的地に到着してから押すパターンもある。
その時はこちらの責任、表示料金だけしか頂くことはない。
1,000円2,000円が410円になるのは経験済み。

また、空車表示や回送表示のままお客様をお送りするのが見つかれば
「タクシーセンター違反」という、タクシー業界の規則を破っていることになり取り締まりを受ける可能性もある。

売上もなけりゃ、取り締まりを受ける。
そんな二重の不運に遭遇するかもしれないのに、またやってしまった。

東京駅付近で母娘をお乗せし、行き先はそこから2,000円程になる場所。

道も走りやすいコースにだったため、気楽にお送りしていた。
なんの出来事もないが、後ろでは母娘がヒソヒソと話をしている。

特に聞くこともなかったが、お二人をお送りし目的地寸前、
目の前にガラス張りのビルがある通路を走っていた。

そこに映っていたのは「空車」の表示。

ゲッ!!やってしまった!!!

2,000円近い売上が全部パー!

そこで気付いて実車に変えるが、100m先が目的地。
料金は410円。

あ~、と凹む感情が湧きたつ前に
後ろからお母さんの笑い声が聞こえてきた。

母「あれ、今押しちゃいました?(笑)」

僕「はい~、たまにやるんです」

母「は~っはっはっは」

大爆笑してる。

母「え?じゃあ料金は?笑」

僕「このままです、たまにやるんです、、」

母「は~っはっはっは、おもしろーい」

たぶん、乗っている最中からずっと気付いていたのかもしれない。
後ろでなにかヒソヒソしていた。

私「お客様、あの、料金は410円で結構ですので」

母「いやいや、払いますよ、これじゃ大変でしょ」

僕「いえ、たまにあることなので」

母「いえいえ、もともと払う料金ですから」

僕「いや、提示された金額以上は・・」

母「なんなら、これでラーメンでも食べてください」

僕「え!いやいや、」

母「面白かったんで笑」

僕「いやいや、大丈夫です」

母「売上ないと大変でしょうから」

僕「え、いや、ホントに良いんですか?

母「もともと払う料金ですし」

僕「ありがとうございます!すみません」

そう言ってお札を3枚置いていった。

いつも利用するから2,000円程掛かる距離だと分かっていて払ってくれた。
そのうえ、1000円分のチップまで。

なんてラッキーだ、と思い降車したあとお札を手に取ると
一番下のお札は五千円札!

「え!?まさか!!」

間違いだと思い、すぐに降りて追いかけるも
建物内に入っていき、見当たらなかった。

確認は出来なかったが、
さすがに「これでラーメン食べて」で5,000円出す人いないよな~、
と思う。

でも、410円が7,000円になった。

しくじって良かった~。。


キヲツケマス。


ーーー

以上がタクシー運転手のしくじりエピソード第三弾でした。

第四弾は、車を運転していれば誰しもが緊張する違反のお話です。

次回も宜しくお願いいたします。


ーーー

『タクシーエンタメ奮闘記』
(Facebook非公開グループ(無料))

このグループでは、
「どうすればタクシーを面白くできるだろう?」というチャレンジの記録を読むことができます。
“挑戦、失敗の記録”
“絵本、漫画等のストーリーや制作秘話”
“マル秘コンテンツの進展”

タクシーをエンタメにしていくためのあれこれを現在進行形で記事にしてお伝えし、
何もない今の状態からタクシーをエンタメすることを目指す奮闘の記録です。
「琉球國物語製作記」というハッタリ計画のオマケつき。

本日は
『なぜタクシーエピソードを中心に置くのか?続』
というお話を更新しました。

ーーー

当noteで運営しているマガジン(全記事無料)

体験談は常に集めています。

あなたが体験した誰かに話したい
「感動したタクシー体験談」
「ちょっとムカつくタクシー体験談」
「驚きのタクシー体験談」

を、ぜひ、教えてください。
#タクシーや #タクシーエピソードで投稿された記事も全て確認しマガジンとしてコレクションしています。

あなたの体験談が日本を面白くするエンタメに変わるかもしれません。

次のエンタメはタクシーから生まれる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?