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私の事でも思い通りにいかないのに

電車に乗っている。
都心の満員電車じゃなく、田舎の、箱型の
ガタンゴトンってなるあれに。

雪が積もって真っ白な外を見ながら、
私は後ろの親子が気になっている。

2時間余り乗っている、長い電車だ。
話の流れだと、女の子は次小学生になるらしい。

お母さんが、
「ランドセル良かったね。小学生になれるね。素敵だね」
みたいな言葉をかけている。

お母さんの方が素敵だよって
言いたくなっちゃうのを我慢した。

しかし、そこからはずーっと
女の子がバタバタしているからか、
お母さんはお怒り気味。

確かに私の真後ろの女の子は
申し訳ないが何故か落ち着かない。

私の座席が何故そうなる?というくらいに
バタンバタンと揺れるし、トイレも何故か時間がかかる。

はて?どうしたんだろう?


5歳の女の子は、私のイメージだと先輩だ。

私は保育士と幼稚園教諭の免許がある。

実習に行った時、バチバチに緊張した私の側に
年長の女の子がやってきて、耳打ちしてくれた事があった。

「あの雑巾はここに戻すんだよ」

私がだいぶキョドッていたんだろう。
掃除用具の戻し場所を教えてくれたのだ。

自分の担任の先生に私が聞きにくいことを
わざわざ教えにきてくれた。

やべぇー、まじ感謝まじパイセン
すんませんけど、このほうきも同じところで
いいんでしょうかー( ; ; )??って
聞いちゃったくらいに、5歳は大人なのだ。

女の子は3歳でライバル
4歳で友達
5歳は先輩だと思っている。

そんな女の子が
もうはちゃめちゃに怒られる。
お母さんに。

おこりんぼママなのか?
いや、女の子が咳をすれば大丈夫?と声をかけ

飴たべる?とか棒付きにする?とか優しい。

ああなんか、親子ってこんなんだったなーって
ふわっと思い出す。

「彩花ちゃん、お家でもこんなに良い子なんですか?」

お母さんが保育士さんに心配され
こう声をかけられた事があるそうだ。

ずーーっと良い子でいるのも問題よね、
たしかに。


もちろん私、
家ではがっちりモンスターだった。

いまだに外面がよく、内弁慶。
心を許した人にだけ暴言をはき
機嫌が悪い所を見せられる。

ただ、これが良い事なのか悪い事なのか。
まだバランスがとれなかったりする。


5歳でも、お母さんの前では
これで良いんだよなあ。健康的だなあ。
お母さんも素晴らしいなあ。

元気に小学校に通ってもらいたいなあ。

なんて思いながらこれを書いている。


いつか私が母親になる時が
もし来るんだとしたら、
どんな風に感じるんだろうか。

子どものことも、旦那のことも、親のことも、
世の中の見方も
それはそれはひっくり返って見えたりするのだろうか。

まさか白が黒には見えたりしないだろうけど
そう感じることは多々ありそうだよな。


とりあえず
お腹がすきました。
美味しいご飯が食べたいです🍚


おーすーしー!おすしーおすしーおすしー🍣!!