今週聴くべき「歌ってみた」はこれだ!ウィークリー歌みた紹介vol.3

【今週の最注目!】スパークル / RADWIMPS ‐ 香鳴ハノンさん 

今週最初に紹介するのは、香鳴ハノンさんの「スパークル」。アニメ映画「君の名は。」の劇中歌であり、この「歌ってみた」が投稿された日、10月4日は、作品のモチーフであるティアマト彗星が地球に大接近した日であるということです。勿論、このことは香鳴ハノンさんもしっかり意識しており、この日に合わせて投稿できるよう制作されました。

上の香鳴ハノンさんのツイートにもある通り、今回の「歌ってみた」はイラスト、MV、歌声全てにこだわりが感じられるものとなっています。

イラストは浴衣姿の香鳴ハノンさんが描かれており、MVでも、作品の“肝”として、中心的な役割を果たしています。目を閉じている時の、遠いどこかの空に思いを馳せるような表情はとても魅力的で、逆に目を開けている時は、その魅惑的な瞳の色に吸い込まれてしまいそうになります。間違いなく、このイラストが「歌ってみた」のクオリティを一段も二段も上げていると言えるでしょう。

そしてそのイラストを効果的に使ったMVも見事な出来。アニメーション風に動く香鳴ハノンさんの姿は思わず「おお!」と感嘆の声をあげてしまいます。

夜から始まり、昼、夕方と時間が経過し、そしてまた夜に戻るという演出は、「スパークル」の歌詞とリンクさせつつ「君の名は。」で重要な場面であるカタワレ時、ティアマト彗星が降ってくるシーンを表現したもの。その他にも、あらゆる場面で映画のシーンを想起させる要素が詰まっています。映画を見た方ならば、その1つ1つにニヤリとするのではないでしょうか。

個人的に一番好きなのは、“愛し方さえも 君の匂いがした”からラストまでの展開。歌詞にある“いつか消えてなくなる”という言葉の通り、リバーブがかかって歌声がふわっと消えてしまうようなCメロ(多分他にもかかっているところはあるけど楽器の音が強くてあまり感じられない?)から、メロディーと映像と歌声とが合わさって盛り上がるラストのサビにかけてはまさに圧巻でエモーショナル!最後の最後、“生き抜いていこう”の部分にはコーラスが加わって、より歌詞の持つメッセージが強調されています。その後のフェイクも見事な伸びで、聴く人の心の中に鮮やかな余韻を残してくれますね。アウトロで劇中のセリフを引用したり、映画のラストで主人公2人が再び出会う場所をイメージした写真を使う演出も憎い!

非常に力が入った「歌ってみた」で、歌、映像、イラスト、どれもが過去の香鳴ハノンさんの「歌ってみた」の中でも最高クラスの仕上がりです。再生数も、1万再生は通過点に、2万、3万とどんどん増えていくでしょう。ぜひ、皆さんも聴いてみてください!

夏の終わり、恋の始まり / すこっぷ ‐ 月ノ輪乃愛さん

月ノ輪乃愛さんの新作「歌ってみた」です。活動開始から一周年を迎えるにあたって精力的に活動をしている月ノ輪乃愛さん。「歌ってみた」においても、クオリティの高いものを短いスパンでたくさん投稿しています。

この「歌ってみた」も非常に良質で、月ノ輪乃愛さんの素朴な歌声が等身大でストレートな歌詞とマッチして、聴く人の感情を揺さぶります。少女漫画のようなタッチで描かれたイラストも秀逸。

注目ポイントは曲が盛り上がるところでもあるCメロと花火の音からのラストのサビ。一世一代の告白をする主人公の思いが乗り移ったような歌声は必聴です。その後の“あなたはやっぱり優しく笑って”もとてもいい。告白の返事はどっちだったのか、どちらともとれる感じで歌っているのがうまいですね。感情表現の技術が際立ちます。

月ノ輪乃愛さんは一周年までにチャンネル登録者5000人を目指して活動していましたが、うっかり6000人も達成してしまいました。今、まさに乗りに乗ってるVSingerさんと言えます。他の「歌ってみた」もいいものが揃っていますし、定期歌枠も毎週金曜日に行っているので、ぜひ、その歌声をたくさん聴いてください。

YONAKI / みきとP ‐ 歌与ポメさん

ヨーグルトが特殊能力を使って人間の姿になった(らしい)歌与ポメさんの「歌ってみた」です。曲は「YONAKI」。

アンニュイなメロディーとちょっと大人っぽい歌詞が特長の曲ですが、歌与ポメさんも曲に合わせて大人の女性のイメージで歌い上げています。

ボーカロイド曲は原曲を人間が歌っていない分、歌い手によって表現の違いが見られます。歌与ポメさんも“ウフフ”をセリフっぽく歌ってみたり、サビの一部分をディレイ(使い方があってるか分からないけどやまびこのように反響させていることを言いたい!)させたりなど、色々なところで個性を出していますね。

一番の注目は落ちサビからのラストのサビ。震えてしまうほどに感情を込められた歌声が、余裕があるように振る舞っていたけど昂る気持ちをおさえられなくなった曲中の主人公とリンクして、グッときます。歌唱力、表現力の高さが伺えます。

歌与ポメさんは、この曲以外にもたくさんの「歌ってみた」を投稿していますが、自分があまり触れてこなかった曲が多くて、凄く楽しいです(自分が曲を知らなすぎるというのもあります)。今回の「YONAKI」も含め、歌与ポメさんの影響で好きになった曲も多いので、これからもたくさんの「歌ってみた」を出してほしいです。まだまだチャンネル登録者は控えめですが、ルックスよし、性格よし、歌声よし、さらには動物看護士の資格まで持っているという優秀なVSingerさんなので、ぜひ注目しておいてください。

【プレイバック歌みた!】glow / keeno ‐ 猫乃ユキノさん

こちらは今週投稿された「歌ってみた」ではありませんが、とても好きなので「プレイバック歌ってみた」として最後に紹介します。「Re:AcT」所属の猫乃ユキノさんによる「glow」です。

私は正直に言って、猫乃ユキノさんの配信を全て見ているわけではない、いわゆる“にわかファン”です。それでも、自分の中で「猫乃ユキノさんというVtuberさんはこんな感じ」というイメージはありました。ですが、この「歌ってみた」はそんな自分が持っているイメージの外から来る、特大のインパクトを持ったものでした。

低めの歌声でかっこよく歌い上げる猫乃ユキノさん。その憂いを帯びた歌声は、別れを乗り越えようともがく曲中の主人公と見事にシンクロします。木枯らしが舞う風景を思い出させて、朝晩が肌寒く感じるようになったこれからの季節にも凄く合う「歌ってみた」なのではないかと思いますね。

猫乃ユキノさんには可愛らしくて、面白くて、モノマネが極度に下手なイメージしかなかったのですが、こんな大人な一面も持っていたとは…!これは惚れてしまいます。

人が人に惹かれるポイントに、ギャップを感じたときというのがありますが、まさにこの「歌ってみた」で、私は猫乃ユキノさんのギャップに見事にやられました。再生回数としては少なめですが、クオリティは高いので、ぜひ、多くの方に聴いてほしいです。

まとめ

今週は4曲紹介しました。どれも一回聴いただけで好きになるほどの「歌ってみた」ばかりなので、とりあえず、全部の曲を一回だけでも聴いてみてほしいです。きっとハマると思います。

やっぱり、力を込めて作られた作品は、その分評価されてほしいし、されるべきです。今回の記事で少しでも布教に貢献出来たら嬉しいですね。最後にそれぞれのVtuberさん、VSingerさんのチャンネルも貼っておくのでチャンネル登録もよろしくお願いします!

▲香鳴ハノンさんのチャンネル
▲月ノ輪乃愛さんのチャンネル
▲歌与ポメさんのチャンネル
▲猫乃ユキノさんのチャンネル

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?