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心理学をもっと身近に!明日を楽しく笑顔で過ごすために 山脇由貴子さん(後編)


柿次郎:Dooo!!編集長の徳谷柿次郎です。今回も山脇由貴子さんにお話を聞いていきます。


*****Dooo*****

心理専門家の山脇由貴子さん。東京都の児童相談所で19年間児童心理司として働いてきました。2015年に児童相談所を退職した後は都内に心理オフィスを開業。日々訪れる人の悩みや心の葛藤について、心理学という専門的な観点からカウンセリングを行っています。後編は山脇さんの半生を作ってきた心理学がテーマ。世界的にも有名なロールシャッハテストの話や、柿次郎さんも実際絵を描く心理テストにチャレンジしました。果たして結果は?


ロールシャッハの心理テスト

柿次郎:その心理テスト、いろいろ・・・ロールシャッハ!

山脇:はい。

柿次郎:ちょっと僕も字ずらだけ映画とかで聞いたことあるんですけど・・・

山脇:今私が児童相談所を退職して自分のオフィスを開いているんですけど、そこでやっているのがロールシャッハの心理テストセットというもので、つまりはその「はい、いいえ」式の検査だと本人が自覚してるレベルの結果しか出ないわけです。「はいはい、その通りです」って雑誌でいう心理テストみたいなものしかわからないんですね。だからもう一つ、投影法って言って、絵を描いてもらったり、インクの染みを見てもらって何に見えるか答えてもらう。

山脇:つまりは本人が何を聞かれているかわからないっていうテストを組み合わせることで、自分が分かっている心の状態と、自分もわかっていなかった心の状態っていうのが全部わかるんですね。

柿次郎:そうか。これは簡単に今してくださいってできるものではないんですね?

山脇:そうですね。ロールシャッハは図版を表に出すことも基本的には禁じられているんです。事前に見て、何に見えるかわかったら意味がないテストなので。

柿次郎:じゃあもう、決まった絵があって・・・

山脇:そうですね。スイスでしか刷らないっていう、たった一つのインクの1ミリの染みのズレすらもあるなしが変わってはいけないので、だから予約しても半年先とかは全然あります。

柿次郎:え~、それをゲットするために・・・?

山脇:そうですね。だから一般の人は見ることが基本的にはできないですし、病院ですとか、私がやっているカウンセリングルームみたいなところしか図版はないです。

柿次郎作「木」から見る心理分析

柿次郎:今回はそのロールシャッハのテスト自体は出来ないんですけれども、ちょっとした絵を描いて、心理テストみたいなものを題材にして。直前に絵を描いてきたので、ちょっとご紹介します。

柿次郎:まぁ、これはさっき僕が書いて、脇汗がなぜか止まらなくなったんですけれども。一つ目のお題が・・・何でしたっけ?

山脇:「木」です!

柿次郎:はい、じゃあ順に・・・

山脇:はい、で、これ「木」はまとめて解説いたします。

柿次郎:これが、一枚目に最初に書いた僕の絵ですね。木ですね。もう一枚書いてって言われて・・・。

柿次郎:丘の上にスイカバーが10本くらいあるような絵になっちゃったんですけど。スイカバーは結構好きな方ではあるんですけど、もう一枚別のパターン木って言われて。

柿次郎:キノコみたいな・・・「この木、何の木みたいな」日立でしたっけ?大きな木を想像して書いたというのが、この木のイメージでした。

山脇:全然外れていたらすみません。まず「自分の行動にきちんと理屈が欲しい方」

柿次郎:ほうほうほう!

山脇:自分でちゃんと理屈をもって行動したい方っていう感じがしたのと、だから理由付けがあってほしいというか。あとは、これもちょっと違うかもしれないですけど、すごく穏やかにまとめてらっしゃいますけど「攻撃性」が結構ある、気がする・・・。

柿次郎:ははははは!!合ってます。

山脇:抑えているけど、すごく・・・

山脇:うん、すごく抑えてる、かなり意識的に抑えてる・・・感じだけど、攻撃性はあって。コントロールできているけど、ちょっと自分自身をコントロールする力が弱くなる時がある。やりすぎちゃったりとか。

柿次郎:あ!!ドゥーしすぎちゃうとき・・・完全に完全にあります。

山脇:そういう傾向があって、どうにかコントロールできているけど、できないときも結構あるなって感じ

柿次郎:完全に当たってますね。すごく・・・実は短気だろうってとこと。ちょっと、自分の中に眠っているマイルドヤンキー性がたまに出ちゃったりしますね。

山脇:頑張って抑えてる、すごく意識して抑えてらっしゃる感じ

柿次郎:あ、それがちょっと「木」のパターンから見えたということですか。じゃあ、別にこのモチーフ自体にそれほど、意味がどうこうっていう・・・。

山脇:そうですね。総合的にみている感じですね。この「木」を描いたらこの人絶対こうです、っていうパターンではなくて、総合的に見てっていうことですね。

柿次郎:なるほど。でも理屈もすごいな。理屈を自分で見つけると、そこに向けて頑なにして、とにかく転んで失敗してもいいから、とりあえず、自分で一回思いついた理屈は全部通さな気がすまないっていう。

山脇:そうですよね。理屈は欲しいですよね。常にね。


柿次郎作「家」からみる心理分析

柿次郎:はは~このかわいいスイカバーからこんなところが(笑)・・・では次が「家」っていうテーマですね。じゃあこちらです。

柿次郎:僕が書いた家。家って僕描こうとしたら、サザエさんの煙突つきの家みたいなのを思いついたんですけど、今の家に煙突ってないよな、とか。自分の家ってこんなんじゃなかったなって思って。迷った結果、なぜかキューブみたいな無機質な立方体の箱にドアがあるみたいになって、自分でゾワゾワってしちゃいました。

山脇:うん、何かご自分でもね、描きながら仰っていて、これはご自覚あると思いますけど、家庭に対するイメージがとても悪い

柿次郎:ははは!(苦笑)

山脇:あったかい家族像を想像できないし、家の中で起こっていることをあまり知られたくないし、あとは家に対しても近寄りたくない思いもあるし、見られたくない、近寄りたくないって思いは、このお家、入り口はちゃんとありますけど、窓が全然ないんですよね。

柿次郎:はは!確かに・・・(苦笑)

山脇:窓がないってことは外から見えないってことだし、入り口が一つしかないって、やっぱり入りづらいじゃないですか。あとは飾りも全然ないので、飾りがありすぎるのも逆にまた問題なんですけど、全然こう温かみがないし、きれいな感じもないので、どちらかというとちょっと近寄りたくないなぁっていう、それがこの、そのまま家の絵になっているってことですね。

柿次郎:これちょっと描きながらそうだなって自分で思っちゃったんです。で、そうだなって思っても、窓を描きたそうとかいう気持ちが一ミリもわかなかったんですよね。

山脇:あまり種明かししちゃいけないんですけど、窓を描いてそこに凄くごてごてお花書いたり、カーテン描いたりするのもそれはまた「見られたくない」なんですよ。それに理想的なものを表に見せているだけというか。だからこれ、本当に面白いですけど、ここからぶわ~っと道があって、ここに家とかいう人もいるんですよ。だから本当に「家」は簡単に診断できるものではないですけど、家に対するイメージは多分、家の絵を描いてもらうだけでも簡単にわかりますね。

柿次郎:これは完全に僕の生い立ちに起因している家ですね。怖いな~・・・。

山脇:「家」って意外に怖い。

柿次郎:いや、でもこれちょっと友達に書いてもらうだけでもその人の雰囲気が出るかもしれないですね。


柿次郎作「雨と私」からみる心理分析

山脇:はい、で、次は「雨と私」というテーマで。私、結構このテーマ好きで。

柿次郎:「雨と私」!いきなり結構文学性のあるテーマで、僕はドキっとして。絵がめちゃめちゃ下手なんで恐縮ですが・・・。

山脇:大丈夫です。

柿次郎:こんな感じの。上から雨が降っていて、傘があって人がいて、道があって、水たまりがあるくらの順序で。

山脇:「雨」ってストレスなんですよね。なので、意外とストレス場面に弱い気がします。まず、ストレスっていう雨を描くときに結構激しく書いていて、しかも自分の足元に障害になる水たまりを描いているんですよ。ダブルストレスみたいな。しかも傘持っていないんですよね。自分でおっしゃっていただけど、傘が宙に浮いているんですよ。実は。どうやってストレスを回避しているのかちょっとわからないというか。回避できているようで出来ていないみたいな。実は傘ずっと落ちちゃうかもしれないし。

柿次郎:なるほど!

山脇:だから意外と(ストレスに)弱いですね。で、これ本当に面白くって、傘ささない人もいますし、つまりストレス回避できない?それなのに「ストレス回避できている」とか言って、強がるんですけど、全然平気ですとか言って、思い切り軒下の人とかもます。

柿次郎:あぁ! それ面白いっすね~

山脇:軒下はすなわち自分で回避しない、他人に頼るというか。だから雨の激しさによってもその人のストレス具合も違いますし、土砂降りではなく、シトシトって書く人もいますし。

柿次郎:やばい、やばいっすね。この上の雨書いているとき、一番筆が走っていましたしね。シャシャシャ!

山脇:はい。すごい一生懸命書かれていたので結構なストレスだなって思っていました。

柿次郎:はははは(笑)!そうですね~確かに。ストレス耐性弱いっすね。


分析結果を受けて

山脇:でも、まぁ3つのバランス、3つ全体を見ると、ちゃんとご自分の弱点を自覚しつつ、崩れそうなところも自覚しつつ、バランスとってやってらっしゃる完成系!って感じがしました!

柿次郎:は!でも、本当にそうです。ギリここまで。もっと昔は弱かったものが何とかここまで上ってきたって感じですね。

山脇:だから心の穴の話も今は割り切るし、お家のことも今は話せるし。っていう。それってある程度乗り越えていないと話せないじゃないですか。

柿次郎:は~そうですね。

山脇:話すたびに苦しくなっている人は話せないので、ある程度自分の中で解決が出来て、今の自分にOKが出せているから話せるんだと思います。

柿次郎:そこまで悪くはないけども。この絵の全体のバランスが今後崩れることもあるかもしれないわけですよね?

山脇:そうですね。傘もなくなり、傘がなくなったらやばいですね。

柿次郎:ここが洪水でヒタヒタになって、何か浮いているみたいな自分が出たら相当やばいサイン?

山脇:でもそうなったらまず、「木」が崩れると思います。

柿次郎:は!そっか。

山脇:そう、だから1枚目に描いた絵がもっとガクっと細くなったり、枝が折れたりとかという風に出てくると思います。

柿次郎:いやぁでも完全に僕、名前の書き方でも印象が出るっていうじゃないですか。5年、10年前の自分だったらこんな太い木、描けなかったと思います。何かもうちょっと細くて、真ん中で納めちゃうの良くないなって思って、自分をちょっと強く見せるっていう。

山脇:そうそう、だからそこの慎重さもちょっと見えて、「木」を描いてくださいって言ったときに「木」ですね。って言って、文字で書いて確認したじゃないですか。

山脇:それって割と、自分の主張がちゃんと通るかな、伝わるかなっていう不安がある人がやりがちなんですね。だから伝わってなかった経験がある人が、絵を描いてって言われたのに、字を書いちゃうみたいな。

柿次郎:1回目もしましたよね僕。やばい、ちょっと動揺してバタバタしちゃいました。あぁ!いや、もう完全にあります。過去にそういう経験が。

山脇:当たって良かった。

失敗は成功に塗り替えていく

柿次郎:自己肯定力じゃないですけど、困難、まぁ誰しもがあることを乗り越えて話せるようになったりとか、得たもの、手放したものとかあって、その中で今の自分が持っている武器とか、得手不得手みたいなものを客観視したくなっているんですよね。まぁ、36歳なんですけど。

山脇:うんうん、それはすごく良いことだと思います。

柿次郎:得意じゃないことをやらない方がいいと思っていますし、こういう人前でしゃべるっていうことはもともとは小学生の時に人前出ると、真っ赤になったりして急に泣いちゃうような・・・

山脇:へぇ~~自信がなかったんですね。

柿次郎:全然なかったのを、20代後半から強制的に人前に立って、イベントの司会をやってみるとか、結婚式の司会をやってみるとかで何とかこう、上書きしてきたんですよね。だけどもしかしたらこの収録自体も僕にしたらストレスなのかもしれない。演じている自分で対応できるんですけど、それをちょっとロールシャッハのテストで明らかにこの仕事が向いていないんだったら、その診断を最後に、このDooo!!はもう・・・終わりという(笑)

山脇:はははは!でももう、人間ってこう、失敗体験は成功体験に塗り替えていくしかないんですよね。苦手なことを成功体験に塗り替えていくことで得意にしていくしかないので、苦手な人とかもそうじゃないですか。だからもう、だいぶ得意な方になっているんだと思いますよ?

柿次郎:そうか、やばい、もう、今ちょっと肯定されました。すぐに自虐の方に逃げる癖もあるので。

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「自分にしかできない」強みを

柿次郎:これまでいろいろなお仕事をされてきて、困難をどう乗り越えてきたか?その時の心境とか。ある意味、ロールシャッハっていうものを用いて自分が救われたかとか、そういう話をちょっとお聞きしていいですか?

山脇:やっぱり当然ながら若くして児童相談所に配属されたので、周りから「何もできないよね」って思われている感じはあって、まぁ当然できないですよね、最初は。何も。知能検査もとれないときもあったので、その中でその、さっき申し上げた通り、「子どもがこう言っているので、この子は虐待されていません」っていうのを、許してもらえなかったんですね、環境的に。それはそれでよかったけど「印象でしゃべるな」って言われて「あなたは専門家なんだから、印象所見はいらない、何か根拠のあるものを示せ」って言われて。絵でもずいぶんわかるんですけど、これも経験ですけど、絵でも分かるんだけど、人に説明するときに「あ、そうか、なるほどね」って思ってもらわなくちゃいけないわけですね。この子の心理、この子は家に帰しちゃいけないとか、家に帰して大丈夫っていう心の状態の説明に、何か根拠がなくちゃいけなくて、それは科学的根拠じゃなくちゃいけなくて。それって私じゃなきゃできないことを作らなきゃいけない、持たなきゃダメだって思ったんです。だから最初は認めてもらえない、どうにかして認めてもらおうと、この人たちに。この人はすごいじゃなくて、この人が言っていることは正しいんだって思ってもらうために、何か絶対に私にしかできなくて、他の人にはできないことですね。それには絶対にロールシャッハだなって。恵まれたことに大学時代にかなりロールシャッハは勉強していたので、ロールシャッハを極めようと思って、それはもう、ものすごい勉強しました。ものすごい勉強しました。大学時代も遊ぶ時間ない位勉強していましたけど、さらに、ものすごい勉強して。

山脇:やっぱり、その努力の結果「ロールシャッハといえば山脇さんだよね」ってなったし、私の出す結果に文句を言う人はいなくなったし、隠れていた虐待を発見できるんだってなったので、実際に子供にロールシャッハとって「あ、この子絶対に性虐待受けてるよ」って当たるっていうか、発見できたことが何度もあったので、そこはすごく努力してよかったし、今も使えているし、救われてたなっていう風に思っています。

人生を変えた本

柿次郎:なるほど。じゃあそれはそのまま今回の「おすすめの本」にもつながるわけですね。

山脇:はい。おすすめというか、もう今は売っていないんですけど。ボロボロですみません。大学時代に勉強した「ロールシャッハ分析」の本で、そのまま今も使っています。すっごくボロボロなんですよね。セロテープだらけで中も結構・・・もう本当書き込みだらけで。でも今でも何度も何度も読み返しますし。セロテープはがれて来ちゃってますけど・・・読み返して、私がもう手放せないという・・・バイブルですね。この本に救われたし、ロールシャッハに私は救ってもらって、仕事ができたというか、今も続けてられる。

柿次郎:ロールシャッハさんという人の・・・考えたものなんですね?

山脇:はい、そうです、ロールシャッハさんの考えたインクの染みの図版で、そのあとロールシャッハさんの作った図版を色々な人がいろいろな心理学者が何万人としていて、これはカタグチ式っていうですけど、そういう何とか式ってのがいっぱいあります。ただ、今実はロールシャッハって記号化するんですね、どこをどう見た、何を見たっていうのをアルファベットで記号化するんです。で、えっと一般的な反応か、稀な反応かっていうのを記号化すると、実はパソコンに入れると分析できちゃうっていうソフトが出来ていて、今実はそっちに移行しているのを私は危険というか危惧しているというか、これを知っているスキルを持った人がいなくなっちゃうんですよね。それは危険だし、私はパソコンで処理している人たちと話が通じないんですよ。やっぱりこれは行間を読むテストなんですよ。一枚の図版を診てもらって、その人の表情とか、絵を描いてもらう反応とか、かかった時間とか、ストップウォッチを片手にやるので、こういう細かい行間を読むっていうところをごっそりそぎ取ってしまうのは、すごくこのテストの良さをなくしてしまうかなぁと、どうにかしてこれを残していきたいって感じです。

柿次郎:なるほど。じゃあ逆にこのロールシャッハのものをちゃんと勉強して、心理学的なもので、社会的なところで相談窓口となる若者が増えると・・・。

山脇:そうですね。やっぱりやってほしいし、勉強もちゃんとやってほしいから私はどうにか山脇式ロールシャッハの本を出そうと狙っています

柿次郎:そっか、この本自体も手に入らないから・・・。

山脇:そうですね。やっぱり私が積み重ねてきた子どもと親のデータは頭に入っているので、それを元に山脇式を出せたらいいなって感じです。


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心を満たす、心に栄養を与える

柿次郎:若者に伝えたいこと・・・。

山脇:ね、あのいろいろあるんですけど、私はやっぱり、すごく簡単なことを一つ言うと、本当に毎日食べたいもの食べてますか?とか、行きたいところいってますか?っていうのを聞いてあげたいって思います。毎日。

山脇:本当にインスタ映えって大事かもしれないけど、私は本当に七色のチーズが食べたいと思わないので、本当に食べたいもの、行きたいところ、それを要するに自分の要求に素直に行動できているかっていうことが一つと、それはさっきの心を満たしてあげるっていう作業が出来ているかってことですよね。心に栄養を与える。それから日々、ちょっとしたことで、ロールシャッハの話ずっとしていますけど、悩みの原因って絶対にわかるので、小さな悩みでも放っておいてほしくない。で、悩みが解決されると、明日生きるのが絶対に楽になるし、人付き合いも仕事も全部楽になるので、悩みを解決していく、放置しない。で、ちょっと、本当はちょっとやりたくないよねってことをやめてみるとかね。

柿次郎:ちょっとでも面倒くさいと思ったら・・・。

山脇:「ちょっと面倒くさいなぁ」ってことを一つやめてみるとか。何か明日が楽になる方法を探す、そのために悩みの原因をちゃんと解決していくっていうのはぜひやってもらいたいなぁと思いますね。

柿次郎:確かに、僕も何か途中からストレス耐性のこともありますけど、いやだなって違和感があった時に如何に正直にするかとか、やってから楽になったことはありますね。

山脇:そうそう。断るのが苦手な人って割と多くて。断れないんです、恋人との関係とか。「わかった、10回に1回でいいから断ってみよう」っていう。毎回は出来なくてもいいから。まずは出来る範囲からやってみるっていうのもまずは大事だと思いますよ。
あとはまぁ単純ですけど、おいしいものを食べて終わるとそれだけで一日幸せだったりするので、私は「形容詞を共有できる人を作りましょう」っていうのをずっと言っていて「おいしいね、楽しいね、うれしいね」って。これを言うことで人間って感情を消化して、思い出として心に刻んでいけるんですよ。

柿次郎:僕は普段、長野にもいたりするので、逃げるように長野に家を借りたり。いやになったら温泉に入ったら回復する自分が分かっているので、そういう時はまぁ仕事しないで、温泉に入ってぼ~っとすると、ちょっとまた動けるとか。

山脇:そうですよね。だからそれは私もそうで、今日仕事したって大してできないだろうなってときは、もうしない。もうやめよう、帰ろうっていう風に決めるとか、そういうストレス回避術を自分で幾つか決めておくのも大事ですよね。

柿次郎:なるほど。

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柿次郎:山脇さん、今後どういうことをしていきたいのか?Dooo!!したいことは?

山脇:今日ずっと話してきたんですけど、もっと心理学を身近にしたいです。もっと身近に心理テストを受けて、カウンセリングを受けてほしいです。カウンセリングって、うちのオフィスは病気の人はむしろお断りしていて、ちょっと毎日が生きづらいとか、ちょっと恋愛でつまづいているっていう人が来ていて、だからカウンセリングっていうよりは「明日からどうしようか」ってことをちょっとお話しするような、そんな場所なんですよね。だからもっと占いよりも根拠があるものなので、もっと自分を知る手段として、心理学を身近にしてほしいし、心理テストも受けてほしいし、それに「山脇式ロールシャッハ」もいつかは書きたいです。

柿次郎:わ~、楽しみです。それは。

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収録を終えて

柿次郎:僕自身もその、心理テスト・・・

山脇:はい!ぜひぜひ!

柿次郎:完全にこの前の木とか、ここで言われたことも当たりすぎて。

山脇:よかったです、当たって。

柿次郎:いや、本当にそうなんですよね。攻撃性・・・(笑)それがある意味、虐待の問題とか、あらゆる人にそういうものがあったりして、何か怒りとか、悲しみを感じたときに、どう発散するのかっていうのがすごく大事ってことですよね?

山脇:そうですね。ちゃんとそれを自分でコントロール出来ない人だと、自分に向かったり、人に向かったり。自分に向かっちゃうと、若い子だと手首を切っちゃったりとかっていう風に向かっちゃうので、自分の中に潜んでいるものをちゃんと自分で知っておくって大事ですよね。

柿次郎:何かそうですよね。あきらめるって言葉が明らかにするみたいな考えた方が結構好きなんですけど、あきらめるって何かを辞めるんじゃなくて、一回自分持っているものを明らかにすることで、また次に進めるみたいな。

山脇:そう。で、ちゃんと終わりにしていくってことですよね。この悩みはもうおしまいって。これは昔のことだから、今、悩んでもしょうがないよねって。だって昔悲しかったとか、寂しかったとか、今解消できないじゃないですか。絶対に。で、昔悲しかったこととか、今解消しようとするのってすごくもったいないと思っていて、今、愛してくれている人がいるのに、この人の愛じゃなくて、ここで足掻いているから、だったらこの人の今の愛を受け止めればいい。だったらこれはもうおしまいねって。そうすることが必要だと思います。

柿次郎:なるほど。それで自ら愛を与えていくってことが必要。わ~~~!ちょっと刺さりますね。

山脇:ははは、そうですか?

柿次郎:いや、今日は本当にどうも有難うございました!引き続き宜しくお願いします。

山脇:はい!!お願いします。

柿次郎:じゃあ今後もDooo!!していくぞ!Dooo!!


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